見果てぬ夢

様々な土地をゆっくりと歩き、そこに暮らす人たちに出会い、風景の中に立てば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

「日本だったら、許されないでしょうね」(その1)

2007-06-30 03:56:35 | ラオス
ラオスの首都ビエンチャンで飲食店を経営する若い日本人が目立つことに驚いた。

その一人。「研究のフィールドがラオスのコーヒー農場だったから。」と、ラオスに住むことになった経緯を語ってくれたのは、この春に生まれた愛娘を傍らにおいて香り高いコーヒーを淹れていたヨーコさん。
半年前に開店した店は、ラオスでも珍しい自家焙煎の本格コーヒー専門店。店に訪れる客のほどんどが、在住の外国人だ。
「ラオスでは、コーヒーは、おじさんたちの井戸端会議の飲み物。たっぷりの砂糖やコンデンスミルクを入れコーヒーミルクのようにして飲みます」とヨーコさん。


5年前、ラオスの農業経済の研究対象としてコーヒー豆に焦点を当て、ラオスの農村に入った。調査を進めるうちに、ラオスコーヒーの生産高は低く、国内需要も国外輸出も伸びていない実情に当たった。ベトナムコーヒーのような、大規模な市場を作ることは難しく期待できない。
質のいい豆を栽培していた農家が、次々と別の作物に転換していく中、コーヒーが好きなヨーコさんは、研究対象としていた農家のコーヒー豆の栽培を継続する方法を模索し、今、この場所にいる。

** ベトナムコーヒーが、今や世界のコーヒー豆のシェア2位を占めるということを、私はベトナムで初めて知った。木を持ち込んだのは、コーヒーを愛する植民地統治時代のフランス人。同様の理由で、ラオスにもコーヒー豆のプランテーションがある。実は、タイにもコーヒー豆農場があるという事実も、この旅で初めて知ったのだが。

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3 コメント

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タイのコーヒー (B型パパイヤ)
2007-07-15 21:15:12
タイのコーヒーを知らないとは!山岳地帯では栽培されてきたし、ケシの代替農産物として王室の支援を受けて栽培されてもいます。ウチの店でもそのコーヒーを扱ってますが、深煎りで美味しいよ。ただしコーヒー栽培に転換して国際相場の変動で失敗して借金して、しょうがなく日本に出稼ぎに来たって人にも会ったことがあります。生産を維持するには確実な消費で、それが地元でできるのが一番だと思います。
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今度飲ませてください (ワイン)
2007-07-16 03:19:14
タイ米の泡盛だけでなく、タイコーヒーもメニューにあったのですね。気づきませんでした。タイのコーヒー豆もフランス人が持ち込んだのでしょうか。地元の人は、ベトナムやラオスのように甘いミルクコーヒーにして飲むのですか。
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同じでした (B型パパイヤ)
2007-07-16 10:55:29
タイのコーヒーのツールはすぐには分からないけど、オリエンと呼ばれてコンデンスミルクたっぷりでラオスと同じのを飲んでました。「ミルク入れないでくれ」と言っても理解されなかったですね。でも今はいろんなコーヒーがあって特に都市ではオリエンは少なくなっていると思います。それにしてもラオスにこんなにお店がいろいろ出来ているとは…行ってみたくなりました。
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