閉会中審査は、地方議会にもあります。定例会が閉会する際、それぞれの常任委員会等で、閉会中に審査あるいは調査しなければならない案件が生じることもあるので、あらかじめ議長から宣告し、全議員の同意を得ておくというものです。
昨日、国会でも同じことが行われていました。しかし、昨日の閉会中審査は、一人の持ち時間が極めて短く、答弁時間を含め一人当たり30分程度。問題の核心に到達するまでに終わってしまっているとの感が強くありませんでしたか。
まして、とある大臣は答弁時間に4分36秒もの時間を費やして、あらかじめ準備した答弁書を長々と読み続け、挙句には、「求められれば、もっと答弁する(読む)ことはたくさんある」とまで、言い捨てるように自席についた様子が映されていました。これには、ブーイングが出ていましたし、委員長からも大臣に対し、注意が発せられていました。これは、答えたくない、問答したくないという大臣の意思の表れで、質問者の時間を短めようとする策略にすぎません。「懲りない面々」という以外にありませんね。まして、やり取りは、すれ違いばかりでしたし。
昨日は、加計学園に関する審査が中心でしたが、参考人の前川前次官は、勇気ある人だと感心した方は多かったのではないでしょうか。もともと、この加計学園の関係する大学(獣医学部)新設に関しては、最初から「国家戦略特区」ということではありませんでした。地元では早くから大学の新設を要望していたが、小泉政権時に構造改革特区が設けられ、これに加えて、民主党政権時に(地域活性化)「総合特区」を新設。九州でも大分宮崎両県にまたがって、「メディカルバレー構想」が地域活性化総合特区として実現しています。その際、同じように加計学園の件も取り上げられていたのでしょう。
その後、安倍政権に移行し、アベノミクスという経済政策の進展を図るべく、「国家戦略特区」が新たに加わり、どう言う訳か、この加計学園から申請されている大学(獣医学部)の新設は、国家戦略特区として位置づけられています。
この国家戦略特区へ位置づけが変わることは、とても大きな意味を持つもので、これまで総合特区として取り扱われている場合は、文部科学省の見解や農林水産省の見解が折り合わなければ特区が特区として実現しないわけです(これを彼らは熱い岩盤規制というが、それぞれの省庁にはそれぞれに考え方がある)が、国家戦略特区ともなれば、官邸の意向が強いことは言うまでもありません。関係省庁の見解などは問題ではなく、一刀両断にできるわけです。
だからこそ、官房副長官、内閣府担当大臣が強気で、「特区の審査には一点の曇りもない」言い張りますし、いわゆる「4つの条件」とは無関係に、前川前次官が述べる通り、内閣官房の一方的な動きの中で、獣医学部の新設が、しかも30年4月開学というスケジュールで進められているということになっていました。
「官邸の意向」という表現が、文科省内部に保存されている文書にありましたが、文科省の役人たちは、国家戦略特区という位置づけや性格が理解できていなかったのか、特区一般、同じ取り扱いではなく「国家戦略」が冠ですから、これが実現しないと我が国の発展は期待できないという、そのトップの意向が全てであると考えておかしくありません。官房副長官が、「首相から何も指示を受けていない」と、いくらうそぶいても、国家戦略特区になった時点で、すべてが首相の意向であると解すべきで、文字通り「忖度」以前の問題だと考えるべきです。
この点、「行政が歪められた」ということが話題になっていますが、そのように思われないよう、しかも、着実に加計学園にこれを創設させようとして、計画的に、あえて国家戦略特区に切り替えたと理解すべきだと思いますが、間違いでしょうか。昨日(7月10日)の閉会中審査は、逃げの姿勢の政府・与党がとても印象的でした。おまけに、与党の国会対策委員長にあっては、記者のインタビューに「何も新しいものが出てこなかったから、いくらやっても同じだ」と、いけしゃあしゃあといいのけただけで自室に逃げるように入り込む姿も、とても印象的で、あたかも逃げ回る様子にしか見えません。
問題と思っていなければもっと説明すべきだと思います。逃げ回割るように見えるのは、やはり説明の機会を増やすとまずいと思っているに違いありません。192通常国会の閉じ方も、とても考えられない閉じ方でした。にもかかわらず、終わってすぐ首相が記者会見し、きれいごとばかり並べて「しっかり説明する」と言いながら、言っていることとやっていることの違いの大きさが、国民の目にはくっきり移り始めているのだと思います。大事なところでは逃げを決め込んでいたり、メディアでは一方的に「丁寧な説明」とうそぶいていると、国民を欺いているとしか見えませんよ。内閣の支持率も下げ止まらない様子。「おごれるもの久しからず」との格言は、まさに安倍❝一強❞内閣に向けられていると思います。
