スペイン便り Cartas desde España

ZaragozaとVitoriaでの日々の生活とサッカー観戦

Un restaurante de mi barrio en Zaragoza

2014-11-30 | グルメ
11月のある土曜日、いつものようにMercado Central de Zaragozaに向かった。
ここは、市内で一番大きい市場で、800年の歴史がある。
現在は200件近い店が所狭しと軒を連ねている。
主に、肉、魚、野菜や果物を売っているが、なかにはパンやお菓子を売っている店もある。
スーパーよりも安く、新鮮な品物が手に入るため、週末の土曜日はとくに賑わう。


必要なものを買い求め、ランチをしようと、近くのバルに向かった。
美味しそうな店はないかと、狭い路地を入っていったところ、通りに面した店のなかに、見覚えのある顔を見つけた。
どこかで見かけたことのある顔だが、とっさのことで誰だかわからない。
そのとき、妻が隣りの家のTereさんだといい、やっと理解できた。

引っ越してきた際、大家のRosaがTereさんと引き合わせてくれた。
その後も会えば、挨拶を交わすのだが、Tereさんの仕事については全く知らなかった。

店に入って、カウンターにいた彼に、ここはあなたの店かとつたないスペイン語で質問した。
彼は笑顔で、ここはわたしの店だと答えた。
これで、この日のランチは決まった。


彼はカウンターにある、お薦めのtapasを選んでくれた。
なかなか美味しく、赤ワインとの相性も良かった。
1杯飲み終えたところ、すかさずもう1杯ずつ差し出された。
結局、土曜の昼下がりから赤ワインを2杯ずつご馳走になり、帰路に着いた。

出会いとはほんとに不思議なものだ。
普段であれば、通らないであろう路地に入り、しかも、何気なく店の中をのぞいたら、隣人に出会った。
偶然なのか、必然なのかはわからないが、素敵な出会いであった。






La peluquería en Zaragoza

2014-11-23 | 日記
Zaragozaに来て、2ヶ月が経った。
振り返ってみると、いろいろなことがあったが、気付いたら2ヶ月経っていたというのが実感である。

東京では月に1回のペースで美容院に行っていたので、さすがに髪の毛が長くなってきた。
今月に入って、そろそろ髪の毛を切らなければと思ったものの、どのお店に行けばいいかわからない。
同僚は女性がほとんどで、男性に聞くと、近所のお店に行っているという人がほとんどであった。
結局、住んでいる街のエリアで、歩いているときに見かけた、少しオシャレそうな店に、意を決して向かった。

平日の19時前、店には女性客のみで、男性客はいない。
受付には若い女の子が立っている。
つたないSpain語で、予約はしていないが髪を切ることは出来るかと質問した。
奥にいる従業員に確認してもらったところ、OKであった。
担当者はCarmenという女性。
一見すると受付の女の子の母親くらいだが、実際は自分と同じくらいの年齢かもしれない。
こちらに来ると、女性の年齢が外見だけではわからなくなってきた…。

どうしたいかと聞かれ、両サイドと首のあたりを短く、トップもあわせて短めにと伝えてみた。
そうしたら、Carmenは1枚の写真を持ってきて、これくらいかと尋ねた。
店に入る前から、髪は短くしようと決めていた。
美容師の技術的なこともあるが、こちらの男性は全体的に髪の短い人が多い。
この街は風が強いからなのか、それとも流行なのかはよくわからない。

一応通じたらしく、シャンプー台に案内された。
日本のものと大差はなく、衣服が濡れるといったハプニングは起こらなかった。
改めて、鏡の前の椅子に座り、黒いカバー!?を着せられ、いよいよカットが始まった。
そう思ったとほぼ同時に、Carmenはバリカンを取り出し、両サイドから髪の毛を刈りはじめた!
バリカンだけは止めてほしかったが(笑)、もう遅かった…。

