１７７．開封

6/8の夜中に『愛してる』のメールをしてからは

メールも電話もしなかった。

否、厳密に言うと怖くてそれ以上出来なかったのである。

彼がもしメールを見ていないのならともかく見ているのに

応答してくれないのなら…そう思うと怖かった。


6/11(日)

過去にも1回、1週間連絡が取れないことがあった。

携帯を部屋に置き忘れたまま出張にでかけ1週間後帰ってきて

携帯を見たら私からのメールと電話で驚いて応答してくれた。

それが日曜日の夜だった。

もし同じようなことなら今日中には連絡をくれるはず。

しかし応答はなく月曜日を迎えてしまった。


6/12(月)

とうとう1週間が過ぎてしまった。

メールを見てるのかどうなのか確かめることにした。

確かめるのはものすごく怖かったがこのままでいる方が辛い。

グリーティングカードを送ってみた。

彼が開封したら開封通知がこちらに届く。

届いたらメールを見ているということだ。


8:03　カードを送信。

送ったとたんにココロが締め付けられる。

開封通知が届いたら彼は無事でいるということだが

メールを見ているのに応答してくれないということである。

届いてほしいけどほしくない。複雑な気持ちだった。


8:10　タッちゃんに送ったeカードが開封されました。


開封された！？　ってことは…　メールを見ているが

応答してくれてないということか…

胸に大きな槍でもつきさされたような気がした。

これでココロの中は不安が一気に広がった。

どうして？何故？理由が判らない。


とりあえず出勤する時間だったので

出勤し会社に着いてからメールした。


6/12 08:37

件名　お願い

本文　メール見てるのに応答してくれないのはなぜ？

　　　　理由がワカラナイ。何とか言ってください。


それでもやはり応答はない。

もうまったく仕事にならない。仕事に私情を持ち込んではならないが

これだけ訳が判らないとどうしようもなかった。


6/12 13:48

件名　お願い

本文　ずっとこのままはイヤです。理由がワカラナイのはイヤです。

　　　　何故？教えて。お願い、返事をしてください。



その後は仕事が忙しくなりメールも出来なくなった。

しかしいくら待っても応答は来なかった。


メールを見ているのにどうして？何故？

どうしても理由が判らない。判らないのは絶対に嫌だ。

たとえどんな理由であろうとも。


こうなったら…　仕事を終えてからある作戦を決行することにした。





（←　１７６）　　　　　（１７８　→）

１７６．地球一個分の重さ

6/8(木)

月曜からずっとメールを電話をし続けて

応答がないまま4日目を迎えた。


今までのように携帯を置き忘れたままなのだろうか…

それとも会っていないこの1ヶ月の間に

彼の気持ちが変わってしまったのか…


ココロが締め付けられそうだ。もぎ取って捨ててしまいたい。

しかしいくら理由を考えようが本当のことは

彼が応答してくれないことには判らない。


そしてこの状況でも私のココロは一つ。

どんな状況になっても変わらない。変われない。


6/ 9 00:47

件名　自信のないアタシが

本文　自信を持って言えるのは…

　　　　タッちゃんのコト愛してる。

　　　　初めてのこの詞、逢ってちゃんと言いたかったな(苦笑)


