乳がんで私も考えた

2011年9月に乳がん告知。抗がん剤FEC→TC治療中。がんになって変わった世界観を語る。

やっぱり手術はするべきか

2011-12-20 20:48:56 | 乳がんで考えた事
私の腫瘍は小さくなった。
わずかにリンパ節に転移していたのも消えた。

これから腫瘍がもっと小さくなって見つけられないくらいになるという。

だが、ずっと以前から疑問だったのだが、そんなに小さくなったら、そもそも手術する必要があるのだろうか?

Tハンター「一つでもガン細胞が残っていたら、抗がん剤をやめた後、息を吹き返す可能性がある。」

それだ。いわゆるホラー映画の結末だ。せっかく主人公が命を落としてまで退治した悪魔がどういうわけだか残っていて、次回作に繋がってしまうのだ。

完璧を期するために、抗がん剤で健康細胞もろとも無残に殺戮した後、最後は悪魔にトドメをさす。

西洋医療の真骨頂ともいえる治療法である。

私は聞いてみた。
「抗がん剤で腫瘍が小さくなって、手術せずに再発した患者はいるんですか?」
Tハンター「みんな最後に手術するから、そういう例はないですね。」

つまり今の乳がん治療では100%手術をするということだ。

手術をしないという選択肢はありえないのか聞いてみると、Tハンターは横目で私を見ながら口角をぐいっと上げた。

「医者としては初の手術なしデータが得られるから、それはそれで歓迎しますよ。」

もし手術をせずに、再発しなかったら「抗がん剤オンリーで手術しなくていい人もいる。」ってことが証明される。

だが再発したら「やっぱり手術すればよかった。」ってことになり、今よりも厳しい状態になるかもしれない。時間が経って他の臓器に転移する可能性も考えられる。

常識的に考えれば、どうせ手術の跡は1~2cmぐらいなので、悪魔が弱っているうちに、さっさと一網打尽にした方が安心はする。

とはいえ、どこかふっきれない思いがある。

そもそも悪魔を作り出したのは私だ。退治すれば清浄な身体になれるんだろうか?私は再び悪魔を作り出してしまうのではないのか?

むしろ悪魔を作り出した私自身に問題があるのではないのか。

まだ三月末までしばらくある。
この事は、もっとじっくり考えたい。

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