見果てぬ夢

様々な土地をゆっくりと歩き、そこに暮らす人たちに出会い、風景の中に立てば、何か見えてくるものがあるかもしれない。

「No more leaders but good citizen」(その2)

2007-04-30 20:59:54 | ネパール
校舎は地域の負担のみで建てる。だから青空教室の村、初等レベルだけの村がネパールにはたくさんある。
私たちはカウンターパートと村の地域協議会メンバーとの協議を進め、中等レベル(6~8年生)の教室の建築と先生一人分の人件費について支援することに決めた。ネパール人のカウンターパートは自らいくつかの支援事業を展開しているネパールのソーシャルワーク組織であり、「全面的支援は地域をだめ(spoil)にします。地域の責任と負担を明確にした部分的な補助支援がいいんです」と毅然と言った。

茨城と長野の支援者の寄付で校舎が完成したのが4年前、先生の人件費補助は現在も継続している。
4年ぶりに訪れた学校は、2年前にカウンターパートの支援で高等レベル(9~10年生)の校舎が増築されて充実した風貌になっていた。

「せっかく来たのだから、全クラスに顔を出してください」と言われ、授業中の教室を訪問する。低学年の子どもたちはこちらの挨拶に応えて一斉に「ナマステ!」と胸の前で手を合わせる。衣類や持ち物は貧相だが、笑顔や張りのある声は逸品だ。

先月、校舎建築に貢献してくださった寄付者の一人が癌で急逝した。大変残念だったが、校舎は今もしっかりと地域に残り子ども達が勉強に励んでいる。氏の名前の入った校舎のプレートを見ながら、改めて感じるものがあった。
  
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