このメールだけは送信ボタンを押すのをためらった。

でも、やはり認めざるを得ない。私は間違いなく彼を愛している。


『愛してる』


私は離婚してからはこの言葉を人に言ったことは一度も無い。

元旦那に言われたあることがトラウマだった。

彼にも『好き』とは何回も言ったことがあるが

『愛してる』とは言ったことがなかった。

恋が愛に変わったことに気付いてからも怖くて言えなかった。

私にしてみれば地球1個分くらい『愛してる』は重い。


この状況でこの台詞を文字にしてよかったのだろうか…

否、この状況だからこそ出来たのかもしれない。

このメールが吉と出るか凶と出るか…

お願い、とにかく応答してください。






（←　１７５）　　　　　（１７７　→）

７３．生きてない

久しぶりに昔の友人に会った。

彼は昔からの付き合い。最初に愛した人とも友達。

私が異性でかなり信頼している人物の一人。

彼は私の兄的存在。彼には愛してる奥さんも子供もいる。

決して男と女で繋がっていない関係・・・


どれくらい会ってなかっただろう？

引越ししてから会ってないから・・・　１年ぶり？もっとか・・・


かなり久しぶりに会ったため今まで話してないことを

たくさん話した。もちろん、彼（タッちゃん）のことも。


『そっか、好きなヤツできたか。よかった。

　お前のことだからきっとまた全力で突っ走ってるだろ？』


『え・・・　それほどでもないよ』


『うそつけぇ、顔に書いてあるって。お前、分かり易すぎっ』


『う～～っ、Ｋにはかなわんなぁ。そやね、全力で走ってる・・・かな。

　久しぶりにめっちゃ好きなんやわ。どうしてか自分でもワカラヘンくらい

　でも・・・彼にはアタシの気持ち、通じてへん。ちょっと凹んでたとこに

　Ｋから電話があったってワケ。すごいな、Ｋって。いつも思う。

　アタシが弱ってる時に限っていつも現れる（笑）』


『そっか・・・　お前が好きだって言うなら本当に好きなんやろうな。
　
　でも・・・お前さ、相変わらず生きてないな・・・』


『え・・・そんなことないよ』


『そうか？俺にはそうとしか見えないけどな。

　好きなヤツがいるからかろうじて生きてるだろ？

　まだ＜まさし＞のこと思ってるのか？＜としろう＞と別れた時も

　言ってただろ？バチが当たったって・・・　アイツが

　そんなバチ当てる訳ないだろ、アイツはお前を愛してた。

　自分はあの世にいっちまってどうしようも出来ない

　自分の代わりに幸せにしてくれる男が現れたら潔くゆずるしかないさ』



＜まさし＞は私が初めて愛した男（ヒト）。

＜としろう＞は私が一生を誓った男（ヒト）

（詳しくは（過去の恋愛話・参照）


ダメだ。Ｋには嘘はつけない。昔からそうだ。


『はぁ～、やっぱＫはすごいわ。

　正直・・・　＜としろう＞と別れた時はバチが当たったかと思った。

　一生＜まさし＞を好きでいるって決めてたのに＜としろう＞のコト

　愛して、一生を誓ったんやもんね。

　今、彼に受け入れてもらえないのも・・・　もしかして＜まさし＞が

　怒ってるんやないかって思うコトもある。

　でも・・・　＜まさし＞そんな男やなかったもんな。

　アタシが生きてないのは・・・　アタシのせいだよ。分かってる。

　でもな・・・　どうしようもないんやわ』


『ちゃんと分かってんじゃん』


『実の父親に必要とされなくてアタシのココロ壊れて・・・

　＜まさし＞死んで壊れて・・・

　＜としろう＞と別れて守るものなくなって

　また壊れて・・・　もうこれ以上壊れるのが怖いねん。

　怖いクセにまたヒトを好きになってしまって・・・

　彼と別れたらきっとまた壊れる』


『お前、一途過ぎるんだって・・・もう少し抑えろ。

　っていってもそれがお前だから変えられんやろうな・・・』


『最近な、よく考えるんやわ。

　この先、死ぬまでの長い時間、独りで過ごすのが怖い。

　未来のこと考えると怖い。オカン死んだらアタシこの世で独り。

　だぁれもいない。世界にヒトはたくさんいても独り。

　それでも生きていかなアカン・・・　自分では死ねへん。

　いっそ殺してくれって思う。それか、病気でもエエ。

　生きてくのが辛いんやわ・・・』


『相変わらずやな、何でそうやって独りっていつも言うかな。

　俺もおるやん。友達もおるやろ？　今、好きなヤツがお前の傍に

　一生いてくれるかもしれんやろ？』


『アタシはたぶん独りだよ・・・

　独りやないＫにはワカラヘンよ。愛してくれる者がおるやん。

　守るべきものがあるやん』




アタシには愛してるヒトはいるけど愛してくれるヒトはいない。

