ふぁいばぁースコープ

不妊治療日記 いつか授かるまでの記録
そして息抜きに、病院こぼれ話(*'-'*)

言葉には気をつけよう

2005年05月26日 | お仕事 &日記
ご承知のように私はクリニックで働いている。
当然言葉には気を使う。
やはり、病院では使ってはいけない言葉はある。
わかりやすく言うと、患者様がいくら仲のよい人であっても、
「また来てね♪」なんてもってのほか。
しかし、いくら私達が気をつけてても、患者さんが口走ることも多い。
ましてや、小さなクリニックなら尚更、慣れ親しんだ人がつい・・・ってことも・・・。




患者Aさんの場合

そのAさんは犬を飼っている。
職員は皆そのことを知っている。
なぜなら、いつも車に犬を乗せてきていて、リハビリ室から丸見えだからだ。
しかし、当然他の患者さんは知るわけがない。
その犬のことをAさんが「娘」と呼んでいることも。
ある日、犬が一緒に来なかった。
Aさんは元々声が大きいが、更に大きな声で私達に報告した。


「ウチの娘、乳癌でさ~!もう助からないって。手術もできないんだってよぉ~~」

シーーーーーーーーーーーン


Aさん・・・ここは外科です。
乳がんの患者さんが何人いると思ってるの!!・・・とは言えず・・・
しかし、リハビリ室にいたほかの患者さんがピーーンと張り詰めておる。


どっどうにかしなきゃ!!

私「あっあっあのっ犬ね!犬!犬のむすめさんよね!!!」

私がこの言葉を叫んだあと、リハビリ室のほかの患者さんの空気が和らいだのを
おもいっきり体感しました。ε-(´・`) フー




患者Bさんの場合

私「じゃぁ、明日消毒にこれますか?」
B「あ~明日ね~~、葬式になるかもしれないからなぁ。」
私「・・・・かも?」
B「うん、まだわかんないんだよね」
私「あ、危ない方がいらっしゃるのね・・・」
B「いや?たぶん死んでると思うよ?」
私「(゜◇゜)・・」
リハビリ室の若い男性患者「(爆)なんだよ、かもって・・・プッ」
 




患者Cさんの場合


私の友人Kさんの母上のお話です。友人の希望もあり、私的にもオイシイ話なので書かせていただきます。
母上さまは入院されてICU症候群になったそうです。
わかりやすく言うと、チョットおかしくなっちゃったんですね。(失礼)
大部屋にいらっしゃったようですが、そんなとき、お隣の患者様が危篤に陥りました。
危篤の方の娘さんが泣きじゃくり、声をかけます。
「お母さん!」

母上
  「 はい? 」

返事しちゃったよ(゜ロ、゜)  

・・・・・・・・気を取り直して・・・

いよいよ、ご臨終のときを迎えようとしています。
娘さんは更に呼びかけます。
「 お母さん!!頑張って!!」


母上「 ♪しっあわっせはぁ~~歩いてこっないっ だぁ~から歩いていくんだよぉ~~♪ 」


歌っちゃったょ・・・・( ̄Д ̄;)


その病院ではいまだに語り草になっているそうな・・・