今日は2024年6月1日土曜日、ここは六甲最高峰下のスペースです…
ぉ父さん、ぉ待たせ…！
じゃ、出発しよ…
ぅん、ペットボトルまだ2本ぁるから、一軒茶屋の自販機によらなくても大丈夫…
私たちが話してぃると、あとから来た4人連れのグループの方が魚屋道（ととやみち）から下山して行くところでした.…
リーダーと思われる方がぃいました…それ以外の人は、はじめて六甲に登った人たちのようです…
「では有馬まで4キロちょいです（4キロ！と声が上がりました…）。ゆっくり行きましょう。きつい場所はありませんが（膝をポンポンたたいて）、膝には来ます」
はぃ、私もそぅ思います…
それでは、私たちも下山します…
病気になって右半身にまひが残った父が、リハビリに励んだのも、また六甲に登って、この道を歩きたかったからなんです…
石畳の道です…
父が26年前、はじめて登ったときも同じだったそうです…
花が咲いてぃました…
石畳の道が終わると山道です…
ここはぃつもぬかるんでぃて、今日はきのうの雨で川になってぃます…
太陽と緑の道…
父がこのネーミングセンスは、昭和だねぇとぃいました…
たしかに、歴史を感じる看板ですが…
スマホ、スマホ…
ほんとだ…神戸市北区・西区を中心にしたハイキングコースで、1972年制定だ…
ぉ父さんがまだ小さなころだね…
廃止されたコースも含めると、総延長約175キロもあるんだって…！
迂回路に来ました…
慎重に階段を登ります…
どうしてだろう…
初めて来たときはこの道がちょっと辛かったのに、今はそうでもないです…
ふふ…ぉ父さん、毎週のハイキングのおかげで、私も体力がついてきたみたい…
ここもロープなしで歩けるかな…
ぁ…ちょっとスリップしちゃった…
やはりロープがぁったほうが安心だね…
もうすぐ迂回路は終わりです…
この最後の下りは、ちょっと危ないかも…
迂回路は終わりです…
父が歩いた、台風で崩れてしまった元の昔の道が、修復されることはあるのでしょうか…
とっても気持ちぃいね…
もう登ってくる人も、降りてくる人もぃなくて、「ふたりぼっち」だね…
ぁのね、『ゆるキャン△』のリンちゃんが、ソロキャンは寂しさも楽しむものなんだって、ぃってるんだ…
登山も一緒かもしれないね…
山登りを始めて、ぉ父さんが西行さん好きなの、よくわかる気がしたよ…
マヤーちゃんに会えた日も会えなかった日も、山を降りるのはさびしいけれど、ひとりぼっちでさびしいときにこそ、ほんとうの自分に素直に向き合える気がする…
ぉ父さんがこの道はじめて歩いたの、26年前の10月11日だったの…
そうだったのか…
ぉばあちゃんが亡くなる二日前だね…
ぇっ…ぉばあちゃんと喧嘩して、絶縁した直後だったの…？
ぅん…ぉ母さんに聞いて知ってる…
ぉばあちゃん、ぉ父さんが好きすぎて、プライバシーも無視して、人生に干渉しすぎだったって…
でも、その日、夕まぐれの魚屋道を歩いてぃるうちに、金子光晴さんの詩を思い出して、間違いだらけのぉばちゃんのことも、敗北と挫折しか知らない自分のことも、許せる気がしたんだね…
それなのに、ぉばあちゃん、くも膜下出血で亡くなっちゃったんだ…いまのお父さんより若いのに…
ぇっ…？
魚屋道をはじめて歩いた二日後に母がこの世を去り、最後かもしれない今日の二か月後には、愛娘が巣立っていく…？
もう、おおげさなんだから…
それに、魚屋道に来るの、最後にしないで…！
今日は咲いてぃなかったけれど、六甲高山植物園のヒマラヤの青いケシ、また見に来るんだからね…！
8月からは、私は毎週ぉ山に通えなくなってしまうけれど、マヤーちゃんのぉ世話もぉ願いするからね…！ ぉ友だちの水樹塁ちゃんのレクチャーのおかげで、猫さんもだいぶぉ父さんに懐いてくれるようになったよ…！
ブナ林の説明の看板まで歩いてきたね…
摩耶山の奥の院とかにぁる、ぉ山の植生を説明した看板とデザインも古びた感じも、同じだね…
摩耶山のは、こんなに汚れてないけれど…
お父さんが最初に来た日には、この看板には気づかなかったの…？
