児玉時計店 ブログ

時計・メガネ・宝飾・補聴器 取り扱っております。
古い時計の修理もご相談ください。

パシャ

2019-06-07 | 修理
オーバーホールでお預かりいたしましたこちら、

カルティエ パシャ オートマチック。

バンドを取り外し、

裏ブタを開けて、

ケースから機械を取り出します。

針と文字板を取り外し、分解していきます。



秒針が付く四番車。

ホゾ部を拡大すると、錆と共に劣化した油が付着しています。

受け部分も拡大すると

軸受けにも茶色い痕が付いているのが見えます。

反対側も拡大すると、

ホゾと

軸受け部に固着した油のカスが見られました。



ゼンマイを収めた香箱。

ゼンマイ切れの症状があったので、

ふたを開け、切れたゼンマイを取り出します。

中心に近いところで切れていました。

新しいゼンマイを組み込みます。


使い込まれて小キズの多かったケースは、

磨き仕上げます。

きれいになったケースに、

組み上がったムーブメントを取り付けます。

お客様ご自身でバンドの取り外しをされていたため、

傷付いてしまっていたネジも、きれいに仕上げました。

もと通りにバンドを取り付けて

完成!!

セイコー5 青色文字板     3/3

2019-05-16 | 修理
セイコー5ケース編です。

ベゼルを取り外すと、

ベゼルの内側と

ケース側の接合部には

長年の汚れとそれによるサビが発生していました。

キズと劣化の激しい風防は交換の為、取り外します。

貴重な純正プラ風防を用意します。

新旧風防のエッジの形状からも

摩耗の具合が分かります。

ケース側のサビと汚れは、

きれいに取り除きました。

まずケース側に新しい風防を

取り付けて、

サビを取りきれいに仕上げたベゼルをセットします。

組み上がったムーブメントを

ケースに組み込みます。

風防がクリアになったので、視認性も向上し、

ケースもポリッシュ仕上げましたので、

時計自体が明るくなりました。

元通りにバンドを取り付けて完成です!

セイコー5 青色文字板     2/3

2019-05-15 | 修理
ムーブメント本体を分解していきます。

取り外した香箱。

内部はグリスが劣化していますので、

ゼンマイを取り出して洗浄し、

古いグリスを除去します。

再びゼンマイを巻きこんで、注油し組み立てます。


こちらはオシドリというリューズの操作に連動する部品。

長年の使用によりダボのエッジが削れて、
リューズ操作に支障が出ていました。

新しい部品はエッジもしっかりしていますので、

部品交換後はリューズ操作に節度感が復活します。



リューズパッキンはカチカチに硬化していました。

弾力のある新品のパッキンに交換します。


夜光に穴の開いていた針は、

夜光を補修し仕上げます。


つづく。

セイコー5 青色文字板     1/3

2019-05-14 | 修理
オーバーホールでお預かりいたしました、

こちらのセイコー ファイブ。

長年ご愛用の為、風防は傷で曇り、
ケースも同じく傷だらけです。

裏ブタを開けて、

機械を取り出します。

針の夜光は劣化して、穴が開いています。

針回しに難があったこちらの時計、

文字板下の歯車を外しチェックしてみると、

削れカスが確認できました。

削れてしまった筒車と中間車。
この二枚の歯車の噛み合いが悪く、

歯先が削れていたのでした。

中間車、当店の在庫部品に同じものが見つかりました。

噛み合いが悪かったのは、
二重になっているこの歯車のカシメが緩み、
隙間が空いてしまったのが原因。

本来は、このように二枚がピッタリとカシメられています。

筒車の方も、当店在庫部品で確保できたので、

筒車と中間車、二点とも部品交換します。

さらにムーブメント本体の分解に掛かります。

つづく。

天真新規作成 シチズン 10J

2019-04-22 | 修理
シチズン 10石 ポケットウォッチの天真新規作成作業。

取り外した問題のある天真。
当時の純正部品は入手困難の為、
当店にて新規に天真を製作いたします。

新規作成する材料の鋼材を用意し熱処理を行います。

硬度を上げるため焼き入れを施し、

一旦、表面の被膜を除き磨きます。

さらに弾力性を確保するために、焼き戻しを行います。

幅のあるハブの径も確保できる太さの素材が準備出来ました。

硬度の適性化が完了した素材を

時計旋盤に取り付け、切削して行きます。

天輪に入る部分を削り出し、

ヒゲ玉部を削り出すと同時に、
天輪にカシメるカラクリ部も削ります。

先端のホゾの部分を削り出します。

反対側の加工に移り、

ハブの部分を削り出します。

このまま下側を切削する方法もありますが、

振り座がラックで留めてあったように元の天真の精度が悪く、
振り座部の正確なサイズの測定ができないため、一度切り離します。

入念なセンター出しを行い、下側を切削して行きます。

振り座が、適切な圧力で留まるように、
太さを調整しながら削っていきます。

最後に下ホゾを切削します。

右側が新規作成した天真。

元の天真はホゾ部が長すぎるため、
適切な長さに仕上げました。

問題の振り座部も適切な太さに仕上がり、

シチズン10石ポケットウォッチ用天真、完成です。