[翻訳に役立つ文法]
第1回 asのいろいろ その①
by柴田 耕太郎
今回から、翻訳しているとき何となく気になるのだがそのまま放っておいた、文法の分かりにくい部分を考えてゆきます。試論のため、間違いがあるかもしれません。ご批判ください。
*考え方、文例など多くの英語指南書に負っている。とりわけ、ジーニアス英和辞典(大修館)、グローバル英和辞典(三省堂)、英文法詳解(学研)、ロイヤル英文法(旺文社)、誤訳の構造(吾妻書房)、英文法が通じない(研究社出版)、英文法がわからない(研究社出版)、受験英語禁止令(研究社出版)は大いに活用させてもらっている。
[asの意味を品詞ごとに分類する]
1. 副詞:同じ程度
Jim runs fast, but I run just as fast (as Jim [does(= runs)]).
*asは副詞「その程度に」もっと詳しくいうと「それと同じ程度に」どれと同じ程度かというと、as以下の節。括弧内のasは接続詞「同じだけ」で、as Jim doesのdoesが省略されJimだけが残り、前置詞に見えそうなこともある。
2. 接続詞:(1)同じだけ(程度) (2)同じように(様態) (3)…なので(理由) (4)…の時、…につれて(時間) 他にもあるが、それらは演習にて説明する
(1)He is now as tall as his father (is) .
*前のasは副詞。後のasは接続詞。
「お父さんと彼の背の高さが同じ」といっている。
注意:
① 必ずしも「二人が背が高い」ことを含意しない。段階形容詞 (長短・高低・老若・善悪など程度を示す形容詞tall―short、old―young、good―bad、high―low、など)は、測る尺度として上の方を用いる。日本語はこれが名詞で行なわれる(「背の高さ」「人の良さ」など)
②Heとhis fatherは完全に同じ背の高さではなく、Heのほうが少し高いのが予感される。
これはYou might as well throw your money away as lend it to him.(「彼に金を貸すくらいなら、投げ捨てたほうがましだ」)で、「投げ捨てる」ほうが優位なことでもわかるだろう。
(2)Do as you like.
「好きなようにしろ」
asは、様態を示す接続詞「…のように」。
(3)As I was sleepy, I went to bed.
「眠かったので、ベッドに行った(寝た)」
asは、理由を示す接続詞「…なので」。
(4)It started to rain just as we got there.
「そこにつくや雨が降り出した」
asは、時を示す接続詞「…(した)とき」。justは、強調。
One becomes silent as he grows old.
「歳を重ねるにつれ、人は寡黙になる」
asは、時間の幅を示す接続詞「…につれて」。
3. 関係代名詞:(1)…するところの (2)それは…であるが
(1)…するところの(such, the same, asと結びついて)
You should teach the students such things as will be useful in later life.
「後の生活に役立つことを学生に教えるとよい」
as は、such ~ asの相関詞。asは、関係代名詞「…するところの~」。「役立つような」と訳すと、そういった類のこと、と取られてしまうのでよくない。The things will be useful in later life.なのだ。shouldは、本来「お勧め」「アドヴァイス」の意味なので、「すべき」とすると、強すぎる。later lifeは、晩年。
(2)それは…であるが(非制限用法)
As appears from this essay, he is well versed in French literature.
「このエッセイからわかるように、彼はフランス文学に造詣が深い」
asは、関係代名詞の非制限用法「そしてそれは…」。asの先行詞は、カンマ以下の節全体。
4. 前置詞:(1)…として (2)…であると
(1)She is famous as an essayist.
「彼女はエッセイストとして有名だ」
asは、前置詞「…として」。副詞的に前の形容詞famousを修飾する。
(2)We regard him as honest.
「我々は彼を正直だとみなした」
asは、前置詞「…であると」。himを通り越して副詞的にregardに掛かる(regard ~ as - の連語)。
[演習―品詞を見極め、訳をつける]
1.
①That impressed me as a child.
②He worked as a slave.
He worked like a slave.
③He was innocent as a child.
He was innocent like a child.
He was as innocent as a child.
④As a young man, he taught English in Africa.
When he was a young man, he taught English in Africa.
2.
①City life, as we know it, is at present unnatural and become increasingly so in modern conditions.
②Industry, as you know, began in 1765, when …
Industry [,as] we know it [,] began in 1765, when …
③We had completely misjudged the situation, as we later discovered.
