お遍路さんとお大師さん。

歩き遍路の話と、高野山大学大学院(通信教育)の話。

研究レポート・参考文献の、、落とし穴(?)

2021-09-02 11:03:00 | 高野山大学大学院
課題に取り組むにあたって、まずはシラバスの熟読からになりますが。

シラバスには、
・講義概要
・テキスト
・入門書
・主要参考文献
・辞書・辞典
・学習の手引き
・仕様(研究レポートの提出形式。タテ書等)
・レポート設題
が書かれてます。

具体的には、
学習の手引きに、
何を目的に学ぶかが書かれてて、
設題に、
研究テーマと、その留意点が書かれてて、
それらを踏まえた上で、
テキストを読み進める。って塩梅です。

ただここで、書くのは「研究レポート」。
テキスト1冊読んだだけじゃ、薄っぺらなレポートにしかならないので
もしかしたら、単位もらえないかも・・・?

テキストのみのレポートなんて、出したことないので、詳しくは知りませんが。
孫引き資料のみでレポートを書いて出した場合、書いた内容が充実してても
「優」になったことはありません。
(今のところ「優」か「良」ですべてのレポート1発OK)
(根本資料が入らないと、「優」は難しい)

それで、シラバスに載ってる参考文献も、買うか取り寄せるかして、
それらも読んで検討して、研究してレポートを作成するわけなんですが。

なんというか。。。
「シロート向けじゃない」参考文献も、
チラチラ混じってるんですよね。。。(大汗)。

テキスト1冊と、参考文献1冊程度で済まそうと考えてる人は、そう言った「シロート向けじゃない」本を読んでも、
多分無理です。
「いまいちピンとこない」って悩むことになり、
結局、あと最低1〜2冊。必要になります。

大学院側も、見識を深めて欲しくて選んでるんでしょうけど。。
仏教思想の研究は、「慣れ」が必要なので。
著者名でいくと、
・梅原 猛 先生
・立川武蔵 先生
は、言ってることはもう、とにかくすごいけど、
仏教思想家というか、まるっと「哲学者」なので。
理解できるようになるまでには、時間が必要です。

・村上保壽 先生
は、参考文献には記されてなかったけど、
知ってて読んでみたら
レポートの答えがそのままズバリ書かれてて。
でもあまりに端的すぎて、
レポートの行数が埋まらないから、そのまま引用はできないし、
どうしてその答えに辿り着いたかが明記できず
違った意味で困りました。。(汗)。

ある程度知識が積もった上で読む分には、
ホントにスゴイ先生たちなんですけどね。。。
軽く済ませたい人には、オススメできません(汗)。

参考文献集めについて。

2021-08-24 07:33:00 | 高野山大学大学院
 
研究レポートに使う参考文献ですが、、、
密教なんて、一般的には需要ないし、
前にもチラッと書いた通り、古本だったり超お高かったりするんですよね。。
→ 1冊数万とか。

大学院の科目として文献を集める分には、
参考文献がシラバスに載ってるんですが、
ジャンルがほぼ重複しないので、
某科目で使った本を、ほかの科目のレポートで再度使う。
ってのは、
あまりありません。

そうなると、
レポート書く都度、そんなお高い本ばっかり買ってられないし、
私は「好きな本は手元におきたい」ので本棚買い足しましたが、
あっとゆーまに本棚が埋まってってます(大汗)。

なので。
今回は図書館利用のススメ(笑)。

ただ、密教なんて超マニアックなジャンルを
豊富に扱ってる図書館も少ないので、
ここは高野山大学の図書館が便利かと。

高野山大学図書館
https://www.koyasan-u.ac.jp/library/

ネットで申し込むと、送料だけで送本してくれます。
(片道送料のみ請求されます。郵便局の振り込み用紙同封。返送方法は自由)

在学生だと、4週間。30冊まで借りれます(延長1回可)。
卒業生だと、手続きしとけば3週間借りれます。
一般の人も、手続きしとけば1週間借りれたハズ?
(蔵書検索だけなら、アカウント持ってなくても可能)

期間を考慮すると、1〜4冊くらいしか
一度に借りれないとは思いますが。
夜申し込んでおくと、翌日昼くらいには配送手続き完了してます。(すぐ届きます)

ちなみに送料ですが。
ハードカバーの本なら、
1〜2冊程度はクロネコヤマトの宅急便コンパクト、
それ以上はクロネコヤマト宅急便で届きました。
(1冊なら、郵便局のレターパックで返送するのが一番安いかと)

