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Koiの自己顕示+2

自己顕示欲の赴くままにあれこれ書いてみる玉石混合ブログ

劇団唐組「紙芝居の絵の町で」

2006-05-24 05:20:24 | アート系
この前の日曜日のことですが、水戸芸術館前の広場で開催された、
唐十郎率いる劇団唐組による演劇「紙芝居の絵の町で」を鑑賞。


水戸芸術館の年間スケジュール表でそんな演劇がある…くらいは頭の片隅にあったものの、
特に気に留めていなかったんですが、今月初めに手にしたパンフに記載されていた、
「使い捨てコンタクトのセールスマン・牧村真吾が、古本屋で手に入れた「紙芝居集成」の中の、気がかりな一枚の絵。にごった世界に一本だけ、涼しげな道をつくって、誰かが去って行く影が描かれているその絵は、見開きページの片方が千切れてどこかに消えている。さらに説明書きには、<題名不詳、作者、作画不詳>とだけあった・・・。

ところはひしゃげた老人アパート。<題名不詳>のその絵と作者を求めて牧村は、往年の英雄、紙芝居屋の情夜涙子(じょうやるいこ)の部屋に通いつめ、コンタクトを付け替えてあげていた。一日一膳のホカ弁代もままならないのに、それさえも半分残して、何者かを扶養している情夜。

-- あたしにはもう描けない。でもこの一枚瞳のコンタクトが、今見ているものを映し取った、あんたらへのプレゼント、小さな絵だよ --

ホカ弁屋の染井るいこが拾ったベニイロ玉のリング<夜の目>が物語を縫う鍵となり、舞台上に次々と、紙芝居の名作「夜の目」、「白い牙」を呼び出し始める。
「次をめくれば身辺(あたり)が変わる。抜くな、めくるな、 ホカ弁屋、恐ろしいことのページが待つ」
お弁当箱の太鼓も鳴って、今、ページは引き抜かれ、黄金バットが金歯を鳴らして高笑う・・・!

紙芝居の絵の町が、ひっそりとした眠りの底から目を覚まし、現実との境界線を越えて来る!!」

…というさっぱりわからないあらすじを読んで俄然興味が湧いてきまして。

正直唐組という劇団はおろか、唐十郎という人についてもさっぱり知識の無い
(…のだが、なぜか小学3年のとき(=22年前)に描いたマンガにその名前が出てくるので
その頃なんらかのかたちでその存在に触れたことはあったらしい(記憶さっぱり無し))
フラットな状態での鑑賞だったのですが、紅テント(思ったよりずっと小さかった)に
ぎゅう詰めに押し込まれての異空間っぷりにすっかり飲み込まれて、最後まで目の前で
展開されるシュールでコミカルな世界と迫真の演技についていこうと必死に五感を凝らし続けてヘロヘロに。

唐氏の言わんとしている事など全く感じ取れていないんだと思いますが、
ラストシーンは全く想定外の演出でほんと身震いしました。


とりあえず今回の話の戯曲が掲載された本をその場で購入してきたので、
これ読みながらもうしばらく頭の中で反すうし続けたら何となく分かってくるかなあ。


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