■駅前には塾がいっぱい
首都圏近郊の住宅エリアの駅では、朝晩の乗降客は
多いものの、地元の商店街はじわじわ衰退。
駅前はチェーン店か不動産屋さん、歯医者さんばかり。
そんななかで目立つのが学習塾。
しかし、地元でコツコツやって評判が良かった個人経営の
塾は減り、増えたのは大手チェーンの塾です。
小中高校・大学受験から資格系・語学系まで
お互いに入り乱れ、領域拡大競争は激しさを増しています。
少子化ですから高校や大学の広告も目立ちます。
地方都市も同様です。
私自身は塾や予備校、通信教育の経験はなく
学校の授業と独学だけでしたが
いまやそんな家庭は少数派、しかも時代が違う……
そう思っていました。
■教育格差は親の所得格差か?
子どもたちからすれば、周りが塾に行けば
やはり気になります。
だから自分も入りたくなる子がほとんどでしょう。
親もなんとかしたいとの思いは同じ。
そうなると厳しい家計のなかから教育費を捻出して
塾通いになります。
親の所得格差が教育格差につながっているという
調査結果がでれば、それはかなり当たってるでしょう、
と頷くばかり……
そんな常識にいつの間にかとらわれていました。
ところが先日お邪魔したある家族の長男R君をみて
考えをあらためさせられました。
もちろん塾の効果を否定するつもりはありませんが
結局は本人次第だと、そんな当たり前のことに
気づかせてくれました。
教育格差は親の所得格差でお金をかけてしっかりと
たっぷりと塾通いさせられることではなく
親の姿勢の格差、子どもへの学習習慣づくり
学習環境づくりの力の差、思いの差。
そして子ども自身の学びや進学への思いの差だと思います。
■喧騒のなかでの集中力
ここ数年、田植えと稲刈りを手伝いにいく知人宅。
この先輩は、都会でのビジネスマン生活から
10年ほど前に千葉でのコメづくりに転身しました。
ご夫婦と男の子4人の賑やかな6人家族です。
春の田植えと秋の稲刈りには、いろんな大人たちが
週末ごとに手伝いに(酒飲みに?)やってきて
さらに賑やかな家になります。
体を使った農作業のあとのお楽しみは夕食です。
健康的に、順調に腹が減ります(笑)。
大人たちは夕食後もだらだらワイワイ酒を飲んで
宴会状態です。
子どもたちは遊び始めます。
小学校2年生と4歳児の二人はミニカーや電車で
元気にはしゃぎながら遊んでいます。
次男の中2生はその遊びに付き合いながら
買ってもらったばかりの小説を読んでいます。
そして長男R君は大人たちの酒宴のかたわら
同じ机で勉強をはじめました。
すごい集中力です。
ガリガリやってるわけではないんです。
こちらが話しかけると適度に会話をしてくれます。
しかしまたいつのまにやら勉強モードに入ります。
■集中力で合格を掴む
最近の子は集中力がないなどと言われますが
彼にはまったく関係ないようです。
いつも大家族のワイガヤで…
そして来客の大人たちの酒宴のなかで…
マイペースで勉強するのが当たり前なんですね。
彼は千葉の小さな町の中学校で、1学年2クラスしか
ないとはいえ、学年で3番の成績をずっと続けたそうです。
そしてこの春…
地域でNo.1の進学率を誇る県立高校に見事に合格!
おめでとう!
4月から90分かけてバス通いです。
R君は塾に一度も通うことなく、自分用の個室が
あるわけでもなく、ただ家族のなかで普段通り、
自分自身で自分の受験勉強をやり続けたんだそうです。
一度も塾にいきたいとも言わず…。
ただ唯一、中3の冬休み
受験直前の10日ばかりの冬期講習に
「行きたい!」
とはじめて自分から申し出たそうです。
そこで親父はもちろん「OK」し、どうせ通うなら一流に、
ということで東京の駿台予備校の講習に参加しました。
しかし片道2時間の塾に毎日は通えません。
どうしたと思います?