カットが終わったら、再びシャンプー台に行き、髪の毛を洗ってくれた。
最後には丁寧に整髪剤でセットしてくれ、30分程度で終了した。

何十年ぶりだろうか。本当に思い出せないくらい、久しぶりに短髪になった。
あまりにも短くなったせいか、自分が慣れないだけなのか、落ちつかない。
早速、日本で担当してもらっていた美容師さんにメールをした。

落ちつかないので、少し髪を染めようか悩んでいると伝えたところ、おそらく海外の薬液は強いだろうと教えてもらった。
妻や職場の女性陣からは、いいよと言ってもらっているものの、慣れるのを待つより仕方ない。
一応次回も同じ店に行くつもりなので、それまでにまた考えることにする。

Motorland Aragón

2014-11-17 | 日記
Alcañizに行った際、同僚の計らいで、Motorland Aragónというサーキットを見学することができた。
理由は、同僚の家族がこのサーキットの関係者だからだ。

日曜日の朝10時、待ち合わせ場所のサーキット正面ゲートに向かった。
そこで、案内してくれる人物の名前を警備員に告げたところ、パドックのほうに向かうよう言われた。
案内してくれたのは、Javier。自分のボスと同じ名前のSpain人で、このパドックのdirectorである。
英語での簡単な挨拶の後、ワゴンに乗るよう促され、いきなりコースに出ることになった。

コースを走るのはもちろん初めての体験。
1周5.3Kmのコースを、まずはコーナーごとに解説を聞きながら、ゆっくりと1周した。
そのあと、2回ほど周回。
これまでF1やバイクのレースは何回かTVで観たことはあったが、実際に走ってみると、全く違う光景がそこにはあった。

まず、コースはTVで観るよりも狭く、高低差がかなりある。
しかも、100Km/h程度のスピードでも、コーナーに入る前の視界はかなり狭まる。
レーサーは200~300Km/hのスピードで走るのだから、これははっきりいって人間業とは思えない。
ここのレコードタイムは1分44秒くらい。平均180Km/hというのは、Javierも話していたが、crazyだ。


コースを走った後は、、パドックやコントロールタワーを案内された。
コースを管理する部屋には、50台のモニターに、さらに6台の大きなモニターが設置されていた。
それらのモニターを階段状になっている椅子に座り、レース中監視するようで、長いときは8時間くらい座るらしい。
さらには、公式会見場や表彰台、メディアセンターも見学させてもらった。


この見学は前日、同僚からのメールで知り、実現した。
わずか2時間程度の見学であったが、思いもよらぬ貴重な経験となった。
同僚と、日曜日にもかかわらず、快く案内してくれたJavierに感謝したい。




Alcañiz

2014-11-15 | 旅行
3週間のスペイン語集中講座から解放された、11月2週目の土曜日、Zaragoza Deliciasの駅からバスに乗り、旅に出た。
目指すは、南東に100Km程度離れた、Alcañizという街。
人口わずか1万6千人程の小さな街で、おそらくこの街を知っている日本人は多くないはずだ。
知っている人がいるとすれば、車やバイクのレースが好きな人か、Parador(Spain国営のホテル)に詳しい人であろう。
Motorland Aragónというサーキット場が街から5Kmほどのところにあり、ここではMotoGPなど有名なレースが開催される。

Zaragoza近郊で、Paradorがあって、静かな街を探していたところ、たまたまこの街を見つけた。
友人や同僚にこの街のことを聞いてみたところ、なんと身近にこの街の出身者がいた。
同じプロジェクトを進めている、同僚である。
この街に行くつもりだと彼女に伝えたところ、とても喜んでくれた。
これで、Spainに来て初めての旅先はAlcañizに決まった。