昨日、国会でも同じことが行われていました。しかし、昨日の閉会中審査は、一人の持ち時間が極めて短く、答弁時間を含め一人当たり30分程度。問題の核心に到達するまでに終わってしまっているとの感が強くありませんでしたか。
まして、とある大臣は答弁時間に4分36秒もの時間を費やして、あらかじめ準備した答弁書を長々と読み続け、挙句には、「求められれば、もっと答弁する(読む)ことはたくさんある」とまで、言い捨てるように自席についた様子が映されていました。これには、ブーイングが出ていましたし、委員長からも大臣に対し、注意が発せられていました。これは、答えたくない、問答したくないという大臣の意思の表れで、質問者の時間を短めようとする策略にすぎません。「懲りない面々」という以外にありませんね。まして、やり取りは、すれ違いばかりでしたし。
昨日は、加計学園に関する審査が中心でしたが、参考人の前川前次官は、勇気ある人だと感心した方は多かったのではないでしょうか。もともと、この加計学園の関係する大学(獣医学部)新設に関しては、最初から「国家戦略特区」ということではありませんでした。地元では早くから大学の新設を要望していたが、小泉政権時に構造改革特区が設けられ、これに加えて、民主党政権時に(地域活性化)「総合特区」を新設。九州でも大分宮崎両県にまたがって、「メディカルバレー構想」が地域活性化総合特区として実現しています。その際、同じように加計学園の件も取り上げられていたのでしょう。
その後、安倍政権に移行し、アベノミクスという経済政策の進展を図るべく、「国家戦略特区」が新たに加わり、どう言う訳か、この加計学園から申請されている大学(獣医学部)の新設は、国家戦略特区として位置づけられています。
この国家戦略特区へ位置づけが変わることは、とても大きな意味を持つもので、これまで総合特区として取り扱われている場合は、文部科学省の見解や農林水産省の見解が折り合わなければ特区が特区として実現しないわけです(これを彼らは熱い岩盤規制というが、それぞれの省庁にはそれぞれに考え方がある)が、国家戦略特区ともなれば、官邸の意向が強いことは言うまでもありません。関係省庁の見解などは問題ではなく、一刀両断にできるわけです。
だからこそ、官房副長官、内閣府担当大臣が強気で、「特区の審査には一点の曇りもない」言い張りますし、いわゆる「4つの条件」とは無関係に、前川前次官が述べる通り、内閣官房の一方的な動きの中で、獣医学部の新設が、しかも30年4月開学というスケジュールで進められているということになっていました。
「官邸の意向」という表現が、文科省内部に保存されている文書にありましたが、文科省の役人たちは、国家戦略特区という位置づけや性格が理解できていなかったのか、特区一般、同じ取り扱いではなく「国家戦略」が冠ですから、これが実現しないと我が国の発展は期待できないという、そのトップの意向が全てであると考えておかしくありません。官房副長官が、「首相から何も指示を受けていない」と、いくらうそぶいても、国家戦略特区になった時点で、すべてが首相の意向であると解すべきで、文字通り「忖度」以前の問題だと考えるべきです。
この点、「行政が歪められた」ということが話題になっていますが、そのように思われないよう、しかも、着実に加計学園にこれを創設させようとして、計画的に、あえて国家戦略特区に切り替えたと理解すべきだと思いますが、間違いでしょうか。昨日(7月10日)の閉会中審査は、逃げの姿勢の政府・与党がとても印象的でした。おまけに、与党の国会対策委員長にあっては、記者のインタビューに「何も新しいものが出てこなかったから、いくらやっても同じだ」と、いけしゃあしゃあといいのけただけで自室に逃げるように入り込む姿も、とても印象的で、あたかも逃げ回る様子にしか見えません。
問題と思っていなければもっと説明すべきだと思います。逃げ回割るように見えるのは、やはり説明の機会を増やすとまずいと思っているに違いありません。192通常国会の閉じ方も、とても考えられない閉じ方でした。にもかかわらず、終わってすぐ首相が記者会見し、きれいごとばかり並べて「しっかり説明する」と言いながら、言っていることとやっていることの違いの大きさが、国民の目にはくっきり移り始めているのだと思います。大事なところでは逃げを決め込んでいたり、メディアでは一方的に「丁寧な説明」とうそぶいていると、国民を欺いているとしか見えませんよ。内閣の支持率も下げ止まらない様子。「おごれるもの久しからず」との格言は、まさに安倍❝一強❞内閣に向けられていると思います。