インドの風と共に

インド(ニューデリー)での生活・体験、新聞記事など見たまま感じたままを書いています。

事件たち 2

2005-08-01 19:27:28 | インドニュース
今日は新聞が来なかった。
2ヶ月前は、急なストライキで、3日間新聞が来なかったことがある。

去年は、ケーブルテレビ(インドでは全家庭ケーブルを申し込み、線を引いてもらう)が
ストライキをし、5日間だったか、テレビを見ることができなかった。

少し前だったか、ガソリン・スタンドがストライキを起こした。
デリー市内のスタンドにロープが張られ、車は往生していた。
1日、車の量は何となく減ったが、大変な出来事である。

そういえば、運搬トラックがストライキを起こしたこともあった。
その時は、野菜の値段が高騰した。

そして、オートリキシャ(庶民のオープン・タクシー?)のストライキは多い。

最近ではハリヤナ州グルガオンの“ホンダ”の工場が労働者ストライキで
警官隊と流血の騒動を起こしていた。

まだ、デリーでは、電気が止められたことはないが、他州ではある。
何日も電気が来ない生活は何よりも不便だし、夜は危険である。
電気がストライキしないことを祈りたいが、とにかく、
この国の不便さは、信じられないものがある。

誰もそんなことに対して不平を言わないのか・・・・
と言うよりも、もうすでに諦めているとしか言いようがないのか、
一般の人々は近代社会を知らないので、これを普通だと思っているのかもしれない・・・

・ ・・とすると、先進国の生活状況を知っていて何もしないというか、
そのままにしている、そんなに懐にも影響しないリッチな人々は、誰の苦痛も考えずに
のほほんと生活しているのかもしれない。

なんと言ったら良いか・・・

この国の貧富の差は異常だとしか言いようがない。

儲けたお金を働いた労働者の生活に貢献する為に政府にちゃんと税金を払い、
道や水道、電気、公共の設備を整えることすら考えないのか・・と
あまりにも心が痛くなる。
労働者のストも多いのだ。

以前、夫の仕事の関係で工場を訪れたことがある。
その時、労働者は私達をあまりにも冷ややかな目で見下げていた。
私達はそこの会社見学で訪れただけだったが、気分的にも良くなかった。

そして、労働者の目に誰が気が付いたかはわからないが、その背後に厳しい労働を強いられていることがありありと映し出されていた。気になったので、何箇所かの雇い主に労働賃金に対して尋ねたが、ほとんど答えは返って来なかった。
何となく気になり、後から労働者と仲良くなり、聞いてみると信じがたい金額だった。

「やっぱり!」と、思った。

調度その時、中国が日本の国連常任理事国反対運動を起こしていたのを思い出し、
私達は、本当に気を付けなくてはいけないとしみじみ感じさせられるものがあった。
日中の関係も安い物を作り出すための“奴隷”のような労働を感じさせられているに違いない。
もちろん、雇い主は、「そうではない。」と言うかもしれないけれど、
それは、労働者に聞いて見なければわからない。

人に心があれば、“充分”と言う内容を本心で感じるはずだし、
心ある労働者に満足しているかを尋ねたとしても、異常に要求することはないはずである。

でも、それ以上に悲惨な労働を要求されているインドは、
一般庶民の生活はなかなか豊かにならない。昔のカーストもあって、そういう生活をしている低カーストに対する配慮はない。