④As Europeans go, the English are not intellectual.
3.
①It was difficult enough to keep myself from getting depressed as it was, without having even more solitary time on my hands.
②The writer must present life as it is.
He is not satisfied with life as it is.
③Difficult as it is, the book is instructive.
Written, as it is, in plain English, the poem is easily understood.
But for these books, his mind never have developed as it is now.
I’d go with you if I were free, but as it is, I can’t.
If the scandal were true, it would be fatal to him: even as it is, his reputation is on the wane.
The market is bad enough as it is without a strike to make things worse.
4.
①The case for a voluntary as opposed to a compulsory count is hardly a fresh one.
[演習の解説]
1、
①That impressed me as a child.
「それは子供としての私を印象づけた」(直訳)→「それは子供のときの私に感動を与えた」
thatは、直前に述べられたことを指す。asは、前置詞「…としての」→(大人となった自分と比べて)「…の時の」。
* 「それは子供のように私を感動させた」(=like《似た、の意味で》)はダメ。big city, as Tokyo(東京のような大都市)といった使い方はあるが、for instance(一例を挙げれば)の意味。The students in the room rose as one man.「一人の人間として」(appearing to be one manの意)→「一人の人間であるかのように」→「一人の人間のように」(この場合、たまたま「…のように」との訳がつくが、あくまで「似ている」ではないことに注意)→意訳「その部屋の学生たちは一斉に立ち上がった」。
②He worked as a slave.
「彼は奴隷として働いた」
asは、前置詞「…として」
He worked like a slave.
「彼は奴隷のように働いた」
likeは、前置詞「…のように」
③He was innocent as a child.
「彼は子供のとき無邪気だった」
asは、前置詞「…として」→「…の時」
He was innocent like a child.
「彼は子供のように無邪気だった」
likeは、前置詞「…のように」
He was as innocent as a child.
「彼は子供のように無邪気だった」
前のasは、副詞「同じくらい」(後のasと比べている)。後のasは、接続詞「同じように」でVC(was innocent)が省略されている。
④As a young man, he taught English in Africa.
「青年の頃、彼はアフリカで英語を教えていた」
asは、前置詞「…として」→「…の時」
=When he was a young man, he taught English in Africa.
「青年の頃、彼はアフリカで英語を教えていた」
2、
① City life, as we know it, is at present unnatural and become increasingly so in modern conditions.
「我々が知っているような都会生活は、現在不自然なものとなっており、現在の状況ではますますそうなってきている」
asは、接続詞「…のような」でCity lifeに掛かる。itは、City life。as we know itの訳:「我々がそのようなものとして認識している(都会生活)」→「我々の知っている(都会生活)」
② Industry, as you know, began in 1765, when …
「ご承知のように、産業は1765年に始まり、その時…」
asは、関係代名詞。先行詞はIndustry began in 1765。
Industry [,]as we know it [,] began in 1765, when …
asは、接続詞「…のような」でIndustryに掛かる。itは、Industry。as we know itの
訳:「我々がそのようなものとして認識している(産業)」→「我々の知っている(産業)」
③ We had completely misjudged the situation, as we later discovered.
「あとでわかったのだが、我々は状況を完全に見誤っていた」
asは、関係代名詞(=which)。
④As Europeans go, the English are not intellectual.
「ヨーロッパ人にしては、イギリス人は知的でない」
「ほかのヨーロッパ人のようには、イギリス人は知的ではない」
asは、接続詞「…として」「…にしては」「…の割りに」。
3、
① It was difficult enough to keep myself from getting depressed as it was, without having even more solitary time on my hands.
「手に余るより一層の孤独の時間を持っていなくても、このままでも、落ち込んだ気分にならないよう自分を保っていることは十分にむずかしかった」
asは、接続詞「…のように」。itは、漠然とした状況を示す。カンマは付加的に続けるしるし。evenは、強調の副詞。as it isは、「状況が存在するように」→「今のままでも」
② The writer must present life as it is.
「作家は人生を、人生が(現に)存在するように示さねばならない」→「あるがままに示さねばならない」
asは、接続詞「…のように」副詞的にpresentに掛かる。itは、life。present A as Bの形(AをBのように示す)。
He is not satisfied with life as it is.