守るべきものは「おかんと尻尾の生えた子供」

でも、それも順番から言ったら私よりも早くいなくなる。


どうして私はこんなにも生きるのが怖いのだろう。

どうして私はこんな風にしか考えられないのだろう。


私が生きる日は来るのだろうか・・・

とりあえず明日を生きていくしかない。どんなに生きてなくても・・・


Ｋ、いつもゴメンネ、そしてアリガトウ。またいつ会えるか分からないけど。

今度会ったときには『お前、生きてるな』って言われたいよ。




　
（←　７２）　　　　　（７４　→）

１７５．命の重さ

彼から応答がないまま3日目の夜が過ぎた。

心配で仕方がなく眠ろうとしても眠れない。

こんな夜中だけど…　と思いつつもメールした。


6/ 8(木) 02:03

元気だよね？生きてるよね？

アタシの学生時代の友人が自殺しました。

ずっと彼女、頑張ってきたの。最近はココロが病んでた。

アタシは助けてあげられなかった。

まさか彼女が死ぬなんて思いもしなかった。

アリエナイことがあると余計に心配してしまう。

タッちゃんが自殺するわけないけど万が一って…

ヘンなコト言ってゴメンナサイ。

でもこれだけ連絡しても応答がないと心配で仕方ないの。

お願い何とか言って！



先日、ずっとココロを病んでいた友人が自殺した。

死んでしまうとは思いもしなかった。

死ぬ勇気があるのにどうして！？悔しかった。


私には自分で死ぬことは出来ない。

初めて愛した彼が死んだ時は死にたかった。

元旦那の裏切りを知り別れた時も生きていたくないと思った。


正直、独りになってからずっと、今も生きているのが辛い。

この先のことを考えれば考えるほど生きるのが嫌になる。

時々思う。誰か殺してくれ！と。命にかかわる病気でもいい。

ま、人間なかなか思うようには死なないものだ。


でも、絶対に自分で自分の命を絶つことは出来ない。

自分には母がいる。私だけが頼りの母がいる。

母のために自分で死ぬことは許されない。


彼女の親御さんもすごく悲しんでいた。

みんな悲しんだ。私は悲しいというより悔しかった。

どうして彼女を救えなかったか。ココロを病んでいるのを知っていて…

もっとああしてあげればよかった、こうすればよかった。

後悔ばかりだった。今更後悔してもどうにもならない。

どうにもならないが…　彼女のコトを思うとココロが潰れそうだ。


「命」って一体なんだろう…

こうやって私が文章を書いている間にも世界では何人もの人が

自分の命を絶っているのだろう。

皆、簡単に死ぬな！でも、その当人にとっては簡単ではないのだろうな…



彼も弱っていた。彼が自殺なんてするわけがないけど

もしかして、もしかして万が一のことがあったらどうしよう…

心配で心配で何も手につかない。

お願い、応答してください、お願い、無事でいて。






（←　１７４）　　　　　（１７６　→）

７２．修復の兆し

この世界には必要な人間などいない。

誰が死んでも何も変わらず世界は動く。


世界で一番愛している人間（ヒト）が死んでも

空は青いし、車が走り、TVでは天気予報もやっている。


なぁんにも変わらない。

自分の中の世界のみが破壊されただけ…


なぜ、世界は破壊されなかったのだろう。

なぜアタシはこの世界に存在しているのだろう。




世界は必要としなくても人間（ヒト）は人間（ヒト）を

必要とする。されたいとも思う。

孤独（ひとり）の淋しさを知れば知るほど…



そして今の私は…　必要とし、されたいとも思う。

それはきっと私の世界が修復されて来ている兆し。

修復してくれる人間（ヒト）に感謝しなくては…





（←　７１）　　　　　（７３　→）

１７４．彼に何が起こってる！？

涙の電話の後、しばらくメールも電話もしなかった。

彼からもなかった。いつものことだ。


6/5(月)

すごく彼の声が聞きたくなって電話するも出ない。

諦めてジムにでも行くか…

ジムに行っている間に電話がくるかもしれないとメールした。


タッちゃんの声が聞きたくて仕方なくて電話しました。

今からジム行きます。


ジムでトレーニングしている間もその後も応答はなかった。

ココロの中が淋しさで一杯になる。


6/6(火)

逢いたい。

ずっと頑張ってガマンしてます。

アイタクテ、アイタクテ、アイタクテ、アイタクテ、アイタクテ、∞

ひたすらガマンしました。

アタシはワガママ？


それでも応答なし…　どうしてだろう？

会いたいって言われても困るから？


6/ 6(水)　 22:39

件名　どうしてなんだろ？

本文　＞無視しないで(>_<)

