さて,50Ωでマッチングがとれるというのは,どのような状態なのでしょうか?
上の図は,共鳴周波数が8.5MHz,すなわちω=8500000×2π(ラジアン/秒),L=3.5μH(マイクロヘンリー),Q=100のとき,チューニングキャパシタCtに対して,並列共振回路のインピーダンスの実数部(青)と虚数部(ピンク)の変化をプロットしたものです.
このように,並列共振回路は,Ct=100pF(ピコファラッド)のとき,8.5MHzで共振し,実数部は非常に大きな値(約18kΩ)になります.
よって,実数部を50Ωにするためには,この共振点から,かなりずらさなければなりません.すなわち,上に示すように,Ctが約80pFのところで,実数部が50Ωとなります.
このときのマッチングキャパシタCmは,計算すると約20pFとなります.
このように,プローブのマッチング回路は,並列共振回路の共振点からは,かなりずれたところで使用されているのです.
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