お遍路さんとお大師さん。

歩き遍路の話と、高野山大学大学院(通信教育)の話。

高野山大学の深淵、ちょっとだけ紹介。

2021-08-20 07:54:00 | 高野山大学大学院
さて、研究レポートで「先行研究を参照」する理由ですが。
なんと言っても、
何十年もそればっかり研究してるプロの視点と
大学院生のペーペー目線では
見えるものと、その理解がまるで違うから。です。

例えば、朝のニュースで何かニュースを読み上げてたとして、
何も知らない私たちが聞いてても
「ふーん、それで?」と、
それのどこがニュースなのかも分からないことって、多々あると思います。

が、最近の情報番組だと、
コメンテーターの方が
それはこういう事で、こういう事に繋がる危険性があって、、、と説明してくれてて
それを聞いて初めて「それはヤバい」と理解することって、あると思うんです。
(池上解説とか本当にありがたい。。。)

研究するにも同じで、
研究資料を見ただけではちんぷんかんでも、
それを要約して本に出してる先人がたくさんいて、
それを読んで初めて理解できたりします。

ただ、「本」って、
何十年も前に出版されたものもたくさんあって、
「今」、現代の私たちの常識とは、かけ離れた記載も
あちこちにあったりするし、
「今」、この情報社会でなら、もっと昔と違う研究ができることも、あったりするので。

それで、
「先人の研究」を研究して、
足りてないところや、認識のズレてるところがないか。
今ならもっと分かりやすく説明できないか。
を、日々研究してる感じなんです。

プラス。
現代に通用する記述なら、引用して明記すると、
その道のプロフェッショナルもこう言ってるんだから、それは信頼の置ける情報だ。
と。
「虎の威を借る狐」よろしく、
私の書く文章の信頼度も、一気に上がる仕組みなんです(笑)。
(「××××」って池上解説で言ってたよ、的な。笑)

でも、ペーペーな私たちでは、
どれがプロフェッショナルの本で
どれがなんちゃっての本か? なんて、分からないですよね?

そんな人に、オススメの1冊。

密教を知るためのブックガイド
https://7net.omni7.jp/detail/5110118634

ガイドブックならぬ、ブックガイド。
つまり、オススメ書籍がたくさん紹介されてる本なんです。

著者は、高野山大学名誉教授の松長有慶先生で、
大学院の複数の科目で、入門書に指定されてます。
上記・7netだと、電子書籍の無料お試しが32ページ見れます。
(私は古本屋で探して書籍で持ってます。
そして付箋だらけ。。。)

一口に「密教」言っても、
専門家が欲しい情報とペーペーな私たちが欲しい情報って、明らかに違うし
(いきなり専門書はまず無理。レベルに合わせて入門書が必要)、
平安時代と鎌倉時代ではまるっきり状況違うし、
同じ時代でも、切り口(何を重点に見るか)で
結果はまるで違うので。
本当にこれはありがたい本です。

ただ、
去年、大学院入学前に偶然購入してたんですが、
ハードカバーでこんなのが300ページ近く続くので。軽く砂を吐く思いを味わえます(笑)。

高野山大学の深淵は、果てしなく深いです(大笑)。



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