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親子マーケティングと人育て

2011-06-21 | ★楽しい経営!楽しい仕事!のススメ
■素人父さんの奮闘

 先週は全国の信用金庫の理事・職員の方々が合宿する研修所にて
中堅管理者向けの研修会に伺いました。

信金といえば石川遼選手が業界キャラクターに選ばれ
チラシやポスターなどに登場します。
この研修所・宿泊所にもたくさん掲出されていました。

起用の縁は、石川遼選手のさわやかさや誠実さ、
実力や実績、今後の可能性など挙げればきりがありません。
しかし大人気の石川遼選手を選び、彼が出演を承諾したのは、
彼のお父さんが信金職員だったことが一番の理由でしょう。

信金職員として働きながら、夜や週末に石川少年に
ゴルフを教えてきました。

同時にマナーや立居振舞い、発想法や考え方まで教え
伝えながら全国をマイカーで一緒に回り、
ゴルファーとしての石川少年の活動を支えてきたことは
有名な話です。

石川選手のお父さんお母さん、家族たちに支えられて
国内屈指のプロゴルファーが誕生したんですね。

信金職員ですからゴルフについては素人。
しかし親子でゴルフを探求し、プロゴルファー石川遼に
つながったんですね。


■素人父さんが天才をつくる?

これはゴルフの石川選手や宮里兄弟、横峯さくら選手に限らず、
・プロ野球巨人の原監督やイチロー選手
・テニスの杉山愛さん
・大相撲の若貴兄弟
・体操の内村選手
・フィギュアスケートの小塚選手
・卓球の福原愛選手
など挙げればきりがありません。

もちろんコーチたる父さん母さんは素人ばかりじゃありません。
業界のプロという場合もあるでしょう。
素人の親がいいか、業界や競技に精通した親がいいかは
一長一短でしょう。
ここでは論じませんが、親子で成果を挙げて
一流選手になった事例はマスコミの
話題にもしやすく印象にも残ります。


■親がスポンサー

先日、テレビ番組で韓国のエリートゴルフ教室の
模様をみました。
すごく充実した設備で学校にもいかず(!)
に小学生から中高生まで朝から晩まで練習をしていました。

プロゴルファーという目標の実現に向け一心不乱に
練習をしています。
極めて高価なこの教室に来られるのはお金持ちの子女ばかり。

親がスポンサーで、練習にも母親がしっかり付き添っています。

昨シーズンの国内ゴルフツアーは男女とも
韓国選手が制しましたよね。
特に女子では米国ツアーでさえ、上位陣の常連です。

ビジネスの世界でのサムスンさんや現代さんの圧倒的な
集中力のようにスポーツ界での選択と集中もすごいです。

テニスのグランドスラムで中国の女子選手が
アジア人として初めて優勝したのも選択と集中の結果でしょう。

スポーツは国家ブランドを高めます。
ブランド力が高まれば結果として、輸出品へのイメージアップや
自国への投資拡大、観光客・留学生増加などにも
つながります。

国であれば
・マーケットの拡大
・ビジネスチャンスの拡大
につながります。

家族であれば夢の実現というロマンはもちろん
・選手としての収益機会の拡大
・家族所得の拡大
ということにもなるわけです。

国の未来への先行投資。

家族についても子どもの可能性への先行投資と捉えることもできます。
写真はゴルフ雑誌の中吊り広告ですが
親マーケットから派生した子どもマーケットを
狙っているわけですね。

親の成功願望の投影であり、かつての夢や目標への
再チャレンジです。
そしてもちろん子どもと一緒にラウンド出来れば
楽しいですし、励みになります。
そしてお金もやっぱり使います。
親子マーケティングは売り手からすれば
やっぱりおいしいですよね。

・親がスポンサー
・親がコーチ
・親がファン

売り手からすれば、スポンサーであり、コーチであり、
ファンでもある親を啓発し、子どもへの投資を引き出そうと
躍起です。

親はそれを知りつつも、未来の可能性を秘める我が子に
自分の成功や成長を投影します。

子どもの側も時には反発しながらも、自分の可能性を試したいと
挑戦を続けます。

親と子が同じ目標に向かうとやはり強いですね。
ボクシングの亀田一家もそうです。


■きっかけづくり、場づくりが役目

それでも、成功した人の大多数は親ではなく、
やはりコーチの影響が大きいのではないでしょうか。

親子成功はすごく目立ちますが、大多数の成功者は
やはり指導者次第です。
もちろん本人の取り組みあってのものですが。

では家族は?
そもそもきっかけを与えてくれた家族があればこそ。
それを影で支える家族の存在があればこそ。


はじめから「天才ゴルファー」ありきの発想はNGです。

天賦の才能ではなく、あくまでも日常の積み重ねの
賜物ですから。

職場で言えば、最初の上司、最初の先輩、
この影響がやはり大きい。

一流の職人、一流の技術者、一流の販売員、一流の営業、
一流の経理、一流の設計、一流のサービス…

ここを目指そう!やれば出来る!
まずはあの上司、先輩の教え通りにやってみよう!
身近に尊敬できる人がいれば最高です。

そう思えれば、可能性は広がります。

天才ビジネスパーソンもいません。
天賦の才能ではなく、あくまでも日常の積み重ねの賜物ですから。

日々のOJT、日々のコミュニケーションから刺激を受けます。

ティーチングからコーチング、
コーチングからエンパワメント。

成長に合わせて任せていく。
そのきっかけを次世代に与えてください。

それを影で支える存在でいてください。

そうすればきっと人は育ちます。

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2 コメント

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本気の思いを伝える (足利市のアイ)
2011-06-30 16:04:08
手前味噌な話題ですが、6月12日に行われた第128回日商簿記検定で、息子(中学2年の二男)が3級に合格しました。

小学校時代、学校の理不尽な扱いが原因で不登校になっていた息子に、何か自信をつけてあげたい、頑張るきっかけを作ってあげたいという親の本気が、将来会社を経営したいという夢を持っている息子に伝わり、頑張ることが出来たのだと感じています。

そして、色々と方法論はあるのでしょうが「本気の思いを伝える」ということの大切さを実感しました。

「本気の思いを伝える」・・仕事でも大切ですよね、もちろん、色々と方法論はあるのでしょうが、本気の思いがなければ相手には伝わらないと思います。
おめでとうございます。 (コジサト)
2011-07-15 08:24:11
アイ様
コメントありがとうございます。
返信が遅くなってしまい申し訳ありません。
息子さんの簿記三級おめでとうございます!
すばらしいですね。
中学二年生で簿記にチャレンジして経営者を目指す。。。
この一歩は着実な前身の一歩ですね。
まさしくアイさんのパパの簿記講座です。
私の中学のころには考えられない努力だと思います。
これからも山あり谷ありの人生を本気のチャレンジで
歩んでいって欲しいですね。
おめでとうございます!



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