厳寒の北海道旅行記２

北海道上陸

「船上の日の出」


　２月１１日　晴れ　１８時３０分　大洗港出港
１７時３０分　乗船開始、閑散期とあって乗客はそんなに多くありません。
ボーディングブリッジを歩いて行くと、乗船口に近づくにつれ船体がどんどん大きくなっていきます。
乗船すると、右側にエスカレーターがあり、これに乗り客室に行きます。
アテンダントにチケットを示すと、客室を教えてくれました。ロビーの直ぐ脇でした。

「カジュアルルーム」


部屋はドミトリー式で片側上下で６ベッド、左右合計で１２ベッドあります。
カーテンを引くとささやかなプライベート空間になります。
私のベッドは５番、右側下段の真ん中です。先客がいるみたいですが、カーテンを引いているのでわかりません。どうやら、私を含めて５人みたいです。
わざわざ挨拶するのもなんなんでそのまま私もベッドに入りザックをおろして、先ずベッドメイキングをしました。
次に、船酔いが心配だったので船が動かないうちに、念のために酔い止めの薬として評判の高いアネロン「ニスキャップ」（エスエス製薬）を、忘れないうちに飲みました。
これでたぶん万全です。
続いて、洗面具等必要なもの以外の荷物は、ロビーのコイン返却式ロッカーに入れてしまいます。
これで、自由に出歩けます。

「展望室」

落ち着いたので、早速、船内探検です。
どうやら、私の部屋のあるフロアーと直ぐ上のフロアーが客室で、その上が食堂、展望室みたいです。
そうこうしているうちに、どうやら出港みたいです。
ディーゼル音が一段と高くなり、船がゆっくりと動き出しました。
１８時３０分　大洗港　定刻　出港です。　
「電子レンジと給湯器」


しばらくして、船内アナウンスで船長とかの挨拶があり、今日の海の状況が説明されました。
どうやら、苫小牧まで波は穏やかみたいです。酔い止めの薬を飲んだとはいえ、ホッとしました。
湾外に出たようですが、多少の揺れは感じるものの全然問題になる揺れではありません。
ひと安心です。
ほどなくして、船内食堂のオープンのアナウンスがありました。
でも、今回は３食とも船内持ち込みで済まそうと思っています。
先ほどの船内探検で確認した給湯室で、スーパー「エコス」で買ってきた晩飯の「五目焼きそば」を電子レンジで温めます。
展望室に上がり、夕食です。何人かの人が同じようなスタイルで、夕食を食べています。
まぁ、レストランで食べても良かったんですが、今回は非日常を感じるための旅でもあり、ちょっと、こだわって見ました。（まぁ、貧乏性だけなのかも。）
部屋に戻ると、既に寝ている方もいるみたいで、ひっそりとしています。
私もなるべく音を立てない様にベッドい横たわり、メモなどをつけながら、スーパー「エコス」で仕入れてきたビールを飲みました。もちろん、銘柄はサッポロ黒ラベルです。
そのうちに、旅のスタートでテンションが上がっていたせいなのか、日帰り温泉に入ったせいなのか、重いザックを背負って歩いたせいなのか、これに微妙な船の縦揺れと横揺れのゆりかご効果が加って、気持ちよく寝入ってしまいました。
途中、一度目覚めましたがまた直ぐに寝てしまい、その後、朝まで久しぶりにぐっすりと寝こんでしまいました。

　２月１２日　晴れ　５時３０分起床　太平洋上
起きたのは、いつもの起床時間５時３０分でした。
船はまだ寝静まっていましたが、歯磨きと洗面を済ませ展望室に行きました。
船内にあったパンフレットによると、日の出時刻　６時２５分ごろみたいです。
長椅子に寝そべって待っていると、東の方が明るく、というよりは雲が赤く染まってきました。
朝日をしみじみ見るのは、何年振りでしょう。（ちょこっと、非日常を感じられました。）
急いで、デッキに飛び出しました。
風、強烈です。超、寒いです。
あわてて、ジャケットを取りにロッカーに戻りました。
水平線に雲があったせいか、日の出は６時４０分ごろになりました。
何か、神々しささえ感じられました。寒さも加わり、身が引き締まりました。
展望室に戻り、カップラーメンの朝食です。給湯室でお湯を注ぎ出来上がりです。
展望室から、海を見ながら食べました。
パンフレットによると、時間的にみて岩手県宮古市と青森県八戸市の中間ぐらいの沖合を船は
航行しているようです。

「岩手県北部沖」


ここで、２年近く前の東日本大震災の「大津波」をふと思い出してしまいました。
今、この穏やかな海を眺めていると、この洋上をあの「大津波」が陸地に向けて逆巻きながら押し寄せていき、港や町などを飲み込んでしまったとはとても想像がつきません。
私も地震で家が被害に遭いましたが、あのＴＶに写った「大津波」の恐怖や被害に比べれば比較になりません。
ちょこっと、複雑な気持ちになりました。
展望室で椅子に座っていろんな思いに耽っていると、船上の時間は恐ろしくゆっくり過ぎて行きます。
今回、ひとつ、失敗してしまいました。
そう、ゆっくりした時間には、熱ーいコーヒーが欲しくなるんですよね。
スーパー「エコス」で買うのを忘れてしまいました。
大失敗です。
船旅には「コーヒー」を忘れないようにしましょう。
まぁ、レストランに行けば飲めたんですがね。

