娘は私の光である。
私にはカウンセラーとして命をかけてそれをまっとうしていくという生きがいもあれば、
もっと心を解放し、自由に生きたい、何ものにもとらわれず穏やかで豊かで平和に
満ちた心持ちで日々生活していきたいという切なる願望がある。
だから、娘が私の生きがいのすべてとは思っていない。
ただ、娘は生まれてくる前にたくさんの選択肢があったと思う。
もっと、人間的によくできた人格者の親のもとに生まれてくるという選択もできたはずだ。
でも、娘は私を選んで生まれてきてくれた。
私と共に笑い、悲しみ、喜び、悲嘆を味わってでも、
互いに認め合い、成長することを望んで、私のもとにうまれてきてくれた。
そのことについて、彼女に深く感謝したいと思う。
日本のカウンセリングの神様と呼ばれる神田橋條治先生の父親が
亡くなった後、息子である神田橋先生に
「億万と居る人の中で、父と呼び子と呼ばれる不思議な縁に結ばれた我々であった」
という手紙を残していたと、ある著書に書かれておられたが、
まさに私も娘に対してそのような深い縁(えにし)を感じる。
娘と過ごす毎日の中で、彼女の目を通して感じるこの世の不思議と日々の煌めきと
未知の世界に対する大いなる好奇心を共有することができるのは、とても幸せでいとおしいことだ。
私にとってはとっくに色あせたいろんな出来事が、彼女と共にいることで、
再度それは普通でも当たり前のことでもなく、新鮮な輝きを帯びるのである。
だから、彼女は私にとって光なのである。
いたらぬ母親であるが、共に成長していこう。
共に生きとし生けるものを愛することの大切さを学んでいこう。
このような、チャンスを与えてくれた娘に、私は心から感謝する。
私のもとに産まれてくれて、ありがとう。
私に再び生きる喜びを与えてくれてありがとう。
娘としても、一人の人間としても、私はあなたを愛している。
いつかその思いをあなたにまっすぐに伝える時がくるだろう。