クロネコさんのホームページに送料検索のページがあるので、
片道いくらかかるか? を目安に、
往復送料と、古本屋で買った場合を天秤にかけて
買うか借りるか。検討してみてください。

ちなみに私の場合、
Amazonと楽天と7net.と、以下の古本屋さんサイトで本を探して、
買うか借りるか決めてます。

日本の古本屋
https://www.kosho.or.jp
↑ 
日本全国の登録済み古本屋さんから、
在庫検索して購入可能。便利です。

※ 古本屋言いつつ、
「古書も取り扱ってる」ってだけのマニアック本屋さんも数店登録されてて、
すでに絶版の本が、新品未使用で届く場合も。。。
(東京の神田あたりの本屋さんには、お世話になりっぱなしです)


高野山大学の深淵、ちょっとだけ紹介。

2021-08-20 07:54:00 | 高野山大学大学院
さて、研究レポートで「先行研究を参照」する理由ですが。
なんと言っても、
何十年もそればっかり研究してるプロの視点と
大学院生のペーペー目線では
見えるものと、その理解がまるで違うから。です。

例えば、朝のニュースで何かニュースを読み上げてたとして、
何も知らない私たちが聞いてても
「ふーん、それで?」と、
それのどこがニュースなのかも分からないことって、多々あると思います。

が、最近の情報番組だと、
コメンテーターの方が
それはこういう事で、こういう事に繋がる危険性があって、、、と説明してくれてて
それを聞いて初めて「それはヤバい」と理解することって、あると思うんです。
(池上解説とか本当にありがたい。。。)

研究するにも同じで、
研究資料を見ただけではちんぷんかんでも、
それを要約して本に出してる先人がたくさんいて、
それを読んで初めて理解できたりします。

ただ、「本」って、
何十年も前に出版されたものもたくさんあって、
「今」、現代の私たちの常識とは、かけ離れた記載も
あちこちにあったりするし、
「今」、この情報社会でなら、もっと昔と違う研究ができることも、あったりするので。

それで、
「先人の研究」を研究して、
足りてないところや、認識のズレてるところがないか。
今ならもっと分かりやすく説明できないか。
を、日々研究してる感じなんです。

プラス。
現代に通用する記述なら、引用して明記すると、
その道のプロフェッショナルもこう言ってるんだから、それは信頼の置ける情報だ。
と。
「虎の威を借る狐」よろしく、
私の書く文章の信頼度も、一気に上がる仕組みなんです(笑)。
(「××××」って池上解説で言ってたよ、的な。笑)

でも、ペーペーな私たちでは、
どれがプロフェッショナルの本で
どれがなんちゃっての本か? なんて、分からないですよね?

そんな人に、オススメの1冊。

密教を知るためのブックガイド
https://7net.omni7.jp/detail/5110118634

ガイドブックならぬ、ブックガイド。
つまり、オススメ書籍がたくさん紹介されてる本なんです。

著者は、高野山大学名誉教授の松長有慶先生で、
大学院の複数の科目で、入門書に指定されてます。
上記・7netだと、電子書籍の無料お試しが32ページ見れます。
(私は古本屋で探して書籍で持ってます。
そして付箋だらけ。。。)

一口に「密教」言っても、
専門家が欲しい情報とペーペーな私たちが欲しい情報って、明らかに違うし
(いきなり専門書はまず無理。レベルに合わせて入門書が必要)、
平安時代と鎌倉時代ではまるっきり状況違うし、
同じ時代でも、切り口(何を重点に見るか)で
結果はまるで違うので。
本当にこれはありがたい本です。

ただ、
去年、大学院入学前に偶然購入してたんですが、
ハードカバーでこんなのが300ページ近く続くので。軽く砂を吐く思いを味わえます(笑)。

高野山大学の深淵は、果てしなく深いです(大笑)。


研究レポート提出の実際。

2021-08-17 14:08:00 | 高野山大学大学院
さて、ひとまず履修登録を済ませまして。

シラバスには、各科目ごとに
・入門書
・テキスト
・主要参考文献
・辞典
が書かれてますが、
このうち、大学院側から配本されるのは
テキストのみ。です。(各教科1冊程度)