　　　　＞何がどうなの

　　　　アタシもまったく同じ気持ち…


前に私が携帯を会社に置き忘れた時に彼からきた

メールの文章を引用した。


6/ 6(水) 22:42

件名　タッちゃん

本文　＞おーい…

　　　　＞電話やメール知ってるなら返事してよ…はぁ…

　　　　これもまったく同じ気持ち。
　
　　　　アナタは解るハズなのにどうして同じコトをするの…？


それでも応答はなし。メールを見ているのか見ていないのか…

もしかして彼に何か起こってるのかも、いつもの私の心配病が出る。


6/ 6 23:51

件名　タッちゃ～～～ん

本文　無事？生きてる？


この後も1通、長文のメールをした。しかし応答はなかった。

時間も時間なのであきらめたが気になってなかなか眠れずにいた。


＜＜翌日＞＞

6/7

朝から夜の2時くらいまで5通のメールと

電話をしたがやはり応答なし。

これで3日応答がない。

今まで何度と経験しているが慣れるものではない。

1ヶ月以上会っていないのもあり不安でココロが一杯。


彼に何が起こってるのだろう…　どうして？何故？






（←　１７３）　　　　　（１７５　→）

１７３．涙の電話

＜いつ？＞とメールを打った後は返事は来なかった。

こちらからメールをしてみた。


6/ 1 16:57

件名　映画よりも…

本文　ゆっくり話がしたい。たくさん話があるの。

　　　　しっかりと聞いてもらいたい大事な話があるの。

　　　　電話では話せないコトだから…

　　　　電話でさえしばらく話してないけどね。

　　　　タッちゃんの声は毎日目覚ましで聞いてるけど…


爆弾を投下された4月の終わりから会っていない。

ローンの話をしっかりとしたかった。大きなお世話なのだが…


18:30

Check baby Check baby 1 2 3

＜BENNIE K　Puppy Love feat.GIPPER(NORA)＞


電話が来た。いつもなら速攻で取りに走るのに…

なぜかすぐに電話に出られない。

久しぶりでなんとなく怖かったのだ、電話に出るのが…


『もしもし…？』

『はぁい、しずくぴょん。久しぶりぃ』

『ホントに久しぶりやわ…』

『元気ないじゃなぁい？』

『元気ないよ…』

『声聞いてないって言うからせっかく電話したのにぃぃ』

『もうっ、誰のせいやと思ってンのよぉ』

『タツのせい…』

『う～～っ…　タッちゃんのせいばっかやないけどさ』


本当だ。せっかく電話してくれたのに嬉しいはずなのに…

なんでこんな時に限って私って素直じゃないんだろう。

いつもの調子で話せないんだろう、イヤになる。変な自分。


『仕事、忙しい？』

『忙しい、忙しい、バタバタやわ』

『そっか、大変やね…　髪、引っ張られて首、大丈夫？』

『おお、もう痛くないよ。あれから診断書とってさ

　訴えてやろうかって思ったけど…　思いとどまった。

　黒い羽、出そうになったけど引っ込めた』

『……』

『あ…　凹んだ。最近タツ君はおかしくなってるんだよ～

　ゴメンネ、しずくぴょんも辛い時なのにぃ』


彼がめいっぱい明るく振舞っているような気がした。

それが尚更辛く聞こえる。すごく悲しくなった。

声を出して泣いてしまった。


『ゴ・・　ゴメンっ、ゴメン。何でもないからっ』


嗚咽が止まらなくて声がうわずる。


『大丈夫ぅ、しずくぴょんっ』

『大丈夫っ、アタシは大丈夫っ！』


めいっぱい自分に言い聞かせるようなつもりで言った。


『……　大丈夫やないやんっ！俺、今から仕事なんやで

　そっちには行けへんのやぞ～』

『大丈夫っ！ゴメン、ゴメンね』

『そうやってあやまられると俺がすごく悪いような気がするわ』

『ゴメン、そうじゃないの、ゴメンっ』

『じゃ、もう出発しなアカンでゴメンね』

『はいっ、頑張ってね。気を付けていってらっしゃい』

『お母さんみたいやな』

『お母さんでもいいのっ、気を付けてね』


これじゃまるで彼を責めてるみたいだよ、私って本当にダメだ…

電話を切った後も涙は止まらなかった。






（←　１７２）　　　　　（１７４　→）

７１．迷い人

もしも…

私が首から「迷い犬です。誰か拾ってください」と

看板を下げダンボールに入って鳴いていたら


誰か拾ってくれるだろうか。