それでもこの看板、20年以上は経ってぃるんだね…
いつも摩耶山で見慣れた道しるべです…
最高峰から1.8キロ下りてきました…
有馬温泉駅まで2.7キロです…
六甲最古のトンネル跡です…
魚屋道の峠の茶屋跡です…
こちらは擬木コンクリートの東屋が作られてぃて、休憩スポットになってぃます…
父が最初にこの道を歩いたときは、この東屋はなかったそうです…
父によれば、自然景観と調和する擬木コンクリートが普及した、この20年ほどに作られたものではないかとぃうことです…
いま、魚屋道を歩くのはハイカーさんだけですが、車が普及する前は、神戸と有馬を結ぶ生活道だったんですね…
名前の由来も、神戸の海でとれた魚介を有馬まで運んだ道だからです…
海に近い阪神の深江駅から有馬まで歩いてみるのも、おもしろいかも…
いつまでも歩いてぃたい、なだらかでやさしい道です…
ぁ、ガクアジサイ…！
ね、ぉ父さん、摩耶山でもよく見かける白いガクアジサイの花ことば、知ってる…？
そっか…知らないか…「専門外」だもんね…
ちいさなころ、ミッフィーちゃんのオランダ語も話せるぉ父さん（でたらめだったけど）にも、知らないことがぁるって知ったときは、悲しかったなあ…
でも、ぉ父さん、知らないことも私と一緒に勉強してくれたよね…
私だって、花言葉は「専門外」だけれど、こないだ、ぉ山で撮ったガクアジサイの写真を見せたら、ぉ花屋のブロッサムのこのみちゃんに教わったんだ…
れんちゃんのぉ父さんみたいだってぃってたよ…
ぁのね、白いガクアジサイの花ことばは、「寛容」「一途な愛情」…
ぉ父さん…ぁのね…ぇっとね…
ぃつもぃつも、私のこと大切に見守ってくれて、ありがとう…
わっ…！
あたま、わしゃわしゃするの、やめて…！ ぉ父さんたら…ふふふ…
六甲山最高峰から2.2キロ、有馬温泉駅まで2.5キロの道しるべです…
このエリアは「有馬温泉癒しの森」というんだそうです…
有馬温泉1.0キロ、六甲山最高峰2.4キロです…
いまは午後6時19分…
予定どおりですが、日没ぎりぎりですね…
ぉ父さん、これからはもう少し余裕のぁる予定を組もうね…
ウグイスさんの歌声が聞こえます…
去年3月に聞いた子と同じでしょうか…
この有馬の登山口近くのウグイスさんは、私の知る限り、いちばん歌が上手です…
声にも張りがぁって、山一帯に響き渡ります…
ぁ、ケルン…！
魚屋道のケルン銀座（父のネーミングです）まで下りてきました…
ここまで来たら、登山口は目の前です…
私たちが去年5月に作ったケルンは残っていませんでしたが…
ここのケルンは、まだたくさん残ってぃます…！
ね、ぉ父さん、私たちも、一年ぶりに六甲山に登った記念に、またケルン積んでこ…！
また壊されちゃっても、ぃいんだ…！
私たちが今日この道を歩いてきたことは、誰にも打ち消せない真実だから…
だいぶ暗くなってきましたが、毎日新聞社登山会の記念碑です…
ぃつもぉ世話になってぃる洋食屋のぉ母さんのぉ連れ合いは、毎日新聞社にぉ勤めだったそうです…今度話してみようっと…
ここを通り過ぎたら…
登山口が見えました…！
無事下山できました…！
ただいまの時刻は、午後6時59分です…
日没8分前、すべりこみセーフでした…
下山開始が5時12分でしたから、約1時間47分でした…
ぉ稲荷さま、今日はぁりがとうござぃました…！
鳥地獄の石碑です…
炭酸ガスがたくさん湧き出て、鳥さんや虫さんがたくさん死んだのが、その名の由来だそうです…
二酸化炭素の濃度が3〜4パーセントでめまいや吐き気や頭痛、7パーセントを超えると意識を失うそうなので、炭酸ガス中毒には気をつけてください…はぃ
サラサドウダン…！
きれいな夕焼け空…
「あゝ、けふまでのわしの一生が、そつくり欺されてゐたとしても この夕映えのうつくしさ」だね…
道端の花に励まされながら、温泉街までの道を急ぎます…
ホテル街を抜け、街まで下りてきました…
湯之花堂さんの屋根の下に、つばめさんが巣をつくってぃました…！
去年は5月のはじめとおわりの2回来たのに、気づかなかったな…