Zaragozaからバスに揺られること、2時間弱。バスは街のはずれに到着した。
早速同僚に教えられた、レストランへ直行するはずだったが、道に迷ってしまった。
行き交う人も多くないなか、散歩中の初老男性につたないスペイン語で事情を話したところ、なんとレストランまで案内してもらった。
Spain人は本当に親切で、世話好きな人が多い。
レストランの名前はMeseguer。同僚一押しの店で、地元の料理が食べられるのだが、とても美味であった。
コストパフォーマンスも良く、前菜、メイン、デザートに飲み物(フルボトルのワイン!!)がついて、15€程度であった。


食事の後、高台にある城を目指し、急な坂道を登った。
この城はかつて城塞かつ修道院として建設されたもので、現在はParadorとして使われている。
室内の装飾はかなり豪華であった。


翌日は、同僚の計らいで、午前中にMotorland Aragónを見学したのだが、これは改めて書くことにする。
昼頃再び街に戻り、改めてParador内を見学したり、街の名所である、Santa Maria la Mayor教会や市役所を見て回った。
街を歩いていると、中世にタイムスリップしたかのような、不思議な感覚に陥った。


ランチは、ここも同僚お薦めのLa Parrillaという炭火焼の店に行った。
Zaragozaでも食べれるが、このあたりはternasco(子羊)が本当に美味しい。


1泊2日の短い旅であったが、同僚のおかげでこの街を満喫することが出来た。
Alcañizは、街の至るところに中世の趣を感じる、素敵な街であった。





Productos alimenticios japoneses

2014-11-02 | グルメ
これらの日本の食材は全てここZaragozaで買い求めたもので、いま我が家にあるものを集めてみた。

昨年訪れた際、市内で一番大きいmercadoや百貨店、さらにはsupermercadoに行き、食材をチェックしておいた。
意外に感じたのは、Zaragozaは内陸に位置しているものの、魚が豊富に売られていることであった。

実際に暮らして、すでに1ヶ月が経過したが、思っていたよりも多くの食材が手に入る。
特筆すべきは、味噌である。
これはほぼ諦めていたが、同僚からの情報で、中華食材の店に売っていると聞き、すぐに手に入れることができた。
この中華食材の店には、麺類各種(うどん、そば、ラーメン)、インスタントの味噌汁、ソース(なんとお好みソースまである)、カレーのルー、てんぷら粉、鰹節、海苔、緑茶、日本酒など多くのものが売られている。
じつは豆腐も売られているのだが、どこで作っているのかわからず、少し不安であった。
この不安は、ある日妻が市内に豆腐を作ってる店があるとの情報を得て、解消した。
実際そこに行ってみると、日本の豆腐屋さんで見ることのできる光景がそこには広がっていた。この店で作ったものが、中華食材の店で売られていたのである。


百貨店は、El Corte Inglésという店がSpain各地にあり、ここには大抵のものが売られていて、少し値段は高いが質はいいと評判の店である。

ここでしか手に入らない!?のが、日本製の醤油である。
中華食材の店や、ふつうのsupermercadoにも中国や台湾製のものは売られているのだが、日本製のものを買えるのは、いまのところここしか知らない。
150mlの瓶で5€近くと確かに高いが、調味料は日本のものを購入している。
ここには、他にもめんつゆ、ごま、ごま油、寿司酢、ウイスキーなどが売られている。

ちなみに、他の食材は概ね安い。
とりわけ驚いたのが、米の値段で、2Kgで2€しない。おおよそ1Kg100円程度である。お世辞にも美味しい米とは言えないが、十分食べることのできるものだ。
パンはバゲット1本が70円程度で、焼きたてのものはかなり美味しい。
野菜は土壌の問題(石灰分が多いらしい)で、全体的にあくが強く、1回茹でて調理をしないと、なかなか味がなじまない。キャベツなどは相当硬く、切るのも一苦労である。
ただ、根菜類以外であれば、大抵の野菜は手に入る。
あと、魚介は種類も多く、味もなかなかである。

いまのところ、どうしても見つけられないものは納豆、梅干しくらいだろうか。
もちろん他にも手に入らないものはたくさんあるが、海外で生活していることを考えれば、食生活は充実していると感じる毎日である。