先日、登山同好会で祝島に行って来ました。
祝島に渡る高速巡航船は、柳井港発で、室津、上関、蒲井、四代、祝島と巡ります。
私達は、室津港から乗船。室津のてんぷらで有名なお店の目の前です。
当日は、土曜日ということもあってか、釣り客や観光客で桟橋はいっぱいになっていました。
祝島に上陸です。
狭い通路の両脇には、漆喰で固められた石垣が続きます。
祝島小学校や恵比須神社などを見た後、島で唯一の食堂「こいわい食堂」で昼食です。
広島からIターンされたYさんの手料理をいただきました。
食材は、地元産オンリー、お品書きには、生産者さん達の名前がずらり・・・。
色んな説明を聞きながら、ありがたく頂戴しました。
お店の中庭には、なんともエコなアイテムが・・・。
パラボラ型の太陽光湯沸かし器。3万円也ということです。ヤカンがかかっています。
このお湯で、祝島名物「びわ茶」をいただきました。まさに、エコな生活を実践されています。
食事後、祝島山頂を断念し、平さんの棚田を見に行くこととしました。
軽四がやっと通れる幅の道を歩きます。途中、上関の原発予定地が見えてきました。
畑の中にハート型に植えられたチューリップが満開でした。この2ショットは、色んなことを感じさせます。
眼下に、祝島の町並みが一望です。
前方に、瀬戸内の島々が点在しています。道沿いには、ビワの木がたくさん植えられています。
ちょうど、ビワの実の袋かけ作業が行なわれていました。
約1時間歩いて、平さんの棚田に到着しました。いきなり目の前に飛び込んできます。
空中都市マチュピチュを彷彿とさせます。
たまたま、居合わせた平萬次さんに説明を聞くことができました。
おじいさんの代に築造されたようです。とんでもない、過酷な作業だったことでしょう。
当時は、今のような機械もなく、木や鉄製のテコだけで大きな石を組んでいくなんて、想像に余りあります。
中には、人の背丈以上の岩もあるのです。
また、先代のおじいさんが、高齢で、途中石組みを断念されたという場所に連れて行っていただきました。
当時の方法で、プロの石工さんが3人で、1日かけてやっと1つ組めたという話もあって、
当時の技術の凄さを再認識されたようです。
いろんな話を聞けました。ありがとうございました。
棚田では、代かきも終わり、田植えを待つばかりでした。
澄んだ日には、四国、愛媛の伊方原発が目前に見えるとのことです。
春の1日、いい体験が出来ました。
途中で、出合った大阪からのフリージャーナリスト東条雅之(スナメリチャンネル)さん、
写真ありがとうございます。いろんな話が聞けてよかったです。是非、映画監督の道を究めてください。
最近、祝島は、原発の関係か、全国的に注目をあびている島です。
映画も作られて、話題には事欠きません。
「祝の島(ほうりのしま):纐纈あや監督、
「ミツバチの羽音と地球の回転」:鎌仲ひとみ監督
島の石組みも以前と比べ、立派になっていました。綺麗な町になっていました。
町の皆さんも、気軽に話しかけられたり、あいさつされたり、すごくいい雰囲気でした。
食堂、喫茶店、養豚場、ビワ、みかん、ヒジキ・・・等々。島内には、数え切れない温かい財産がありました。
県内外から祝島を支援していこうという意思を形にして、島内で活動を実際に続けている人たちが、
今でも20人以上いるとのことです。
祝島の皆さんが、島を愛し、今の自然環境と自然との営みを今のまま存続したいという思いが
「原発反対運動」の支えとなっているように感じた1日でした。
ありがとう、祝島。さようなら、祝島。この自然を永遠に!