テキストが届いた際には、「楽勝?」と思ったんですが、、

シラバスには、研究レポートの書き方の参考図書も載ってて。
コレを読んだあたりから、楽勝なんて言ってられなくなりました。

沼崎一郎、[2018]、『はじめての研究レポート作成術』(岩波ジュニア新書)、岩波書店。

多分コレは配本されないだろうと、履修登録直後に購入、読んでみたら、
まず書かれてるのが「いかにコピペしないか」。
そして、研究レポートとして、何が必要か。

研究レポートは、先行研究(つまり先人の知恵)をお借りしつつ、その出所を漏れなく記載して、
1.先行研究ではこう書いてる
2.先行研究の内容を、自分はこう解釈した
3.それは正しい情報か精査した
4.結果、こういう事だと判明した
を、「お作法」に則って書く。
って塩梅なんです。
(出所の記載が漏れたらコピペ = 盗用は犯罪です)

ちなみに、「それは正しい情報か精査」するのがまた面倒で、
1冊本を読んだだけでは、正しいかどうかなんて分からないから
少なくとも2冊以上。その道のプロフェッショナルな先生の研究書を読みあさり、
比較研究して判断しなきゃならないんです。。。

なので、各科目で配本は1冊だとしても、
その科目が4単位なら、4枚レポート作成(各3,800字〜4,000字)必要で、
レポート1枚あたり、
私の場合はハードカバーの本を少なくて3冊、
文庫新書が混じると、多くて8冊程度読んでます(大汗)。

しかもレポート1枚当たり2週間を期限に、
コンスタントにこなしてる状況でして。。

5月はGWもあったから、調子に乗って1か月に30冊近く読んだら
さすがに頭が飽和しました(汗)。

大学院は、甘くないです(苦笑)。

※ ちなみに参考文献は、
研究書も読みますが、一般に出回ってる本のが多いです。
古書だったり、超お高い本だったりするのが玉にキズ。。

履修登録について。

2021-08-08 16:36:00 | 高野山大学大学院
さて、私が出願期間中にブログを停止していた理由が、
コレです。
入学してまずやること、「履修登録」。

本来、入学式の日にオリエンテーションやって
説明受けてから登録するんでしょうが、
今年はコロナで入学式自粛要請が出たことで
口頭での説明無し。
しかも、入学式が4/6だったので、
うちに書類一式届いたのは、4/10でした。

そこから、今年の履修科目を決めて、登録。

高野山大学大学院は、卒論作成の他に30単位必要で、
そのうち必修科目が4教科・8単位。
必修言っても在籍中に取れば良いので
そこはあまりこだわりなく、興味のある教科を交えて選択してました。

ただ、ここで問題が。

私の場合、スクーリングや実習は少なめのレポート多め。なのは良いんですが、
レポートの提出期限・12月中旬
(レポート提出から返却まで1か月かかる上、
レポート合格後に試験問題がきて、コレに合格しないと単位貰えない。
最終試験の提出期限は2月中旬)
ここを過ぎたら、翌年度の単位になるらしい。。。

つまり、2年在籍するとして、1年当たり15単位、
(でも2単位の科目がほとんどなので、結局今年は16単位で登録)、
書類が届いて選んで提出しても、テキスト類がうちに届くのは、
4月末頃になるハズ。。。

つまり、実質7か月半で、16単位分のレポート作成が必要(!)。
(単純計算で、1か月にレポート2枚以上。コンスタントに書く必要あり)

しかも、卒論卒論言ってるけど
その卒論を出すだけで終わらず、
卒業の半年前の8月か3月に、皆の前で発表しなきゃならないんです。。。
(つまり2年在籍で3月に卒業の場合、
前年の8月に発表会。
入学から1年ちょっとしかない。
途中経過での発表も可みたいですが、ある程度の結論出しは必要)

単位取るだけでも忙しいのに、なにその過密スケジュール(泣)。

それで大至急履修登録して、
手持ちの文献読み漁って情報量増やして
ゴールデンウィークも連休も、
まるっとレポート尽くし(大汗)。
二次面接の際に
「文学研究なんて、やったことないんでしょ?
××××××(私の卒論対象)を2年でやるとなると、ものすごく忙しいよ。
3年は見ないと」
と言われたのが、入学後に現実になってしまいました。。

いきなり大学院に入学して、ちょっと後悔。

高野山大学の大学院は、科目履修生の登録もかなり多く、
年1教科から、15単位以下で選択できるらしく、
1教科15,000円〜。

高野山大学の大学院は、履修期間延長もできるけど、
延長の分の学費、(前後期)半期で10万円。。。

確実に、履修登録して単位持っといてから入学したほうがお得です。
(実際、先日研究発表会ありましたが、
5年以上前の学籍番号の方もチラホラ、
昨年入学の学籍番号の方は、10名中1名のみ)

入学しといてナンですが、
個人的にはまず科目履修してみて手応え掴んでから
正科生に編入するほうをオススメします。。。