今年初めて巣づくりしたのかも…
来年もまた会えますように…！
金の湯にやって来ました…！
6月3日から25日まで改修工事でお休みだそうです…
間に合ってよかった…
じゃ、ぉ父さん、また後で…！
はー…、ぃい湯でした…
金の湯の金泉は、湧き出した瞬間は無色透明ですが、含まれる鉄分が空気に触れて酸化して、すぐに赤茶色になります…
金泉には塩分も海水の1.5倍で、保温、保湿効果にすぐれ、筋肉痛や関節痛に効能がぁるんだそうです…
とろりとした赤い金泉に浸かってぃると、一日歩いた足の疲れが、しゅわしゅわと溶けて流れ出していくようでした…
有馬の湯が好きだった秀吉さんゆかりの、千成びょうたんが飾ってぁりました…
ぉ父さん、ぉまたせ…
じゃ、有馬ビールと有馬サイダーで乾杯だよ…！
足つぼ健康法…？
前に来たとき、タトゥーのぉ兄さんが気持ちよさそうにしてたやつだ…
金の湯はタトゥー・いれずみの方も歓迎なのです…
ふむふむ…足の裏には、内臓や器官につながる末梢神経の集中箇所がぁって…
痛みを感じる場所がぁったら、対応する内臓が病気の可能性がぁるの…？
すっごーい！ ね、ぉ父さん、やってみよ…！
ふふふ…ふふふ…ぐりぐりされるよぉ…
ふふふ…ふふふ…たーのしー！
はー…もう終わってしまいました…
痛気持ちよくはぁりましたが、父がぃうような激痛はぁりませんでした…
足つぼ健康法はアメリカ生まれで、アメリカと台湾で広まり、中国4000年の歴史とは関係ないんだそうです…
父は若いころ、社員旅行で行った台湾の高雄で、公園の「健康歩道」を歩いて、とても痛い思いをしたのだとか…
ふつうは、歩道に足つぼを刺激する丸い石を並べだけの道のようですが、父が歩いたのは剣山のような道だったとぃうのです…でもそれって、ぉ父さん、記憶改ざんしてない…？
一分も歩いてぃられなかったのだとか…
父はまだ20代でしたが、すでにからだのあちこちを傷めてにちがいぁりません…
ぉ父さん、今日はどう…？
ふくらはぎは「効いた」けれど、足裏はそうでもない…？ 昔は痛い場所もぁったのに…？
よかった…！
毎週のハイキングで、五本指ソックスをはいて、足裏をしっかり刺激してぃるぉかげだね…！
ぁ…有馬サイダーとビール、ぉみやげにできるんだ…
来週ぉ食事に行く先生のぉみやげにする…？
そっか…割れ物だし、荷物になっちゃうよね…
スタンプ…！ 今日の記念に押していこっと…
きれいに押せました…！
はー、いい湯でした…！
ハイキングの後の温泉は最高です…！
去年の3月、急に六甲に登ることにしてパーティに大遅刻したとき、お詫びの炭酸煎餅買ったぉ店、もう閉まってるね…
ほとんどのぉ店が 店じまいです…
ちょっとさびしいかも…
ね、ぉ父さん、今度は明るいうちに有馬に降りない…？
去年の5月3日は、朝8時前から芦屋川から登ったから、午後2時半過ぎには有馬に下りられたよね…
有馬の街歩き、楽しかった…！
トンボさんも飛んでぃたし…！
また有馬の街歩き、楽しみたいな…！
ぁれ…？セブンイレブンこんな場所だったっけ…？
ぅん、OPENののぼりがぁるね…
別の場所にリニューアルオープンしたのかな…？
セブンイレブン、広くなってたね…
前は細長い「うなぎの寝床」のようなぉ店で、買い物する人とレジ待ちの人で、大混雑だったのに…
ぉ買い物もできたし、じゃ、親水公園で涼んでいこ…
ぉ父さん、ビールぉいしい…？
今日は朝からがんばったもんね…
ふー…私もカルピスウォーターが疲れたからだにしみるよ…
ぉなか減ったね…余ったパンとぉやつ食べてこ…
はたちになったら、ぉ父さんと差しつ差されつ、「晩酌」したいな…！
若いのに古めかしいことば、知ってる…？
ぉ父さんの娘ですから…！
ぅん、『鬼平犯科帳』で覚えたんだ…
ぉ父さん、ぁのね…
私、ぉ父さんの娘でほんとうによかった…
ふふ…ぉ父さんも、私が娘でよかったって、そう思ってくれてるんだ…
もう…！
髪の毛わしゃわしゃするの、やめて…
せっかく金の湯のドライヤーで乾かしてきたのに…
ぅうん、ぃいよ、もっとわしゃわしゃしても…
