「カルメン・マキ＆OZ 〜”ROCK LEGEND” RETURNS〜」＠クラブチッタ

昨夕は70年代日本のロックを代表する名バンド、カルメン・マキ＆OZの41年ぶりの再結成ライヴへ、川崎のクラブチッタまで。

当日立ち見席の販売口に並ぶ長蛇の列にビビりながら入場。物販でパンフとTシャツ買おうかなあと思ってましたけど、どう考えても開演に間に合わなさそうなこれまた長蛇の列で諦める。会場入り。Ｊ列だから10列目かなと思っていたら、なぜかI列が存在しない構成(1列と勘違いする人が多いとか？)でちょっと近いというかだいぶ近い中央寄りの良席。なんかどこかで見たことあるような顔の方があちこちに(たぶんミュージシャンとかその関係者の方も多数来ていたんでしょう)。

定刻から5分過ぎくらいで場内が暗転して、2ndアルバム始めのあのオルゴールのようなイントロが鳴り始め、メンバーが次々と入場してきて、個人的に何が聴きたいってこれが生で聴きたかったんですよ、な「崩壊の前日」で開幕。比喩的表現とかじゃなくて、自分で「あれ？」と思うくらいに自然に、本当に涙が頬をつたう(音楽聴いて泣いたって何時以来だろうか)。いやあ本当生きてて良かったという瞬間。

そして続けざまの「六月の詩」に更にヒートアップ。次に「ラヴ・ソングを唄う前に」(その次あたりに「朝の風景」もやった気がするけどよく覚えてない)。次にカバーをやりますと、「カルメン・マキ＆ブルース・クリエイション」収録の「アンダースタンド」。その次に新曲(というか春日ソロ扱いか?)インストとして「タンジェ」という曲(ピアニカ前田氏作だそうです)。その曲紹介の時のやり取りでどういう意味なのかという話になった時にマキさんの口から「昔タンジェリン・ドリームっていたけど」などと意外なバンド名がスルッと出てきて「おっ」とか思ってしまう(別に知ってても不思議じゃないけどさ)。

次にやたらへヴィな演奏が始まって何だろうとしばらく分からずにいたら次第に輪郭が見えてきて、あ、もうここで来ますか、な「閉ざされた町」。アルバムVer.よりゴリゴリのへヴィ・ロック化していて圧巻の一言。そして演奏終了と共に幕が降りてきて25分の休憩タイムに。物販列に並んでみたら公演再開ギリギリな時間でパンフだけは確保(Tシャツ売り切れ)。

後半の開演。幕が上がってみたらメンバー全員がテーブル席に横一列に並んで座ってて、鬼気迫る前半とうって変わってのリラックスムードで意表を突かれる。昔やってたラジオ番組の話などをまったりしつつ、春日氏のつま弾くウクレレに乗せて「きのう酒場で見た女」「街角」。会場から飛ぶ「マキ可愛いー！」の声に「この歳で可愛いと言われるとか……。まあ悪い気はしないけど」とまんざらでも無い様子のマキさん(笑)。ステージにリズム隊の2人だけ残ってギター1本でそれぞれソロ歌唱(曲知らん)。全員ステージに戻っての「午前1時のスケッチ」とカルメン・マキ＆５Ｘの曲のカバー(曲知らん)。リハーサルでのやり取りが傍から見ると本気で喧嘩しているように見えたらしく、クラブチッタのスタッフから「ヤバい、これは公演中止かもしれない…」と思われていたという愉快なMCがたしかここらへんで。そして70年代当時もあまりライヴで演奏しなかったという難曲「Image Song」を「オリジナルを極力再現する」かたちで(キーとかは下げていたところがある模様)。更に次が最後の曲だというMC。8月末に肋骨を４本折る重傷(全治3ヶ月)を負って、9月の予定を全てキャンセルして今日に備えてきたと目を潤ませながら語るマキさん(そう言われてから今日のライヴを振り返れば、マキさんの休憩ポイントが多かったなあとか、間奏の間に苦しそうに息を整えていたりしていたなあとか)。そして最後に遂に来た「私は風」。そして幕が降りる。

アンコールを求める拍手の中、しばらくすると幕の向こうから音が鳴り出し、幕が上がって披露されたのは大曲「昔」フルバージョン。そして大団円。メンバー全員で手を繋いで手を振り上げてそのままお辞儀…という、よくあるアレをやろうとするもタイミングが合わずグダグダな5人(笑)。その後これも最近よくある会場の客たちとのSNS用記念写真を何枚かパシャパシャ撮って、終演のアナウンスが流れて終了。

 

いやもうね、あのマキOZを生で見る機会が来るなんてほんの半年前は夢でも現実感が無いような話だったのに。

「再結成」を強調していたから、そう遠くない日に再びお目にかかれる日が来るかもしれません。

 

 

あーあとマキさんと春日さんは過去13回くらい絶交したそうです(笑)。