そして最後まで責任もって必要としてくれるだろうか。

そして私は最後の時を幸せだったと思えるだろうか。


捨て犬は拾ってくれる飼い主を選べない。

選べなくても自分を拾ってくれて必要とし

可愛がってもらえて幸せなのだろう。

・・・・・・否、それは人間から見た考え。

実際には犬にしか判らないのだが…


そして私は犬でなく人。選ぶこともできる。

でも…　本当に必要とされるのなら犬でもいいか

と時々思う迷い犬ならぬ迷い人の私。






（←　７０）　　　　　（７２　→）

１７２．差し延べられた手

最近は彼を見失ってしまったとメールをした翌日

朝から快晴だが私のココロは相変わらず曇り…

客の家を後にしバイクに跨ろうとした時メールが来た。


5/31　10:58

暑いなかお疲れさまm(__)m

いつも大変やね

もう六月…梅雨もやってくるし

また大変になるね(><)無茶しないようにね

※映画でも見に行きましょうか(..)


パァッとココロの雲がいなくなった。

本当に私って単純馬鹿だ…　自分でもあきれるくらいに。

昨日のメールに対しての返事はどこにもないが

きっと私のココロは伝わったのだろう。

すごく嬉しかった。すぐに返事を打った。


件名　暑いけどさわやかね

本文　無茶しないようにね
　　　　↑
　　　　アリガトウタッちゃんもね(^_-)

　　　　※映画でも見に行きましょうか(..)
　　　　↑
　　　　はい、喜んで♪

　　　　実は6月までにポップコーンつきの券があるの。

　　　　ダヴィンチコードとかどうかしらん？

　　　　いつ？アタシは金曜は会社のボーリング大会

　　　　土曜はバイトなの


それからは返事は来なかったが平気だった。



私のココロのメールに答えてくれて嬉しかった。

この返事って…

アナタを見失ってオロオロしてる私に手を差し延べて

くれたって思ってていいんだよね？

私はその手を掴んでていいんだよね？

ねぇ、タッちゃん…





（←　１７１）　　　　　（１７３　→）

７０．満月の兎

7/11(火)

今日は満月。

だが空は生憎の曇り…　

雲のヴェールをかぶった満月を観た。


兎が2羽、餅をついている。

兎って淋しいと死んじゃうんだよね…

月の兎は2羽だから淋しくないよね。


淋しいだけで死んでしまえる兎は

寧ろ幸せなのではないだろうか…


私は今日も独りで月を仰ぐ。






（←　６９）　　　　　（７１　→）

１７１．道標をつけて

5/30　(火)

日曜日に2，3通のメールを交わしてからも

彼にパロ画像を送りつづけた。

相変わらず彼からのレスはない。


もう五月も終わり。彼に最後に会ったのは4月の終わり。

すでに1ヶ月が過ぎようとしていた。

去年の今頃だったなぁ…　彼と急接近したのは。

仕事の途中に五月晴れの空を見ながら

去年の幸せだったことを思い出した。


無性に淋しくなった。ココロの中が急に曇り始めた。

＜彼は今大変なのだから、私のコトを考えてる余裕はないのだから＞

自分に一生懸命言い聞かせてみても不安の雲は消えない。

ココロが耐えられなくなって彼にメールを打った。


件名　早いねぇ…

本文　去年の6/2は初めて映画に行った日。

　　　3日は初めての夜を過ごして朝を迎えた日なんだよ。

　　　もう1年経っちゃったんだねぇ・・・

　　　この1年アタシは一生懸命タッちゃんを

　　　追いかけて走り続けて来たけど…

　　　最近はタッちゃんの影さえ見失ってしまった気がする。

　　　一生懸命追いかけて探しているけど見つからないの。

　　　もしかしてもう誰かが捕まえてしまったのかも・・・　とか

　　　この状況がアタシをリタイヤさせるために

　　　タッちゃんがワザとしているんじゃないか

　　　って考えてしまうくらい・・・


送信してからやはり後悔…

こんな風に打ったら彼が困るのは分かっている。

それでも止められなかった自分…　イヤになる。


でも…　アナタのココロが解らない。不安で仕方がない。

この1年頑張って走ってきたけれどこのままじゃ走れないよ。

どこの道を走っていいのかワカラナイ。

お願い、道標をつけてください。これから私の走るべき道に…





（←　１７０）　　　　　（１７２　→）

６９．女友達

7/8(土)