「彼は、人生が(現に)存在するような人生に満足していない」→「あるがままの人生に」
asは、接続詞「…のような」形容詞的にlifeに掛かる。
③ Difficult as it is, the book is instructive.
「その本は難しいが、教育的である」
形容詞+as SVは、譲歩の構文「…ではあるが」(=though it is difficult)。itは、the book。asは、接続詞。
Written, as it is, in plain English, the poem is easily understood.
「現に、やさしい英語で書かれているので、その詩は理解しやすい」
asは、接続詞。as it isは、「実際のところ」(それが現に存在するように)。itは、the poem。
But for these books, his mind never have developed as it is now.
「これらの本がなかったら彼の心は、心が現在存在するように発展してはいなかった」 →「今のように成長しなかったはずだ」
asは接続詞。itはhis mind。
I’d go with you if I were free, but as it is, I can’t.
「暇があれば君についてゆくのだが、実のところ、無理だ」
asは、接続詞。as it isは、イディオム「実のところ」(状況が現に存在するごとく)。itは、漠然とした状況。
If the scandal were true, it would be fatal to him: even as it is, his reputation is on the wane.
「もしそのスキャンダルが本当なら、彼にとって致命的だ。いまのままだって、彼の名声は衰えているのだから」
asは、接続詞。itは、漠然とした状況(状況が現に存在するように→今のままでも)。
The market is bad enough as it is without a strike to make things worse.
「市場は、事態をさらに悪くするストライキがなくても、いまのままでも十分に悪い」
asは、接続詞。itは、漠然とした状況。
4.
①The case for a voluntary as opposed to a compulsory count is hardly a fresh one.
「強制集計に対する自主的集計はほとんど目新しいものではない」
asは、opposedを名詞的と考え前置詞「…として」とするか、is (opposed)の省略と考え関係代名詞とするか…。いずれにせよ、意味は変わらずas opposed toでイディオム「…に比べて」「…と対照して」。oneはa count。
続きはこちらからご覧ください。
http://www.wayaku.jp/monthly_grammar/index.html
*翻訳者、社会人、難関校受験生、大学生を対象に、名著『英文解釈教室・改訂版』(研究社)をテキストとした新講座を『英文教室』にて開講します。詳細は『英文解釈教室』精読講義をご覧ください。
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第1回 asのいろいろ その①
by柴田 耕太郎
今回から、翻訳しているとき何となく気になるのだがそのまま放っておいた、文法の分かりにくい部分を考えてゆきます。試論のため、間違いがあるかもしれません。ご批判ください。
*考え方、文例など多くの英語指南書に負っている。とりわけ、ジーニアス英和辞典(大修館)、グローバル英和辞典(三省堂)、英文法詳解(学研)、ロイヤル英文法(旺文社)、誤訳の構造(吾妻書房)、英文法が通じない(研究社出版)、英文法がわからない(研究社出版)、受験英語禁止令(研究社出版)は大いに活用させてもらっている。
[asの意味を品詞ごとに分類する]
1. 副詞:同じ程度
Jim runs fast, but I run just as fast (as Jim [does(= runs)]).
*asは副詞「その程度に」もっと詳しくいうと「それと同じ程度に」どれと同じ程度かというと、as以下の節。括弧内のasは接続詞「同じだけ」で、as Jim doesのdoesが省略されJimだけが残り、前置詞に見えそうなこともある。
2. 接続詞:(1)同じだけ(程度) (2)同じように(様態) (3)…なので(理由) (4)…の時、…につれて(時間) 他にもあるが、それらは演習にて説明する
(1)He is now as tall as his father (is) .
*前のasは副詞。後のasは接続詞。
「お父さんと彼の背の高さが同じ」といっている。
注意:
① 必ずしも「二人が背が高い」ことを含意しない。段階形容詞 (長短・高低・老若・善悪など程度を示す形容詞tall―short、old―young、good―bad、high―low、など)は、測る尺度として上の方を用いる。日本語はこれが名詞で行なわれる(「背の高さ」「人の良さ」など)
②Heとhis fatherは完全に同じ背の高さではなく、Heのほうが少し高いのが予感される。
これはYou might as well throw your money away as lend it to him.(「彼に金を貸すくらいなら、投げ捨てたほうがましだ」)で、「投げ捨てる」ほうが優位なことでもわかるだろう。
(2)Do as you like.
「好きなようにしろ」
asは、様態を示す接続詞「…のように」。
(3)As I was sleepy, I went to bed.
