インドの風と共に

インド(ニューデリー)での生活・体験、新聞記事など見たまま感じたままを書いています。

海外生活で出会ったこと2

2005-08-07 23:01:20 | インドニュース
この国に来て 初めて出会ったのが、難民と言う人達だった。
すべてにおいて守られた国、日本では考えられない人生を送っている人々である。

この国、インドではたくさんの難民を抱えている。
と言うか、越境し、難を逃れているのである。

調度、ダライラマを思い出せば話が早いが、周辺国
(バングラディシュ、ネパール、アフガニスタン、イラン、ミャンマーなど)は、
国事情が複雑かつ粗悪である。

この周辺諸国の様々な事情を聞くとき、学校の授業にある歴史や地理で習った勉強が
いかにちっぽけで何もないものなのかを強烈に感じるのだった。

この難民の人々の話を聞くと、いろいろな話がある。
政治や宗教の問題で家を焼かれ、家族を殺され、追われてしまったとか、
特にイラン、アフガニスタン系の人々は酷い経験を持っている・・・

行く宛もないまま、何度も越境してインドに辿り着いたのだ。
聞いても気が遠くなる話だった。

そして、インドに着いたとしても、警官などに脅えながらの生活。
一般的には日本では考えられない話だ。

そんな生活を自分が強いられたらと思うと、
とても同情と言う気持ちもでてくるものではなく、
あまりの衝撃に言葉も出てこなかった。

全く考えられないこの人生経験に、日本人として恥ずかしくすらなった。

子供から外国人に会えば、「あっ。外国人だ!」と興味半分に見て、
英語すらもうまく話せず、世界の常識に対してもあまりにも無知。
日本の教育に腹が立つことすらあった。

インドに来て感じるのは、
「日本人はいつも自分を何かからプロテクトして生きている」と言うことだ。
島国と言うこともあって、自然に守られ、侵略された経験もなければ、
国境警備も薄い。

他の国はどのくらい国境問題を抱え、
国境警備に、人とお金を注ぎ込んでいるのか。

インドでもこのカシミールや北東地方では深刻な血の争いがなされている。
拉致もそうだけれども、無差別に家族が惨殺され、
その解決手段もなく悩まされ続けている。一般市民の平安は一日もない。

人一人の命を考えれば、比較はできないけれども、
しかしながら、日本の拉致問題以上の悲惨さをも感じる。
日本も、海で囲まれているとは言え、拉致問題解決を考えるならば、
国境警備を深刻に考えるべきである。

インドからすれば、カシミール・北東問題もそれは自国の問題であって、
他国に助けを求めたとしても、問題にしたとしても、誰が解決してくれるのか・・・。
毎日、市民は殺されている。国境を越えてテロリストは土地を狙っている。
自分で防衛するしかないのである。

世界は自国の利益の為には一生懸命働くけれど、
他国の為にはほとんど無関心である。そのことに気が付かない限り、
いつまでたっても日本はアメリカの保護を得られると勘違いしてしまう。
アメリカは自分の利益の為にしか動かない国であることを
しっかり理解していかなければ、本当に日本のこの教育や体制からしても、
世界から取り残されていく感がしてならない。

拉致問題も相手が海であると思わないで、国境整備をしっかりするべきであり、
果敢に捕まえるべきである。
雲を掴むようなやったやらないの話は、どこに解決策があるのかわからない。

インドに生きることは、時に自国を知る。
そして、日本のある無知さと世界の常識からかけ外れた一面を持つことをも知るのだった。









海外生活で出会ったこと1

2005-08-07 00:46:10 | インド
初めてインドに降り立ったのは2000年だった。

二年ほど前から、いろいろな書物を読んでいる中で、
インドの不思議な部分に会っていた。
日本人のよく知られている不思議な話の中に
「サイババ」や「アガスティアの葉」などがあるが、
賛否両論な為に行ってみたいとまでの興味を示せなかった。

その頃、調度その頃は、インドの占星術もセッションを行ったり、
興味津々に行ってみたが、値段が以上に高かったことと、
インド人の日本語に何となく不自然さを感じてしまった。

アジアが好きだったので、いろいろ訪ね歩いたが、
従兄がインドに10年ほど前に訪れた時に聞いた話が
あまりに衝撃的だったことと、
日本人観光客が降り立った時の匂いや町並みの汚さに
帰国してしまった話を聞き、全くインドには興味がなかった。

そんなインドに何故か来てしまったのだが、
やっぱり、私にとってインドと言う国はあまりに衝撃的だった。

空港に降り立った時から、異常なムンとする熱気と、何かを探るように
見ている鋭い人々の眼差しが、ぎらぎらしていて気持ちが悪かった。

外に出ると、タクシーなどを誘う人々に囲まれてしまい、どうにも困ってしまった。
今から思えば私の感覚は間違っていなかった。
人々は何かを目的に観光客を鋭くチェックし、隙を狙っている。

街は緑もあるが、歩いてみるとごみが多く落ちていて、最悪だった。
さらには、街の至る所に落ちているごみにハエがたかり、それにプラス、
牛の糞。
食べ物にはそんなハエがたかり、どこを歩いても、何を見ても、気持ちが悪かった。

初めの一週間で異常な頭痛に襲われた。
日本で頭痛を経験したことのない私は、このインドでの頭の中にハンマーがあって
そのハンマーがガンガンと私の頭を叩いているような頭痛・発熱には、
「もう、死ぬかもしれない」という経験を作って頂いた。

調度私が、治った頃に今度は友達が嘔吐に襲われた。
それが異常で夜に突然始まったのだが、原因もわからず、
何度も、5分もたたずにトイレに駆け込む。

異常に辛いと見えて、何を施してあげたくても、こんな嘔吐は見たことがない。
何もないのに、異常にこみ上げてくる何かに、ダッダッツとトイレに駆け込む。
もう、これ以上は・・・と思っているときに、病院も開いていない深夜だったので、
近くに住んでいるインド人に、こういうときはしょうが汁とレモンがいいと
教えてもらって、とりあえず飲ませた。

嘔吐は続いたが、15分か30分で止まった。もう時間も覚えられない状況だった。結局、朝から熱が出始めて、病院へ友達は入院することになった。
点滴をし、2,3日で治ったが、本当にびっくりだった。

信じられない体験をしたインドにまさか住むとは思わなかったが、
インドは未だにサバイバルな毎日を私に経験させてくれている。

自分で生き抜く知恵を学ばなければ、生きていけないような、
経験は日本ではできない。