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岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ

2015-02-28 00:27:48 | 日記
「岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ」へ。




岡崎京子さんの存在は、私にとってとても大きい。

「すごい作家というのは、読者が、"これは自分の為にかかれたものだ"。
と錯覚してしまう作品を生み出せる人だ」という言葉を読んだことがある。

私にとっての岡崎京子さんはまさにそんな感じだった。

高校生のとき、「CUTiE」という雑誌に載っていた
岡崎京子さんの連載は、私がまだ知らない「大人の世界」という気がして
ページをめくるたびにドキドキしていた。

それからしばらく、彼女の本は読まずにいたけれど。
ふとしたきっかけで、20歳を超えてからまた読むようになった。

漫画に出てくる女の子たちは、
美の為に全身整形してしまったり、
ペットのワニのエサ代のためにホテトル嬢をしていたり、
働いたお金を全部、服につぎ込んでしまったりする。

一見、普通の女の子とはかけ離れているぶっ飛んだ女の子の
ように見えるけれど、なぜか彼女たちの発する言葉の
ひとつひとつは、まるで自分の心の中の言葉であるかのように、
ぎゅっと胸を揺さぶる。

日常と非日常がとても近い距離で
いったりきたりして。

小さなことで死ぬほど悲しくなったかと思うと、
とんでもないことをしてしまったのに平然と暮らしていたりする。

繊細で、わがままで、優しくて、危うい。

これはすべての女の子の話なんだ、と思ってから
私はますます岡崎京子さんの作品に惹かれていった。


作品展では、小学校の文集やデビュー前のイラスト、
今までの作品の一部などが展示されていた。
中でも小学校の卒業文集の文章の力には圧倒された。
大人の私が読んでも惹きこまれる魅力的な文章だった。

作品展の最後には、岡崎京子さん自身が
視覚操作のコンピューターで書いたというメッセージがあった。

とても短いけれど、岡崎京子さんの想いが詰まった
一言に私も想いがこみ上げた。


家に帰って彼女の作品を読み返すと
若いころ、退屈を嫌い、何かが起こって欲しいと期待する一方で
この平凡な暮らしが続きますように、とも願ってしまう、
絵の具が混ざったようなあの気持ちを懐かしく想いだした。

決してハッピーエンドでないけれど、
私にいつも勇気をくれる、大切な作品にありがとう。

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最近の素敵な本 「オンノジ」

2015-02-04 20:25:29 | 日記
最近読んでとてもよかった漫画。

施川ユウキさんの「オンノジ」


ある日、突然自分以外の人が世界からいなくなってしまった、
という、とてつもなく寂しい状況から始まるこの漫画。

普通の暮らしは不自由なくできるけれど、
話しかける相手は誰もいない。
いつでもひとりぼっち。

主人公のミヤコという少女は、この寂しい世界の中で、
一人でピンポンダッシュをしてみたり、
スキップしてみたり、日記を付けたり。
なんだかんだと楽しく過ごしている。

あるとき、自分以外の生物の気配を感じ、
「オンノジ」と名付ける。
オンノジはなぜかフラミンゴになってしまったという少年。

ミヤコはフラミンゴのオンノジと出会い、
ふたりで過ごすようになる。

なぜ、世界から人がいなくなってしまったのか、とか、
なぜ、少年はフラミンゴになってしまったのか、という説明は
全くなく、2人で暮らす日々がシュールに、そしてユニークに描かれる。

吹き出してしまうような楽しい場面がたくさんある中で
ひとりぼっちだったころの寂しさとはまた違う、
大切な人がいるからこそ感じる寂しさを描く場面は
ほろりと涙がでてしまう。

信じられないような状況に置かれている2人が
現状に不満を言うわけでなく、悲しみに暮れるわけではなく、
今ある状況の中でただただ、日々を楽しく生きている。

過去にとらわれず、未来を恐れず、
今を、一生懸命生きること。

これはとっても難しい事ですが。

この漫画に出会えたことで、
大切なことを教えてもらった気がします。

もっと年を重ねてからも読みたい素敵な漫画です。




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