こんな風に私の頭を撫でられるのは、きょうが最後かもしれない…？
私はもう立派なレディーだから…？
ぅうん、私はまだ全然レディーなんかじゃないよ…
将来の夢は決まったけれど、ほんとうは、不安なことだらけだよ…
自分ひとり生きるのにも失敗してきた人間が、他人のために働けるわけないって、ぁる人にいわれて、本当にそのとおりだって思っちゃった…
でも私は、希望をあきらめたくないの…！
今は、登山みたいに、不安や辛さより、これから見たり出会える未来にわくわくする気持ちのほうが強いの…！
ぉ父さんは、これからもそんな弱い私のことを見守ってぃて…
さっきまでぃた温泉客の人たちも帰って、公園をふたり占めしちゃったね…！
橋を渡って…
今は川で遊んではいけません…はぃ
きのうの雨で、有馬川はものすごい水量です…
今度こそほんとうに、明るいうちに来ようね…！
ぁ…駅近のラーメン屋さん、開いてぃるよ…？ 食べてく…？
ぇっと…私はどっちでもぃい…
ぉ父さんは、さっきのパンだけで足りるの…？
今は愛娘の成長に胸いっぱいで、静かに喜びに浸ってぃたいから、ラーメンは喉に通りそうにないの…？
ぇ、ぉ父さん…？
Silent night, holy night,
All is calm, all is bright,
Round yon virgin mother and child,
Holy infant so tender and mild,
Sleep in heavenly peace,
Sleep in heavenly peace.
All is calm, all is bright,
Round yon virgin mother and child,
Holy infant so tender and mild,
Sleep in heavenly peace,
Sleep in heavenly peace.
とってもぃいぉ歌でした…
「極道は歌わぬ」（歌わぬ＝自白しない）が信条のぉ父さんがぉ歌を歌うの、めずらしいけれど、ひいおばあちゃんがクリスチャンだったから、ぉ父さんも教会に通ったことがぁるんだよね…
でも、どうしていまクリスマスソングなの…？
ぇ…？
愛娘が新たな出発を決めたこの静かなる夜、聖なる夜、清らかな夜を、ラーメンのギトギトの脂やベタベタのぉ醤油で汚したくない…？
むぅ…今日のぉ父さん、やっぱりヘン！
ラーメンが食べられないなら、ぉ酒も喉を通らなくなったらぃいのに…
ふふ…でも、ぉ父さん、ぁりがと…！
有馬温泉駅に着きました…
「温泉むすめ」の有馬楓香ちゃんです…
身長137センチ、趣味はUMAのハンティング、特技はサイダーを使った創作料理だそうです…
姉妹のような親しみを感じるのはなぜなのでしょうか…
キャラクターデザインのさくら小春さんは、私の憧れのイラストレーターさんです…はぃ
有馬温泉駅と新開地駅を結ぶ電車はラッシュの朝夕だけで、休日やその他の時間帯は、ほとんどが有馬口と有馬温泉駅の区間運行です…
有馬口に着きました…
新開地行きに乗り換えます…
ぁ…さっき歩いてきたマス池の広告だ…
行きたいかって…？
ぅーん…
小さなころ、鮎のつかみ取りに連れてってもらったのに、かわいそうで、一匹も捕まえられなくて、ぁの日のぉ昼、おにぎりだけになっちゃったこと、ぁったよね…ごめんね…
いまもぁのころから進歩してぃないかも…
ぉ魚もぉ肉も調理されたものなら食べられるのは、矛盾してぃるし「ずるい」けれど…
新開地まで行くこともできますが、大阪には遠回りになるので、谷上駅で神戸市営地下鉄に乗り換えます…！
向かい側のホームでもう待ってぃました…
三宮までふた駅ですが、北区の谷上駅から中央区の新神戸駅までは、かなり時間がかかります…
三宮駅に着きました…！
大阪に戻りますよ…！
運良く座れた私は、終点まで父の肩で気持ちよく寝ていたそうです…
帰宅しました…！
事前に連絡を入れていたとはぃぇ、家に着いたのは23時過ぎで、ぉ母さんに怒られてしまいました…はぃ
