乳がんで私も考えた

2011年9月に乳がん告知。抗がん剤FEC→TC治療中。がんになって変わった世界観を語る。

抗がん剤と前向きにつきあうことにした

2012-01-06 11:26:41 | がん関連の本
最近、トマトジュースを飲もうとして、FEC治療のエピルビシンを思い出して、さらに副作用の吐き気を思い出して飲む気がしなくなった。

抗がん剤は毒なんだという認識が、たとえガン細胞を小さくさせても、どこか私を憂鬱にさせてきた。
それで抗がん剤についての本を読んでみることにした。

間違いだらけの抗ガン剤治療―極少量の抗ガン剤と免疫力で長生きできる。 (ベスト新書)
梅澤 充
ベストセラーズ


普通の標準治療では、身長と体重をもとに体表面積で量を決定するのだが、この本を書いた梅澤医師は末期のがん患者に抗がん剤の量を少なく投与して、みるみる体調が回復していった実例をあげている。全然効かなかった例もあるそうだが、少なくとも金科玉条のように標準治療を進めている医師とは違うだろう。

本の中に「免疫力は患者本人自身が持っているものが一番強い。」という記述があるのに驚いた。どんな健康食品や代替治療、免疫治療の効果よりも、もともと人間自身が持っている免疫力の方がはるかに強いというのだ。

抗がん剤はその一番強い武器を殺してしまう問題点がある。そこで、その量を少なくすることで、本人の免疫力を生かし治療の実績をあげている。梅澤医師は乳がん患者を多く診ているので参考になる。

ブログも勉強になるのでどうぞ。
「現在のガン治療の功罪~抗ガン剤治療と免疫治療」

もう一冊。抗がん剤と徹底的に付き合った女医さんの本だ。
うまく使って、うまくかわす! 怖くない抗がん剤 (主婦の友パワフルBOOKS)
小倉 恒子
主婦の友社

すでに亡くなられた方だが、まさに抗がん剤治療患者のツワモノ。乳がん発覚から23年、再発して10年の、自らの経験をもとに抗がん剤を駆使して、日常生活を過ごし、趣味のソシアルダンスも続けておられた方。
全身に転移しながらも、抗がん剤も使い方によってはこのように明るく生きられると教えてくれる。

本を読んでいると、抗がん剤について不安だった部分が不思議と落ち着いてきた。えたいがしれないから人は不安になるのだ。

抗がん剤治療は、その薬が生まれてから今日まで、世界中で数え切れないほど多くの実験患者を礎にしてデータが作られている。私が抗がん剤治療を受けられることも、それほど副作用に苦しんでいないのも、先輩患者のおかげだ。

もっと抗がん剤に対して前向きにつきあうことにしよう。

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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして (nori)
2012-01-07 18:52:06
私は自分でしこりに気づき、去年の5月に乳癌告知。ステージⅢa、グレード3、リンパ転移あり、HERⅡ陽性3の診断でした。
でも化学療法は初めから私の選択肢にはありませんでした。
8月2日右乳房全摘手術&腋下リンパ廓清。
2週間の入院でした。
病理結果は4×2,8センチの腫瘍。リンパ転移はなしでした。
術後も抗癌剤、放射線なしで現在に至ります。
癌はどこかから飛んできたものではなく、自分で作ったものであること。
治すのは自分(化学療法などを否定するものではありませんが治療の選択も含め)であって、治してもらおうと考えているうちは治せないと思っています。
3ケ月の間は術前の抗癌治療を勧める医師との戦いでした・・・・
癌は私の人生の軌道修正を気づかせるためのものと捉え、食生活、睡眠など改善できました。
選択された治療で健康を取り戻されることを祈念いたします。
頑張ってくださいね。
よくなります、きっと!
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はじめまして (kresta)
2012-01-08 01:11:22
noriさん、はじめまして。
化学療法なしで手術のみを選択されたのですね。手術に対し懐疑的になってる私とはまるで正反対の道ですが、無事に術後を過ごされておられると聞いて、またまた考え込んでいる最中です。
結論が出るまで、まだまだ悩みそうです。
コメントありがとうございました。
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Unknown (nori)
2012-01-08 16:30:38
私は仕事柄、周りに癌の人が多く、私自身2人に一人が癌になる時代私だけはならないなんて考えたことなかったので、告知された時も「私も結果だすときがきた!」って思えました。
治療選択に迷うということがなかったので、手術までも、退院後も、今も普段通り元気です。
再発の7~8割は3年以内らしいので、気は抜けませんが・・・・・
日々感謝して楽しく。
活き活き生きる。
身体が喜ぶものを食し、動き、夜は寝る(11時までに寝るようになりました)


