BLOG 思い遥か

日々新たなり/日本語学2020

品詞分解 続

2021-06-20 | #日本語教育

前回に続いて、品詞分解ツールを使う。


例文:
さらに、人間関係や社会に対する姿勢が表れている語彙や身近な日常表現もある。例えば、 日本人は「うちの子」「うちの会社」「よその人」のように、「うち」や「よそ」という言葉を 多用する。いろいろな場面で、自分の家族、グループ、仲間と、そうでない人たちを分けて いるのである。また、家庭の主婦が、夕食の準備をすませて、家族を食卓に来るように呼ぶ時、普通、「ごはんができました」と言う。「ごはんを作りました」とか、「ごはんを作ってあげました」という表現は、文法的には正しいが、決して使わない。つまり、「私」が主語になる文ではなく、「ごはん」が主語になる文を用いるのである。このような無意識のうちに行われている表現の選択にも、実は日本人の考え方が反映されていると考えると興味深い。

あらゆる集団にはそれぞれの文化があり、それを深いところまで理解するのは易しくない。 ある文化について、表面的だけではなく、一歩踏みこんだところまで知るためには、何か視点を定めて、観察する必要があろう。上述のような語彙の特徴の検討も、そのような文化理 解の一つの方法になり得るのではないだろうか。

https://tool.konisimple.net/text/hinshi_keitaiso
日本語品詞分解ツール
>
入力された文章を品詞分解して、見やすく表示します。
入力するたびに表示されるので、日本語の文法の学習にご利用ください。研究等のためCSVでもダウンロードできます。

出現頻度情報
単語 品詞 出現回数
、 特殊 24
の 助詞 20
に 助詞 13
。 特殊 10
「 特殊 10
」 特殊 10
だ 助動詞 10
が 助詞 9
は 助詞 9
を 助詞 9
て 助詞 7
と 助詞 6
特殊 5
うち 名詞 4
ごはん 名詞 4
する 助動詞 4
で 助詞 4
特殊 3
ある 動詞 3
いる 助動詞 3
た 助動詞 3
ない 助動詞 3
ない 形容詞 3
ます 助動詞 3
も 助詞 3
や 助詞 3
よう 助詞 3
文化 名詞 3
表現 名詞 3
ある 助動詞 2
いう 動詞 2
う 助動詞 2
ところ 名詞 2
なる 動詞 2
まで 助詞 2
よそ 名詞 2
れる 助動詞 2
主語 名詞 2
人 名詞 2
作る 動詞 2
家族 名詞 2
文 名詞 2
日本人 名詞 2
語彙 名詞 2
1 名詞 1
あげる 動詞 1
あらゆる 連体詞 1
ある 連体詞 1
いる 動詞 1
いろいろ 名詞 1
か 助詞 1
このよう 形容動詞 1
さらに 副詞 1
すませる 動詞 1
そう 副詞 1
そのよう 形容動詞 1
それ 名詞 1
それぞれ 名詞 1
たち 接尾辞 1
ため 名詞 1
だけ 助詞 1
つく 動詞 1
つまり 接続詞 1
できる 動詞 1
とか 助詞 1
なり得る 動詞 1
また 副詞 1
グループ 名詞 1
一つ 名詞 1
上述 名詞 1
主婦 名詞 1
人間 名詞 1
仲間 名詞 1
会社 名詞 1
何か 副詞 1
使う 動詞 1
例えば 副詞 1
分けて 副詞 1
反映 名詞 1
呼ぶ 動詞 1
場面 名詞 1
夕食 名詞 1
多用 名詞 1
姿勢 名詞 1
子 名詞 1
定める 動詞 1
実は 副詞 1
家庭 名詞 1
対 動詞 1
必要 名詞 1
文法的 形容動詞 1
方法 名詞 1
日常 名詞 1
易しい 形容詞 1
時 名詞 1
普通 副詞 1
来る 動詞 1
検討 名詞 1
正しい 形容詞 1
歩 接尾辞 1
決して 副詞 1
深い 形容詞 1
準備 名詞 1
無意識 名詞 1
特徴 名詞 1
理 名詞 1
理解 名詞 1
用いる 動詞 1
知る 動詞 1
社会 名詞 1
私 名詞 1
考える 動詞 1
考え方 名詞 1
自分 名詞 1
興味深い 形容詞 1
行う 動詞 1
表れる 動詞 1
表面的 形容動詞 1
視点 名詞 1
観察 名詞 1
解 名詞 1
言う 動詞 1
言葉 名詞 1
踏みこむ 動詞 1
身近 名詞 1
選択 名詞 1
関係 名詞 1
集団 名詞 1
食卓 名詞 1

日本語品詞分解ツールについて
多く表示される単語を一覧表示するので、同じ言葉をどのくらい使っているか簡単に確認できます(単語出現頻度情報)。
このツールでは、 Yahoo! Japan社が公開している日本語形態素解析 APIを利用しています。解析結果には誤りを含む場合があります。

2008/10/24 v1 リリース
2009/7/7 UI変更。説明追加。
2015/5/24 v2 リリース (AngularJS で書き直し。画面を見やすくした)
2020/5/5 v3 リリース (React で書き直し)


2 コメント

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お茶碗が割れてしまいました (Maria)
2021-06-21 21:27:59
関西圏では、お葬式のときに、お茶碗にご飯を山盛りにして、そこに箸を突き立てて、斎場に霊柩車がゆくのを お見送りをしたあとに、箸を折ってお茶碗を割って、残ったご飯を握り飯にして味噌を塗って焼きおにぎりにして、川に流す風習があるそうです。片平なぎささんと大村崑さんの「赤い霊柩車」シリーズの一編に、そういう場面がありました。
> 家庭の主婦が、夕食の準備をすませて、家族を食卓に来るように呼ぶ時、普通、「ごはんができました」と言う。「ごはんを作りました」とか、「ごはんを作ってあげました」という表現は、文法的には正しいが、決して使わない。つまり、「私」が主語になる文ではなく、「ごはん」が主語になる文を用いるのである。このような無意識のうちに行われている表現の選択にも、実は日本人の考え方が反映されていると考えると興味深い。
「お茶碗が割れてしまいました」というのは、「属人器である『お茶碗』に対して敬意を持って扱っていたのですが、ひょっとしたら『うっかり』『私の行為に瑕疵があって』、結果的に『割れてしまいました』」という表明なのだと思います。「まぁ、物には寿命があるわけだし」というのが大人の対応だとは思うのですが、「おまえが割ったんだろう!」と責める人もいるのではないか、と思います。
もちろん、形態素解析レベルのツールに、そのあたりの機微を理解することを期待すること自体が無理筋なんですが、「割った」「割れた」「割られた」に関しては、中学校の国語の時間に、生徒が納得してくれるような説明をする義務が、中学校教師にはあると思います。
> ない 助動詞 3
> ない 形容詞 3
に関しては、「ん」「ぬ」「む」「ず」あたりの関係性について、「どういう立場で、こういった品詞分類を立てたのか」に関するエビデンスを表明して欲しいなぁ、と思います。
いちおう、うちらは言うべきことは言っているし、訊かれりゃ答えるというのをポリシーとしています。
返信する
生徒が納得 (ksky)
2021-06-23 23:37:39
茶碗を割った
――が割れた
――を割られた
――が割られた
この区別のことでしょう。

ごはんができました  結果動詞の表現類
お茶碗が割れてしまいました  完了表現に結果を言う
返信する

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