久しぶりにM美とS子の3人で飲みに行った。

二人とも結婚していてS子は2児のママ。
（S子についてはたわいのない話・６２．幸せな空間参照）

なかなか時間も取れず会うとしたらS子の家で

チビ2人も一緒の所で話をするだけだった。

3人きりで飲む事なんて何年ぶりだろう…

すごく嬉しかった。


散々飲み食いしながら色んな話をした。

久しぶりに3人でこうしていると昔に戻ったようだ。


実は…　七夕の昨日は元旦那の誕生日。

そして今日は結婚記念日であった。

先日、元旦那のことでかなり衝撃的なことを聞かされ

凹んでいたところだった。その話を彼女たちにした。


昔の話、現在の話、喉が痛くなるくらい喋りまくった。

二人とも色々と思い悩むことがあるようだ。


人によって悩みは様々。そして悩みの重さも人それぞれ。

他のひとにとっては大したことのない悩みでも

その人にとってはすごく重い悩み。

人と人の間で悩みの重さは量って比べることは出来ない。

人間、誰しも悩みはつきないものだ。


S子は『この悩みさえなければいいんだけど』

M美は『嫌なことだらけで考えていたら生きていけない。

なるだけ考えないようにしている。自分がシンドイから』


M美が言った言葉が彼と同じだ！と思った。さすが同じB型。

時々思うがM美と彼は言う事が似ている時がある。


今回、私はあまり彼の事を話さなかった。現在がどうなっているのか。

否、話せなかったというのが本音である。


私の悩みは話さなかったが、話さなくてもココロが軽くなった。

彼女たちに会って一緒に過ごせただけで。



やはり女友達はいいものだ。

二人とも私のかけがえのない宝物だと思う。知り合えてよかった。


M美、S子、これからもアタシのことよろしく頼むよ。

アタシで助けることが出来るならキミらのためにアタシは

いつでもどんなことがあっても飛んでいくからね。




（←　６８）　　　　　（７０　→）

１７０．君のことはよくわかる

5/28(日)　

相変わらずのいい天気なのに昼間は家に篭り

夕方からはバイトに出かけた。

＜せっかくの日曜なのに何やってんだろ…＞

彼からのレスポンスはない。

電話してみるが＜留守番電話サービスに接続します…＞

ε=(￣。￣;)フゥ　いつものことだ。気にしない、気にしない。


PM11:00

Check baby Check baby 1 2 3
＜BENNIE K　Puppy Love feat.GIPPER(NORA)＞

メール　キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━!!!! （久々）


件名　お久しぶりです(>_<)

本文　ちょいと間があいてしまい…反省しています(:_;)

　　　　いつも楽しいメールありがとう。癒されます。

　　　　今夜はお昼のメール見て返信しなくてはと思いながら…

　　　　ちょいといつもの風邪を引いていまして寝てました。

　　　　明日は会社に行くつもりですが(><)

　　　　留守電今気がついてm(__)mゴメン

　　　　しずくちゃんの、きつい一言は嬉しかったですよ。

　　　　もっとしっかりしないといけないなと考える事も出来たし(..)

