スペイン便り Cartas desde España

ZaragozaとVitoriaでの日々の生活とサッカー観戦

La presentación

2015-01-18 | 日記
Sigüenzaの続きのまえに、ちょっと仕事の話し。
年明け早々、2週続けて、プレゼンテーションの場に参加する機会があった。

ある日は、土曜の昼下がり、NPO法人に同僚と2人で出かけた。

当事者の方たちに、研究の趣旨、内容を説明して、参加協力を得るためであった。
概要は同僚が説明をして、検査に関する箇所をスペイン語で説明した。
具体的な介入方法や効果について、活発な意見のやりとりが2時間近く続いた。
かなり疲れたが、なんとか理解してもらえた。
翌週の月曜日には、早速数名の参加希望者から連絡があり、ほっとした次第である。

また、ある日は、平日の昼下がり、この会社にボスと同僚1名とで出かけた。

自分たちの研究の趣旨、内容を説明して、検査に関する協力を得るためであった。
説明は概ねボスがしてくれたが、論文ベースでのデータや検査項目に関する意見を求められた。
ここではより専門的な意見のやりとりが続いたが、なんとか協力を得られそうである。

ともに貴重な機会であったが、活発な議論が印象に残った。
参加者は誰かに促されることなく、全員が自ら意見や疑問を発言して、議論が進んでいく。
スペイン語の授業を受けたときに感じたことを、あらためて痛感させられた。




Sigüenza ①

2015-01-15 | 旅行
1月6日の祝日を利用して、旅に出た。
この日はEpifanía de los Reyes(公現祭、主顕節)というらしいのだが、全く何を祝う日かも知らず、5日の早朝Zaragoza Deliciasの駅へ急いだ。
向かう先はSigüenzaという街。

Zaragozaから南西(Madrid方向)に約200Km、人口わずか5000人弱の小さな街である。
ここにも古城を改築したParadorがあり、Alcañizから3ヶ所続けて同じようなParadorを選んでみた。
車窓からは赤茶けた台地mesetaがどこまでも続き、ウトウトしていたら、およそ2時間半で小さな駅に着いた。
駅舎は立派だが、窓口は閉まっていて、無人駅のようだ。

駅から小高い丘の上にあるParadorに向かって、なだらかな坂が続く。
丘の斜面に街がひろがっていて、細い路地を歩いていると、中世の趣を感じられ、心地よい。
20分も歩くと、立派なParadorが目の前にあらわれた。


Paradorの周りを少し散策して、昼食はNölaという店に入った。
ひとり30€くらいで、フルボトルのワインもついて、料理もなかなか美味しかった。
食後には、この街の中心にそびえる、catedralを見学した。
外観も風情があって立派だが、中がさらにすごかった。
礼拝堂やステンドグラスの窓、いずれも素晴らしく、ここは入場料をとってもいいのではないかと感じたほどである。


Paradorに戻り、夕食までゆっくり休もうとTVをつけた。
すると、MadridやBarcelonaでのパレードの様子や、レポーターが子供たちにインタビューをしている映像が画面からあらわれた。
このとき初めて、この日のパレードと翌日の祝日の意味を理解した。
と同時に、急いで、この街で一番大きいMayor広場に向かった。
そこでも東方の三賢人(Reyes Magos)を迎えるパレードが行われているはずであった…。

¡Feliz Año Nuevo!

2015-01-07 | 日記
Navidadを過ぎると、少しずつ街は落ちつきを取り戻し、生活も元通りとなった。
ただ、挨拶が急に¡Feliz Navidad!から¡Feliz Año Nuevo!に変わった。
日本人の感覚として、新年を迎えていないのにおめでとうというのは、どうしても違和感を覚えてしまう。

職場は24日と31日だけ15時までだったが、その他の日は通常通りであった。
30日には、新年を迎えるための買い物に行った。
いつもとは違い、さすがに市場は人でごった返していた。
年越しに最低限必要なものは、Cava(スパークリングワイン)とuva(ぶどう)である。
12個のuvasを食べて、Cavaで乾杯をして、新年を祝うのがこちらの風習となっている。

31日は早めに仕事を切り上げ、昼に年越しそばを食べた。
夜はローストビーフを焼き、ワインを飲みつつ、年越しに備えた。
今年の年越しワインは、地元Aragonのものを選んでみた。

12時と同時に、TVで中継される鐘の音に合わせて、12個のuvasを食べて、無事に年越しをした。
年越しのあと、Zaragozaで一番大きなPilar広場に行った。

そこでは興奮冷めやらぬ人たちが、ステージ上の歌手の曲に合わせて、踊っていた。
そして、新年を祝ったCavaの瓶が、広場の至るところに転がっていた。

職場は2日から始まり、街はふだんの平穏さを取り戻しているように感じた。
しかし、実際は違った。
Navidadはまだ終わっていなかった。
このことをSigüenzaという小さな街で、このあと知ることになる。