「サッポロクラシック」

代わりに、こんなのを見つけてしまいました。
自販機コーナーに、いらっしゃいました。
私、アルコールはあまりいける方ではないんですが、これは少しいけます。
北海道限定販売ビールです。これがあるなら、スーパー「エコス」で、わざわざビールを買う
必要は無かったですよね。

「９時４０分　尻屋崎沖」


9時30分過ぎに青森県「尻屋崎」沖を通過（たぶん？）しました。
苫小牧到着まで、あと４時間掛かります。
さらに船上の時間がゆっくりになったような気がします。
こんな時のために、準備して来ました。
「クライマーズハイ」を読んで以来好きになった作家横山秀夫の短編集「第三の時効」です。
船旅には、ピッタリです。（船旅以外でもオススメします。）
「北海道」

スーパー「エコス」で買ったパンで昼飯を済ませ、読んでいた本からふと目を上げると、北海道の陸地が視界に入ってきました。
空は、鈍色の重苦しい雲が低く垂れこめていて、それに合わせるかのように海の色も黒くなってきました。
どうやら、雪が舞っているようです。

「苫小牧港　入港」


定刻に、苫小牧港入港です。　船の動きは、見ている方がもどかしくなるほどにゆっくり、ゆっくりです。接岸光景は、スローモーションフィルムを見ているようです。
接岸してから下船まで少しロビーで待たされましたが、ほどなく下船開始のアナウンスがあり、一斉に下船です。
例によって長い、長いボーディングブリッジを通り、久しぶりの北海道に上陸しました。

「バスストップ」


バス停に急ぎます。北海道中央バスの札幌行きが１３時５６分に出ます。
これを逃すと大変です。苫小牧西港は、徒歩の旅人にとって、あまり交通の便が良いところとはいえませんので。

「札幌行高速バス」


フェリーターミナルではガラガラだったんですが、苫小牧市内で少しずつお客さんが乗って来て、８割方座席が埋まってしまいました。結構ビックリです。高速バスのニーズは高いようです。

「時計台」

高速を降り、札幌市内に入ると猛烈な渋滞に巻き込まれました。
渋滞の中、窓の外に目をやると、「時計台」が見えました。
札幌には何回か来ていますが、初めて「時計台」を見ました。条件反射的に思わずシャッターを押してしまいました。
終点「札幌駅」到着予定が１５時４５分でしたが、４５分遅れの１６時３０分になってしまいました。
とにもかくにも、札幌に到着しました。
まず、駅に向かいます。
最初に、キヨスクでＪＲ北海道の「時刻表」を買います。５００円です。

「北海道フリーパス」


次に、緑の窓口に行き「北海道フリーパス」を買います。併せて、明日の網走行きの指定席券を
入手します。２５，５００円ですが、１週間特急を含めＪＲ北海道の全路線乗り放題です。特急指定席も６回まで指定できます。スグレものです。これさえあれば、ＪＲ駅の近くなら、どこでも
行けます。（私、決して「鉄ちゃん」ではありません。また、このフリー切符今回ちょこっと誤算になってしまいました。）

「ビジネスイン　ノルテⅡ」


その次に、今晩のお宿探しです。行き当りばったりとはいえ、２～３件のホテルはチェックして来ましたが、予約はしていません。
一つ目、北大前の「ノルテⅡ」さんにＴＥＬすると、すんなりＯＫです。
地下鉄、「北１２条駅」近くらしいですが、折角ですので歩きます。

「札幌市街」


外に出ると、すごい雪です。でも、ゆっくり歩けば、ＯＫです。
１７時３０分　チェックインです。
宿泊票を記入し、シングル料金３，８００円を前払いします。
少し部屋でゆっくりしてから、ブログで見つけた羅臼の民宿「とおまわり」さんに予約の
電話をしました。
ＪＲ駅送迎、相談により「可」とブログに書かれていたんで、ダメもとでＴＥＬしました。
電話が繋がり事情を話して見ると、原則「中標津空港」までらしいのですが、釧網線「知床斜里駅」まで「お迎え」特別にＯＫでした。
２泊予約しました。これで、念願の知床を訪れることが出来ます。それも、真冬に。
待ち合わせ日時、２月１４日（木）　知床斜里駅　１０時４１分。
これで、１５日までの予定が埋まり、とりあえずホットしました。
そして、持ってくるのを忘れてしまった「マフラー」を買いに、「すすきの」の「ドンキホーテ」に行きました。
「マフラー」の他に、「手袋」も買ってしまいました。私が持ってきたのではどうも寒さをしのげそうにない気がしましたものですから。こっちの手袋は、二重になっていて温かいです。

ラーメン「まるたか」

これからの旅の行程やら気になっていた買い物がほぼ順調にいったことでホットしたせいか、
急にお腹が空いてきました。
「北１２条駅」まで戻り、ホテルの前にあったラーメン屋さんに入りました。
「醤油ラーメン」と「メンマライス」、８８０円、美味しかったです。
（旭川ラーメン系みたいです。）

　２月１２日（火）札幌泊まり

次回に、つづく。


(バナーをポッチンとクリックして、応援お願いします。)