　　　　かなり嬉しいビックリで動揺してメールしてます。
　　　　↑
　　　　これは…何があったのかな？

　　　　すごいコトって…

　　　　嬉しい反面どうしようーってカンジ。
　　　　↑
　　　　テレビに出るとか。

　　　　無事ならいいんだけど…
　　　　↑
　　　　心配させてゴメンでした。ダメだね自分って

　　　　しずくぴょんに嬉しいことがあってよかったです


メールが来て本当に嬉しかった。すぐに返信した。

久しぶりのメールにココロが踊る。指も踊る。早く打てない。


件名　久々にタッちゃんの着ウタ聞けた

本文　いつも楽しいメールありがとう。癒されます。
　　　　↑
　　　　まだまだ送るよ。

　　　　ちょいといつもの風邪を引いていまして寝てました。
　　　　↑
　　　　ダイジョウブ…？ちゃんと食べてますか？

　　　　ホントにホントにホント～～～にムリしないで。

　　　　きつい一言は嬉しかったですよ。
　　　　↑
　　　　もっと言い方考えないとね、アタシ…ゴメンネ

　　　　テレビに出るとか
　　　　↑
　　　　すごい～～～！何でわかるの!?

　　　　でもまだかもしれない。ってカンジですが…

　　　　心配させてゴメンでした。ダメだね自分って
　　　　↑
　　　　ううん、アタシが心配しすぎなんだよね…

　　　　タッちゃんにも嬉しいことがありますよーに。


珍しくすぐに返事が来た。ヽ(≧▽≦)/　キャー


件名　着ウタ♪ありゃ

本文　楽しいメールは…何処から？

　　　セミヌードにはドキドキして…

　　　ホントに期待しながらひらいたから…

　　　やられたって感じでした(゜_゜

　　　今回の風邪は知恵熱とストレスによるものと思われる(-.-;)

　　　鈍痛と節々が痛い。食欲はあるよ。

　　　もっと言い方考えないとね、アタシ…ゴメンネ
　　　↑
　　　僕にはあれくらいでないと駄目なのだ…

　　　甘やかさないで(・・)

　　　すごい～～！何でわかるの!?

　　　でもまだかもしれない。ってカンジですが…
　　　↑
　　　君の事はよくわかるよ　^v^

　　　ダンスかな？お仕事かな？

　　　ううん、アタシが心配しすぎなんだよね…
　　　↑
　　　僕が駄目なのさ…(><)

　　　タッちゃんにも嬉しいことがありますよーに。
　　　↑
　　　ありがとうm(._.)m 頑張らないと(><)

　　　因みに…デブになってきました。


ひっひっひ　(⌒ー⌒) セミヌードの画像騙されてくれたんだ。

風邪もストレスから来るんだろうな…　ココロが弱ってると

カラダも弱ってしまうものね。大丈夫だろうか…

久々にまともにやりとりするメールは嬉しかった。

でも…　嬉しかったが悲しかった言葉。


『君のことはよくわかるよ』


私だったら人にこういう台詞は言えるものではない。

よっぽとココロを許した相手でないと言えない。

「何がわかってるのか」と言われてしまうのが怖いから。

彼も私と同じ気持ちでそう言ったのなら嬉しいと思える。


でも…　解ってないよ。解ってない。私の本当の気持ち。

そんな風に思ってしまう自分がイヤだった。


彼のことを一番に考えたいと思っていても

ココロのどこかで自分のことも考える。自分の欲も出る。

『会いたい』『声が聞きたい』『アタシのココロも撫でて』

『アナタはアタシに会いたいと思ってはくれないの？』


彼からのメールをいつまでも繰り返し読み続けた。

いくら読んでも文章は同じなのに…


どれくらいこの状態は続くのだろう。

今すぐにでもアナタに会いたい…





（←　１６９）　　　　　（１７１　→）

１６９．彼と自分を励ます日々

彼からパソコンに凹んだメールをもらってから

携帯から彼に長文のレスをした。

めいっぱいの私の気持ちをこめてレスをした。

それについてのレスは彼からは来なかった。

それでも私は凹まない。凹んではイケナイ。



それから5日間、毎日1通ずつ「パロ画像」を送りつづけた。

なんとか彼に笑ってもらいたかったのだ。

自分で作ってみたりもした。

ふと道端でみたタンポポの綿毛…　これだっ！

タンポポの写真を撮って加工した。



彼がいつも私をタンポポだと言うので

＜しずくのセミヌード大公開！＞と題名をつけて送った(笑)

