小屋にて。

泳ぎ続けましょう

最近の素敵な本 「オンノジ」

2015-02-04 20:25:29 | 日記
最近読んでとてもよかった漫画。

施川ユウキさんの「オンノジ」


ある日、突然自分以外の人が世界からいなくなってしまった、
という、とてつもなく寂しい状況から始まるこの漫画。

普通の暮らしは不自由なくできるけれど、
話しかける相手は誰もいない。
いつでもひとりぼっち。

主人公のミヤコという少女は、この寂しい世界の中で、
一人でピンポンダッシュをしてみたり、
スキップしてみたり、日記を付けたり。
なんだかんだと楽しく過ごしている。

あるとき、自分以外の生物の気配を感じ、
「オンノジ」と名付ける。
オンノジはなぜかフラミンゴになってしまったという少年。

ミヤコはフラミンゴのオンノジと出会い、
ふたりで過ごすようになる。

なぜ、世界から人がいなくなってしまったのか、とか、
なぜ、少年はフラミンゴになってしまったのか、という説明は
全くなく、2人で暮らす日々がシュールに、そしてユニークに描かれる。

吹き出してしまうような楽しい場面がたくさんある中で
ひとりぼっちだったころの寂しさとはまた違う、
大切な人がいるからこそ感じる寂しさを描く場面は
ほろりと涙がでてしまう。

信じられないような状況に置かれている2人が
現状に不満を言うわけでなく、悲しみに暮れるわけではなく、
今ある状況の中でただただ、日々を楽しく生きている。

過去にとらわれず、未来を恐れず、
今を、一生懸命生きること。

これはとっても難しい事ですが。

この漫画に出会えたことで、
大切なことを教えてもらった気がします。

もっと年を重ねてからも読みたい素敵な漫画です。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