「眠かったので、ベッドに行った(寝た)」
asは、理由を示す接続詞「…なので」。
(4)It started to rain just as we got there.
「そこにつくや雨が降り出した」
asは、時を示す接続詞「…(した)とき」。justは、強調。
One becomes silent as he grows old.
「歳を重ねるにつれ、人は寡黙になる」
asは、時間の幅を示す接続詞「…につれて」。
3. 関係代名詞:(1)…するところの (2)それは…であるが
(1)…するところの(such, the same, asと結びついて)
You should teach the students such things as will be useful in later life.
「後の生活に役立つことを学生に教えるとよい」
as は、such ~ asの相関詞。asは、関係代名詞「…するところの~」。「役立つような」と訳すと、そういった類のこと、と取られてしまうのでよくない。The things will be useful in later life.なのだ。shouldは、本来「お勧め」「アドヴァイス」の意味なので、「すべき」とすると、強すぎる。later lifeは、晩年。
(2)それは…であるが(非制限用法)
As appears from this essay, he is well versed in French literature.
「このエッセイからわかるように、彼はフランス文学に造詣が深い」
asは、関係代名詞の非制限用法「そしてそれは…」。asの先行詞は、カンマ以下の節全体。
4. 前置詞:(1)…として (2)…であると
(1)She is famous as an essayist.
「彼女はエッセイストとして有名だ」
asは、前置詞「…として」。副詞的に前の形容詞famousを修飾する。
(2)We regard him as honest.
「我々は彼を正直だとみなした」
asは、前置詞「…であると」。himを通り越して副詞的にregardに掛かる(regard ~ as - の連語)。
[演習―品詞を見極め、訳をつける]
1.
①That impressed me as a child.
②He worked as a slave.
He worked like a slave.
③He was innocent as a child.
He was innocent like a child.
He was as innocent as a child.
④As a young man, he taught English in Africa.
When he was a young man, he taught English in Africa.
2.
①City life, as we know it, is at present unnatural and become increasingly so in modern conditions.
②Industry, as you know, began in 1765, when …
Industry [,as] we know it [,] began in 1765, when …
③We had completely misjudged the situation, as we later discovered.
④As Europeans go, the English are not intellectual.
3.
①It was difficult enough to keep myself from getting depressed as it was, without having even more solitary time on my hands.
②The writer must present life as it is.
He is not satisfied with life as it is.
③Difficult as it is, the book is instructive.
Written, as it is, in plain English, the poem is easily understood.
But for these books, his mind never have developed as it is now.
I’d go with you if I were free, but as it is, I can’t.
If the scandal were true, it would be fatal to him: even as it is, his reputation is on the wane.
The market is bad enough as it is without a strike to make things worse.
4.
①The case for a voluntary as opposed to a compulsory count is hardly a fresh one.
[演習の解説]
1、
①That impressed me as a child.
「それは子供としての私を印象づけた」(直訳)→「それは子供のときの私に感動を与えた」
thatは、直前に述べられたことを指す。asは、前置詞「…としての」→(大人となった自分と比べて)「…の時の」。
* 「それは子供のように私を感動させた」(=like《似た、の意味で》)はダメ。big city, as Tokyo(東京のような大都市)といった使い方はあるが、for instance(一例を挙げれば)の意味。The students in the room rose as one man.「一人の人間として」(appearing to be one manの意)→「一人の人間であるかのように」→「一人の人間のように」(この場合、たまたま「…のように」との訳がつくが、あくまで「似ている」ではないことに注意)→意訳「その部屋の学生たちは一斉に立ち上がった」。
②He worked as a slave.
「彼は奴隷として働いた」
asは、前置詞「…として」
He worked like a slave.
「彼は奴隷のように働いた」
likeは、前置詞「…のように」
③He was innocent as a child.
「彼は子供のとき無邪気だった」
asは、前置詞「…として」→「…の時」
He was innocent like a child.
「彼は子供のように無邪気だった」
likeは、前置詞「…のように」
He was as innocent as a child.
「彼は子供のように無邪気だった」
前のasは、副詞「同じくらい」(後のasと比べている)。後のasは、接続詞「同じように」でVC(was innocent)が省略されている。
④As a young man, he taught English in Africa.
「青年の頃、彼はアフリカで英語を教えていた」
asは、前置詞「…として」→「…の時」
=When he was a young man, he taught English in Africa.
