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京都みてあるき

旅の覚え書きと写真のおきばと感想集。ついでに園芸の話。母君と二人旅で、近畿の名所に参ります。写真整理中。

花菖蒲「翠映」

2007-06-13 09:54:50 | 我が家の花・花菖蒲

翠 映   すいえい   SUIEI


可憐な印象の花で、形も色も好み~♪



江戸系   中早生   パールピンクの花弁に、二色花とまでは行かないが、鉾のみやや濃色のピンクに染まる三英花。花径は約16cm程度の中輪。草丈はおよそ100cm前後。丈夫で繁殖もひじょうに良い。
1992年、加茂花菖蒲園 永田作


平尾秀一氏の「清少納言」の実生で、親と草姿や花形がよく似ている。平尾先生が作られた江戸系の品種は、みなその花形という点では似ており、肥後系の三英を簡略化したような、品のある花形であることが多い。例えば「栄 紫」にしても「清少納言」にしても、「千代の春」にしても、どことなく肥後系の花形を意識されていたように感じるのである。この「翠 映」もそんな花形を継承している。現代の花菖蒲の、基本的な花形の一つだと思う。また、この品種は性質も丈夫で繁殖も良く、花菖蒲園でも十分使えまた品があり美しいので、多くの方からお褒めの言葉を頂いている。私はこれ一つあればいいや。と常々思っている。

私が感じている花菖蒲の魅力の一つに、その花の作者が記録として残っているということがある。これは多分、菖翁からの伝統だと思うが、熊本でもその花を作出した作者の名前は、満月会の名花録に残り、その流れからだろうか、衆芳園の花も、作者ははっきり残されているし、戦後では殆どの花の作者が記録され「花菖蒲品種総目録」に記されている。私は詳しく知らないが、他の伝統園芸植物でもそうだろうか?

また、私は「花菖蒲は人だ」と常々感じている。これはどういうことかというと、花菖蒲はどのような花を改良して作り出してもも悪いわけではないので、園芸植物でありながら、ちょうど陶芸作品のように、改良された時代や地域の気風や、作者の個性がとても顕れやすい花なのである。そして一人の作者が作った花を何品種も見ていると、その作者の個性や考え方や理想、美意識などが、だんだんと見えて来る。「千代の春」や「清少納言」を見ると、平尾先生が理想を描き、その花を見て感動して取り上げたときの思いが、花の上に生きているのが読み取れ、花の上に先生の心はまだ生きておられるように感じるのである。

単なる花以上の、メディア性、文化性を持つ花として、私は今はこの部分が好きで、花菖蒲を見ている。

そして、ほんとうに良い花というのは、単に豪華とか改良の粋を極めたとか、きれいとかいうのではなく、いつまでもそして多くの人の心に残る花なのだろうと思う。
加茂花菖蒲園通販カタログのデータベースより)


二色花っぽくない翠映。
花菖蒲のピンクは、純粋にピンクじゃなくて、紫がかったピンク。


城北公園へ行って、北野天使が欲しくなって花菖蒲を買いに
高槻花しょうぶ園に探しに行って見つけた品種。翠映です。



まとまって咲いてる翠映。奥の黄花は
みちのく黄金。


結局、北野天使はなくて、でもピンクの花が欲しくて、
この翠映を買って帰りました。
シーズン終了前で¥500でした。
我が家で最も群生率の高い品種です。



20個以上の花が一度に咲きました。


花は個体差があるようで、鉾が濃いピンクになるもの、
薄いピンクのものがあり、どちらでも綺麗です。
うちで購入する時の「一つでも、群れても美しい」品種を
探すのですが、確かにお買い得な品種だったと思います。


咲き初めで色の濃い翠映(手前・ピンク)、
寛政B(真ん中・紫)、水の光(奥・水色)

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2 コメント

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平安神宮 (ciba)
2007-06-16 23:42:41
今日、私も平安神宮へ行きましたよ。
ひょっとしたら、お会いしていたかも。
その後、真如堂へ。
菩提樹が満開でした。

お宅にこれだけ花菖蒲があるのはすごいですね!
返信する
Unknown (kodama)
2007-06-17 00:02:00
>cibaさん
平安神宮、ちょっと花数今年少なかったですね。
雰囲気は抜群ですが。
本当は無料公開日に行く予定でしたが、
間に合わず…(笑)

元々、母君が園芸好きなので、椿の次に
ハマッているのが、花菖蒲のようです。
おかげで、中々でかけられないという、弊害が。
返信する

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