その間、東京の実家のおじいちゃんおばあちゃんの家で
寝泊まりさせてもらったそうです。
きっと静かすぎて勉強がはかどらなかったんじゃ
ないでしょうか(笑)。
彼の集中力なら普段の2倍も3倍も勉強が
はかどったことでしょう。
■自立・相互協力の環境で鍛えられた学ぶ習慣
猥雑ななかでも、喧騒のなかでも、自分を律し、
マイペースが刻める人はやはり強いですね。
積み重ねをサボりませんから地力がつきます。
トラブルにも慌てない。
だから本番にも強い。
そう思います。
そしてR君のことで言えば、彼の両親の教育姿勢です。
小さいころからの読書習慣。家には本がいっぱいです。
おもちゃの工作を自分たちでつくる、絵を書く、
家の手伝いを徹底させる、兄弟がお互いの面倒をみる、
田んぼの手伝いをする…など自立させつつ、
相互協力していく姿勢です。
だからこの家では、一人で黙々と勉強してると怒られます(笑)。
「勉強ばっかりすんな!手伝え!」と。
「勉強は自分のことだろ!自分のことばっかりすんな!」と。
だから隙間時間を見つけ、隙間時間を作って
集中して学ぶことになります。
学校の授業も恐らくものすごく集中しているはず。
復習をやり、予習して臨むことが習慣化しているんですね。
■本番の強さは日常の強さ
高校受験はもちろん一発勝負です。
しかし普段の成績が内申書で関わります。
本番勝負での強さと普段の積み重ねの両立です。
仕事も同じです。
ここぞというコンペやプレゼン、商談は一発勝負の
本番の強さです。
しかしその本番の強さの裏側、本番の強さの土台は
日常、平時、普段の仕事ぶり、働きぶりにほかなりません。
本番の勝負に勝つには、
あるいは緊急時、危機時、トラブル時の対応力を上げるには
普段の取り組みのレベルアップしかないんですね。
日常に強い人は、ここぞという機会に強いんですね。
日常に強いR君の将来が楽しみです!!
きっと大物になってくれそうな気がします(^O^)/
首都圏近郊の住宅エリアの駅では、朝晩の乗降客は
多いものの、地元の商店街はじわじわ衰退。
駅前はチェーン店か不動産屋さん、歯医者さんばかり。
そんななかで目立つのが学習塾。
しかし、地元でコツコツやって評判が良かった個人経営の
塾は減り、増えたのは大手チェーンの塾です。
小中高校・大学受験から資格系・語学系まで
お互いに入り乱れ、領域拡大競争は激しさを増しています。
少子化ですから高校や大学の広告も目立ちます。
地方都市も同様です。
私自身は塾や予備校、通信教育の経験はなく
学校の授業と独学だけでしたが
いまやそんな家庭は少数派、しかも時代が違う……
そう思っていました。
■教育格差は親の所得格差か?
子どもたちからすれば、周りが塾に行けば
やはり気になります。
だから自分も入りたくなる子がほとんどでしょう。
親もなんとかしたいとの思いは同じ。
そうなると厳しい家計のなかから教育費を捻出して
塾通いになります。
親の所得格差が教育格差につながっているという
調査結果がでれば、それはかなり当たってるでしょう、
と頷くばかり……
そんな常識にいつの間にかとらわれていました。
ところが先日お邪魔したある家族の長男R君をみて
考えをあらためさせられました。
もちろん塾の効果を否定するつもりはありませんが
結局は本人次第だと、そんな当たり前のことに
気づかせてくれました。
教育格差は親の所得格差でお金をかけてしっかりと
たっぷりと塾通いさせられることではなく
親の姿勢の格差、子どもへの学習習慣づくり
学習環境づくりの力の差、思いの差。
そして子ども自身の学びや進学への思いの差だと思います。
■喧騒のなかでの集中力
ここ数年、田植えと稲刈りを手伝いにいく知人宅。
この先輩は、都会でのビジネスマン生活から
10年ほど前に千葉でのコメづくりに転身しました。
ご夫婦と男の子4人の賑やかな6人家族です。