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こんにちは (Betty)
2012-01-08 19:18:23
私も40代、独り身です。3月に人間ドックでしこりを指摘され、4月に細胞診でグレー判定、6月にMRIで線維腺腫といわれ、12月に人間ドックで悪性の指摘があり針生検、1月5日に乳癌の告知を受けたのが1月5日、手術は来週の12日予定。
化学療法の選択肢はなく、即手術が決定しました。ステージもグレードも聞いていませんが、私の先生は温存で病巣を摘出とセンチネルリンパ生検を行ってから、今後の方針を決めるとのことでした。
情報が多くて迷いますよね。お互い頑張りましょう!
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素晴らしい生き方です (kresta)
2012-01-08 20:30:42
noriさん
がんになった事で、そのように人生を大切に生きることが出来るとは。私もnoriさんのように色鮮やかな毎日を過ごしたいです。…そのためには、選択ですね。

Bettyさん、はじめまして。
ああ、やはり即手術ですか。化学療法の選択肢はないのですか。うむむ。私はどうもまだ半分納得できていませんが、Bettyさんの身体ですから、どんな道であれ決断を支持します。Bettyさん、がんばってください。手術の無事を祈っております。
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乳がんで考えることは必要ですね (ion)
2012-01-10 23:20:31
はじめまして。私は3年半前にしこりを自分で見つけ、某クリニックにて細胞診で良性と診断されました。念のためそのクリニックで10ヶ月の経過観察後、やはり大丈夫だということで1年後の検診ということになりました。ところがその1年後、しこりがやや大きくなってるということで組織診をしたところ、ステージⅠ、グレード2、リンパ転移なし、HERⅡ2+(要FISH)のガンと診断されました。そこで総合病院の乳腺外科を紹介され、何も分からないまま即全摘手術、センチネルで微小転移があったためリンパ節カクセイ。病理検査の結果、HERⅡ3+。術後化学療法でEC、パクリタキセル、ハーセプチン。現在ホルモン療法中です。今思うと最初の病院選びが間違っていました。私の勉強不足でした。切るのは最後です。そう思いました。乳がんは全身病です。その全身病をモニターしてるのが乳房なのです。モニターなしで見えない敵(ガン)と戦うのは目隠しをして敵と戦うようなものです。抗癌剤は怖いものだと思っていましたが、体験してみるとそんなたいしたものではないと分かりました。抗癌剤よりガンのほうが怖いです。術前療法によってガンが消えるということは全身からガンが消えるということです。ガンの治療とは単に乳房から病巣を取り除くことではなく、全身からガンが消えるのを目指すことだと思います。それから細胞診で良性と言われても、部分的にガンが隠れてる場合もあるということが分かりました。
krestaさんはとても適切な治療をなさってると思いました。完全奏功なさるといいですね。がんばってください。私もがんばります。
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ionさんありがとうございます (kresta)
2012-01-11 09:11:31
ionさん、はじめまして
病院選びをする時ってのは、だれでもよく知らないで選んでしまいますよね。後から考えたら、それが一番重要だったって気づくんですが。
ionさんの言う、乳がんが全身病で、腫瘍のある乳房がモニターだっていう解説は非常にわかりやすいですね!問題はそういう事を説明してくれる医師が少ないって事です。
結局、患者はずっとあとになって、一人で手術や抗がん剤について、モンモンと考えるはめになります。
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