「青年の頃、彼はアフリカで英語を教えていた」
2、
① City life, as we know it, is at present unnatural and become increasingly so in modern conditions.
「我々が知っているような都会生活は、現在不自然なものとなっており、現在の状況ではますますそうなってきている」
asは、接続詞「…のような」でCity lifeに掛かる。itは、City life。as we know itの訳:「我々がそのようなものとして認識している(都会生活)」→「我々の知っている(都会生活)」
② Industry, as you know, began in 1765, when …
「ご承知のように、産業は1765年に始まり、その時…」
asは、関係代名詞。先行詞はIndustry began in 1765。
Industry [,]as we know it [,] began in 1765, when …
asは、接続詞「…のような」でIndustryに掛かる。itは、Industry。as we know itの
訳:「我々がそのようなものとして認識している(産業)」→「我々の知っている(産業)」
③ We had completely misjudged the situation, as we later discovered.
「あとでわかったのだが、我々は状況を完全に見誤っていた」
asは、関係代名詞(=which)。
④As Europeans go, the English are not intellectual.
「ヨーロッパ人にしては、イギリス人は知的でない」
「ほかのヨーロッパ人のようには、イギリス人は知的ではない」
asは、接続詞「…として」「…にしては」「…の割りに」。
3、
① It was difficult enough to keep myself from getting depressed as it was, without having even more solitary time on my hands.
「手に余るより一層の孤独の時間を持っていなくても、このままでも、落ち込んだ気分にならないよう自分を保っていることは十分にむずかしかった」
asは、接続詞「…のように」。itは、漠然とした状況を示す。カンマは付加的に続けるしるし。evenは、強調の副詞。as it isは、「状況が存在するように」→「今のままでも」
② The writer must present life as it is.
「作家は人生を、人生が(現に)存在するように示さねばならない」→「あるがままに示さねばならない」
asは、接続詞「…のように」副詞的にpresentに掛かる。itは、life。present A as Bの形(AをBのように示す)。
He is not satisfied with life as it is.
「彼は、人生が(現に)存在するような人生に満足していない」→「あるがままの人生に」
asは、接続詞「…のような」形容詞的にlifeに掛かる。
③ Difficult as it is, the book is instructive.
「その本は難しいが、教育的である」
形容詞+as SVは、譲歩の構文「…ではあるが」(=though it is difficult)。itは、the book。asは、接続詞。
Written, as it is, in plain English, the poem is easily understood.
「現に、やさしい英語で書かれているので、その詩は理解しやすい」
asは、接続詞。as it isは、「実際のところ」(それが現に存在するように)。itは、the poem。
But for these books, his mind never have developed as it is now.
「これらの本がなかったら彼の心は、心が現在存在するように発展してはいなかった」 →「今のように成長しなかったはずだ」
asは接続詞。itはhis mind。
I’d go with you if I were free, but as it is, I can’t.
「暇があれば君についてゆくのだが、実のところ、無理だ」
asは、接続詞。as it isは、イディオム「実のところ」(状況が現に存在するごとく)。itは、漠然とした状況。
If the scandal were true, it would be fatal to him: even as it is, his reputation is on the wane.
「もしそのスキャンダルが本当なら、彼にとって致命的だ。いまのままだって、彼の名声は衰えているのだから」
asは、接続詞。itは、漠然とした状況(状況が現に存在するように→今のままでも)。
The market is bad enough as it is without a strike to make things worse.
「市場は、事態をさらに悪くするストライキがなくても、いまのままでも十分に悪い」
asは、接続詞。itは、漠然とした状況。
4.
①The case for a voluntary as opposed to a compulsory count is hardly a fresh one.
「強制集計に対する自主的集計はほとんど目新しいものではない」
asは、opposedを名詞的と考え前置詞「…として」とするか、is (opposed)の省略と考え関係代名詞とするか…。いずれにせよ、意味は変わらずas opposed toでイディオム「…に比べて」「…と対照して」。oneはa count。
続きはこちらからご覧ください。
http://www.wayaku.jp/monthly_grammar/index.html
*翻訳者、社会人、難関校受験生、大学生を対象に、名著『英文解釈教室・改訂版』(研究社)をテキストとした新講座を『英文教室』にて開講します。詳細は『英文解釈教室』精読講義をご覧ください。
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