MRIのすべて(all about MRI)

磁気共鳴イメージング(MRI)に関するさまざまな経験や知識を提供しつつ今後の展望を切り開きたい.

MR基礎講座2007-21

2007-08-05 12:39:04 | Weblog

さて,このシーケンスは,1985年,FLASHが発表された年に,FLASHとは全く独立に発表されました.

図に示すパルスシーケンスチャートには,「FISP: Fast Imaging with Steady Precession」という原論文から引用したものを示しますが,このように,今で言う,TrueFISPが提案されています.

ところが,当時の技術でTrueFISPを実施するのは大変難しく,横磁化をある程度スポイリングさせることにより,一般的に広く使用されるFISPとして広まっていったのではないかと思います.

それが,後日,ハードウェアの進歩と共に,TrueFISPとして生き返った訳ですから,その間の状況を知らないユーザーは,戸惑ったに近いありません.

私は,2000年前後に,日本磁気共鳴医学会で,TrueFISPの発表をしている講演者に,「TrueFISPのどこがTrueで,それが本当なら,今までのFISPはうそだったのですか」と質問をした記憶がありますが,まともな答えは戻ってきませんでした.

確かに,その頃は,まだ謎の多いシーケンスでした.ISMRMでも話題になっていたのは知っていましたが,興味が他のところにあり,そのようなセッションには行きませんでした.
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