半分だけ綿毛がないのでセミヌードという訳である。

彼は騙されてくれるかな？笑ってくれるかな？


こちらはなかなかの力作？

このポーズを一人で写真に撮るのに苦労した。

なんてったって携帯カメラしか持ってない私。

連続撮影機能を使い、走ってポーズ（ここまでくるとアホやね）



私の元気を彼に飛ばした。

彼が元気になるようにいつもの彼に戻るように。

私の願いはただそれだけ。


でもどんなに画像を送りつづけても彼からのレスはなかった。

いつもならくじけそうになる気持ちを奮い立たせた。



外はすごくいい天気。外は晴れているのに私のココロは曇り状態。

いい天気にもかかわらず部屋の中に篭って

一人パソコンに向かいメールチェックをしていた。

メインで使ってないメアドのため久々のチェックだった。


５，６通のくだらないメールの中に大変なメールを発見してしまった。

なんと！TV東京でやっている「ブログの女王」からのメールであった。

私のブログをピックアップブログとして数秒ではあるが紹介したいとのこと。

え～～！！マジでぇ！？　すごく驚いた。＼(◎o◎)/!

すごい数の中のブログの中で私のブログが目に止まるなんて！


彼と過ごした時間を忘れないようにと書き始めたブログ。

まったく嘘、偽りなくそのまま私のココロを綴ったノンフィクション。

誰かに認めてもらいたいとか思った訳ではないのだが

やっぱりこういうことがあると嬉しく思えた。


うんっ、やっぱりアタシは凹んでなんていられないっ！

彼にメールをした。


件名　きゃ～！

本文　かなり嬉しいビックリで動揺してメールしてます。

　　　　すごいコトが起こってしまいました。

　　　　嬉しい反面どうしよう～ってカンジ。

　　　　しばらくタッちゃんからのレスポンスがないので

　　　　すごく心配しています。

　　　　無事ならいいんだけど…

　　　　シカトされてもメゲないよ、アタシは丈夫なタンポポだからねっ

　　　　ワケわかんないメールでゴメンネ。動揺しているので…

　　　　お許しを　m(_ _)m



外の天気のように快晴になることを願って

彼のココロと私のココロ励まし続けよう。

私に出来ることは今これしかないのだから…





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１６８．さらに凹んだメール

彼から凹んだメールをもらってから思い直した。

自分ばっかりツライと思ってた。

私よりも彼の方が大変な思いをしている…

彼のココロが痛む方が私のココロも痛む。


私は大丈夫だからとレスをした。


数日して彼の携帯から私のパソコンのアドレスに

メールが来ていた。気付いたのは2日後くらい…

メインのアドレスではなかったために気付くのが遅れてしまった。


2006 5/22(月) 01:16

こんな時間にゴメンm(__)m

先日は弱ったメールを送ってしまい(..)

五月に入ってから色々とバタバタしていて…

上司に…上の人間に…先輩に

何だか、旨く接するのがオックウになってきて…

先日なんか前から髪切れうるさい先輩に…

髪を掴まれ引っ張られて首痛いし、

警察沙汰にしてやろうかと考えたり、

ちょいとおかしな自分になっています。

しずくちゃんの方は大丈夫ですか？

何か、前のメールで心配かけてしまい…ごめんね。

言うだけで、何も出来ない自分だから…みんなに弄られるんだろうね。

しずくちゃんの前向きに頑張ってるの見てたり

聞いたりすると元気になるのはホントなんだよ。

凹んでるときに…自分がこんなですいません。

お祈り出来るのは…

よい夢を♪くらいです。おやすみね(..)



髪の毛引っ張られたって…　いい大人が…

警察沙汰だなんて…ココロ痛む内容ばっかりだった。


私が前向きに頑張ることで彼が元気になれるなら

私は頑張らないとイケナイ。凹んでいられない。


このメールに対してAB型の二重人格である私は

二つの意見をメールした。


一つは＜大変だったね、そんなにひどいことをされても

アナタはよく耐えた、偉かった。その人はココロが壊れている人だから

可哀想にと哀れんであげて＞


もう一つは＜グチグチ言ってても下がれないのだから

前を向いていくしかないだろう。しっかりしろ＞




彼のために私が出来ることは彼に負担をかけないこと。

他に何が出来るだろう…　彼のために何かしたい。

好きな人のココロが痛むことは何より辛い。


＜神様…　この間「アホ」って言ってごめんなさい＞


しかしまだまだバチは当たりつづけるのであった…





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