小嶋つうしん(号外)

(元)大分県議会議員 小嶋秀行の徒然ブログ

迷走とは思わない。

2010年04月23日 | 政治・経済
 高速道路の新たな料金制度をめぐり、政府与党内で「迷走」しているという報道がある。もちろん、野党とマスコミがそう指摘しているわけだが、この程度で「迷走」という指摘は、根掘り葉掘り、批判の為の批判としか言えない。

 これまで自民党が政府与党を担ってきた時代に、こういうことがなかったかといえば、そうではないであろう。過去どうであったかなど、文字通りどうでもよい事だ。

 ただ、自民党政権時代は、官僚が下地を作り、その内容を「部会」という族議員たちの集まりで意思統一をしてきたから、目立った問題が顕在化しなかっただけではないのか。

 今回のように政権内の関係部門(国土交通省)で、政治主導により政策決定された内容を、事前に与党内で「根回し」せずに発表した事は、何も間違いではないであろう。

 また、これに対して、党(の代表格)が、政府の代表(総理)に対し意見を言うことは、当然のことであり、このこと自体批判の対象には当たらない。

 まして、その程度の事で「迷走」とか、総理の「指導力欠如」などという批判は、まさに批判の為の批判であるとしか言いようがない。かつて政権を担ってきた政党の発言とは思えない点、選挙目当ての批判であり、残念である。

 この点、自らの政党はこうする。こういう考え方もあるのではないかなど、提案を交えて、論議の糸口を作る方が、正しい在り方なのではないか。

 結果としては、国会論議を経ていずれかの結論を得ることになるらしいが、それも当然の成り行きだと言えよう。党(の代表格)の一声で政府が方針を転換するのでは、政府の姿勢も党の方も問われる。

 要するに、「国民生活が第一」の基本方針のもとで、どういう社会を創造していくか、国会の中で積極的に、全てがこぞって論議して決めることだ。

 内閣の一方的な思いだけでは、国は正しく動かない事は言うまでもない。与党を構成する民主党も、400人を超える国会議員がいる訳だから、それぞれの議員が積極的に口を開く事が重要だと思う。

 また、政府与党の中で多少の意見の違いがあったとしても、これをして代表の指導力があるとかないとか問う必要は全くないだろう。全てに於いて完璧な対応を執ることなど、誰に期待ができるだろう。

 大切なことは、様々な角度から論議を尽くすことだ。高速道路の無料化は、民主党の政権公約であるわけだから、無料化に向けての論議を様々な角度から尽くすことこそ大切なのである。大いにそうした論議を期待しようではないか。

自民党も大変ですネ・・・・・。

2010年04月08日 | 政治・経済
 あまり報道に出ないから、自民党内部の様々な動きがつかみ辛い面もありますが、とうとう自民党が壊れ始めたのでしょうか。昨年の自民党総裁選の際、所属党派は違いますが、あの中では総裁候補に「谷垣氏」が相応しいと思う一人でした。結果、今にして思えば、自民党の中ではあまり人気のない人だった様ですね。

 私の周りでは、自民党の事を「自由自分党」と揶揄する人もありますが、確かに一人ひとりがそれぞれに地盤・看板・カバンをつくり立ちあがってくる方々ばかりだから、当らずしも遠からずなのかもしれません。

 しかし、何が誘因かはよく分かりませんが、選挙に大敗し議席を大幅に減らした上、政権まで失い「混迷」しているであろう時に、今の政権党の対極にある政党がこのような事では、望む「二大政党制」はおぼつきませんね。

 日本社会が大きく変化を遂げようとしているこの時期、政党の仕事は本来、将来の日本の在り方を、大局的な観点から見定めねばならないことは述べるまでもありません。であるのにも拘らず「五五年体制」の一角を久しく担ってきた政党ではありますが、新しい時代の到来に「再生の苦しみ」或いは「瓦解の苦しみ」を味わっているのかもしれません。

 そんな時、新しい政党の立ちあがりを報道で見ますが、「新しさを感じない」と思うのは私ばかりではないことでしょう。丁度、現在放映されている「竜馬伝」の中で、新しい歴史の真っ只中、「尊王攘夷」を掲げ門弟たちを扇動し、いわば「維新」を食い止めるために徒党を組もうとする姿にも似ています。

 つまり、旧保守グループの再結集に過ぎないと見るばかりか、「反民主党・親自民党」であれば、「第三局」には程遠い訳ですし、「たちあがれ日本」という活動方針若しくはスローガンのような政党名も、今一つピンときません。

 このところの報道では、政党条件となる5名の確保がやっととさえ言われているならば、何も割って出る程の事はないのではないでしょうか。この点、自民党内における本質的な論議の様子など、全く扱われてない様に感じます。

 その上、先の総選挙で、選挙区では敗退し、自民党枠の比例復活で衆議院議員を名乗っておられる方が、自民党を離党するという際、党内から議員辞職を迫るなど批判の声も何も挙がらないというのも不思議であり、その事をマスコミもいっこうに問題視していません。本来、離党即議員辞職が道筋でなければなりません。問題ないのでしょうか。

 それでもなお、何かの動きを作りたいということならば、自民党の中で(報道では表に出はしないが)とてつもない力が働き、実は内部で「泥試合」が繰り広げられているのかもしれないと、勘ぐりを入れてもおかしくはないとさえ思います。

 この場合、参加されようとしている方々を見れば、どのような方向性の方々か一目瞭然です。まして、お見かけするところ「自由自分党」な方々ばかりですから、「目くじら立てて」というほどではないのかもしれません。

 それよりも、「二大政党制」を日本の政治にしっかりと根づかせるためには、自民党の若い議員各位にもっと頑張ってもらい、あえて旧い「自民党を壊して」戴かねばなりません。そして、旧態依然とした党ではなく、新しい政治を「担える」「競える」政党へ脱皮して戴かねばならないと思います。