MRIのすべて(all about MRI)

磁気共鳴イメージング(MRI)に関するさまざまな経験や知識を提供しつつ今後の展望を切り開きたい.

RFコイル(18)

2006-02-18 19:32:40 | Weblog

さて,50Ωでマッチングがとれるというのは,どのような状態なのでしょうか?

上の図は,共鳴周波数が8.5MHz,すなわちω=8500000×2π(ラジアン/秒),L=3.5μH(マイクロヘンリー),Q=100のとき,チューニングキャパシタCtに対して,並列共振回路のインピーダンスの実数部(青)と虚数部(ピンク)の変化をプロットしたものです.

このように,並列共振回路は,Ct=100pF(ピコファラッド)のとき,8.5MHzで共振し,実数部は非常に大きな値(約18kΩ)になります.

よって,実数部を50Ωにするためには,この共振点から,かなりずらさなければなりません.すなわち,上に示すように,Ctが約80pFのところで,実数部が50Ωとなります.

このときのマッチングキャパシタCmは,計算すると約20pFとなります.

このように,プローブのマッチング回路は,並列共振回路の共振点からは,かなりずれたところで使用されているのです.
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