春の田植えと秋の稲刈りには、いろんな大人たちが
週末ごとに手伝いに(酒飲みに?)やってきて
さらに賑やかな家になります。
体を使った農作業のあとのお楽しみは夕食です。
健康的に、順調に腹が減ります(笑)。
大人たちは夕食後もだらだらワイワイ酒を飲んで
宴会状態です。
子どもたちは遊び始めます。
小学校2年生と4歳児の二人はミニカーや電車で
元気にはしゃぎながら遊んでいます。
次男の中2生はその遊びに付き合いながら
買ってもらったばかりの小説を読んでいます。
そして長男R君は大人たちの酒宴のかたわら
同じ机で勉強をはじめました。
すごい集中力です。
ガリガリやってるわけではないんです。
こちらが話しかけると適度に会話をしてくれます。
しかしまたいつのまにやら勉強モードに入ります。
■集中力で合格を掴む
最近の子は集中力がないなどと言われますが
彼にはまったく関係ないようです。
いつも大家族のワイガヤで…
そして来客の大人たちの酒宴のなかで…
マイペースで勉強するのが当たり前なんですね。
彼は千葉の小さな町の中学校で、1学年2クラスしか
ないとはいえ、学年で3番の成績をずっと続けたそうです。
そしてこの春…
地域でNo.1の進学率を誇る県立高校に見事に合格!
おめでとう!
4月から90分かけてバス通いです。
R君は塾に一度も通うことなく、自分用の個室が
あるわけでもなく、ただ家族のなかで普段通り、
自分自身で自分の受験勉強をやり続けたんだそうです。
一度も塾にいきたいとも言わず…。
ただ唯一、中3の冬休み
受験直前の10日ばかりの冬期講習に
「行きたい!」
とはじめて自分から申し出たそうです。
そこで親父はもちろん「OK」し、どうせ通うなら一流に、
ということで東京の駿台予備校の講習に参加しました。
しかし片道2時間の塾に毎日は通えません。
どうしたと思います?
その間、東京の実家のおじいちゃんおばあちゃんの家で
寝泊まりさせてもらったそうです。
きっと静かすぎて勉強がはかどらなかったんじゃ
ないでしょうか(笑)。
彼の集中力なら普段の2倍も3倍も勉強が
はかどったことでしょう。
■自立・相互協力の環境で鍛えられた学ぶ習慣
猥雑ななかでも、喧騒のなかでも、自分を律し、
マイペースが刻める人はやはり強いですね。
積み重ねをサボりませんから地力がつきます。
トラブルにも慌てない。
だから本番にも強い。
そう思います。
そしてR君のことで言えば、彼の両親の教育姿勢です。
小さいころからの読書習慣。家には本がいっぱいです。
おもちゃの工作を自分たちでつくる、絵を書く、
家の手伝いを徹底させる、兄弟がお互いの面倒をみる、
田んぼの手伝いをする…など自立させつつ、
相互協力していく姿勢です。
だからこの家では、一人で黙々と勉強してると怒られます(笑)。
「勉強ばっかりすんな!手伝え!」と。
「勉強は自分のことだろ!自分のことばっかりすんな!」と。
だから隙間時間を見つけ、隙間時間を作って
集中して学ぶことになります。
学校の授業も恐らくものすごく集中しているはず。
復習をやり、予習して臨むことが習慣化しているんですね。
■本番の強さは日常の強さ
高校受験はもちろん一発勝負です。
しかし普段の成績が内申書で関わります。
本番勝負での強さと普段の積み重ねの両立です。
仕事も同じです。
ここぞというコンペやプレゼン、商談は一発勝負の
本番の強さです。
しかしその本番の強さの裏側、本番の強さの土台は
日常、平時、普段の仕事ぶり、働きぶりにほかなりません。
本番の勝負に勝つには、
あるいは緊急時、危機時、トラブル時の対応力を上げるには
普段の取り組みのレベルアップしかないんですね。
日常に強い人は、ここぞという機会に強いんですね。
日常に強いR君の将来が楽しみです!!
きっと大物になってくれそうな気がします(^O^)/