眠れる小鳥

本とゲームの感想を書いたりします
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好きを語れるようになりたい…

『ドラゴンクエストモンスターズ3』クリアしたよ

2024年09月09日 20時33分22秒 | ゲーム

発売を楽しみにしていたモンスターズシリーズ『ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅』クリアです!
かわいいモンスターばかりで突き進もうと決めてスタートした結果、配合に沼り、終盤はボス戦に大苦戦し、全滅もところどころしながらのプレイでした。
たくさんいるモンスターから自分の考える精鋭を選び、育てて掛け合わせて強くする、モンスターズの魅力を十分に味わうことができたかなって……!
とても楽しかったですし、個人的には満足感もいっぱいでした。


  • ストーリー

魔族の王の第2王子のピサロは人間と魔族のハーフ。
子どものころに彼は人間の母親に連れられて人間の町に移り住み、細々とした生活を送っていたのですが、周りと違うことが迫害の標的になってしまっていて。
そんな折に起きた事件。魔物たちが現れ、町を襲ったのです。
ピサロは町にいられません。
そして訪れた魔王城で、王である父から呪いをかけられます。それは「魔族(魔物)を傷つけられない」呪い。これによりピサロは魔族相手に戦いが一切できない状態になってしまいます。
彼は辺境の村ロザリーヒルにひっそりと住み始め、そこでモンスター使いのモンじいから戦いの方策としてモンスターを使役する方法を教わります。
ピサロの遠大な大目的、全魔族の支配者たる父への復讐心をたぎらせるのです……。

ピサロの出自はとても悲しいもの。母親も病弱で……。力なく倒れ伏した彼を救ってくれた魔物がいて、モンじいの温かな支えもあって、独りでありながらも歩き出す序盤が強い印象を残します。
父への恨みを抱えて、モンスターを育成するピサロ。自身の力を知らしめようと魔界をまわり、そこで様々な出会いを経験します。ずっと孤独だったピサロの周りに仲間が集い出すのは胸が温かくなりますし、心のすれ違いには苦渋もあり……。
世界には大きくわけて人間と魔族(魔物)とエルフが暮らしていて、その中にはいい奴もいれば悪い奴も暗躍する策士も腹の内が見えない輩もいて。善悪を種族のくくりで決めつけられないこと、そして、ピサロが村の人間たちにエルフにモンスターに……といろんな存在と協力したり手を貸したり助けられたりする、たぐいまれな関係性を作っていくところが好きでした。

  • キャラクター

メインキャラの1人であるロザリーはエルフの少女。ひどい目に遭わされているところをピサロが助け出して、旅に同行するようになります。ロザリーは物腰柔らかで少し奥ゆかしく、ピサロに付き従うという言葉が合っている気がします。お菓子で目を輝かせる場面にほっこりしましたし、敬意のない相手を平然と呼び捨てしていることにびっくりもして、舞を踊るシーンには心射止められました。最初はピサロと一緒にあっちこっちに旅できて楽しそうにしている彼女ですが、ストーリー後半には耐え忍ぶという表現に近くなって胸が苦しかったです……。

もう1人は魔法研究家のベネット。人間の男の子です。ベネットは初対面が悪すぎて、こいつどうすんだよ……という気持ちが第一印象でした。素行が悪いというか手癖が悪くて、自分の都合を優先する彼に正直ムッとしていたんですが、だんだん嫌いじゃなくなっていく不思議。魔法への興味が深すぎて魔界に出向いてしまうくらいの一介の人間であることを考えると、生存手段としてなりふり構っていられないんだろうなと思えば。ベネットについては、重大な危機が起こる局面で個人的に株を上げました。こいつかっこよすぎだろ……。

ほかにも個性的なキャラが出てきますが、私が一番グッと来たのはホイミンです。ドラクエ4で出てきたこの子なんですが、ストーリー中でモンスターから姿を変えるんです。ほんとかわいいです。超絶好みでした。子どもらしさとかしこさを兼ね備えた容姿と喋り方、物語の役割も含めて、ごついモンスターもわらわら出てくる本作の貴重な癒しでした。そしてこの子は人間と魔物との懸け橋とたりえるのかも、とも思ったり。

  • ゲーム性など

目玉はモンスター同士を掛け合わせて別種のモンスターを作り出す配合です。モンスターズの一番ともいえる特色ですね。
いかに能力を上げて、魔法や特技を受け継がせて、そのモンスターの個性を活かしていくか。
魔法や特技を使うにはMPが必須なので高めたいけれど、HPやすばやさが低いと戦闘で倒れがちで活躍させられなかったり……というたくさんある要素を加味しつつ配合に挑むのがすごく楽しいです。高い能力を継がせるにはレベル上げももちろん重要で、配合→レベル上げ→配合(以下エンドレス)という時間泥棒が発生します。大変ですし作業っぽくもなるんですけど同時にわくわくするんですよね。不思議。
モンスターには序盤から手に入れられるものから高難度ステージでようやく出会えるものまでいて、その強さを定めたようなランクがあります。
またモンスターによって種族的なのもあって、それぞれ得意不得意に弱点もあります。
もう考えることたくさん。楽しすぎです……。
そして私はかわいいモンスターしばりをしていたので、使えるモンスターの選択肢も限られてしまい、必然とスライム多めのメンバー構成になっていました。
でもかわいいは正義。

戦闘は2倍速モードがあって親切なような……?2倍はちょっと速すぎで、でも通常速度だとのろのろで、判断が難しい……。
敵の強敵度は、終盤に一気に引きあがってものすごく苦戦しました。これレベル上げすぎじゃね……?って状態で挑んだらぎりぎりの死闘だったりして。
あと最後付近のボスはほんと強かった印象。大ダメージの攻撃と状態異常の波にやられて何度か全滅しました。
あと闘技場の最上級ランクもだいぶえぐい強敵さで、10回近くリベンジしての命からがらで掴み取った制覇でした。最初は手も足も出ないまま全滅してしまい、対策を練ってレベルも上げて再挑戦を繰り返してました。でもそれも楽しかったなって気持ちです!

グラフィックは綺麗ですし、モンスターの動きも愛嬌があったりしてとてもよかったです。かわいいモンスターしか使っていなかったので、強面モンスターとか不気味なモンスターのムーブも見てみたかったなという思いはあったり。あとモンスターにそれぞれサイズがあって面白かったです。どうせなら小さいのを仲間にしようと思って躍起になってました。

  • まとめ

一番気になっていて、そして期待していたのはドラクエ4とのリンクでした。
ピサロはドラクエ4の敵サイドとして登場するキャラで、彼の魔界制覇への道程が勇者たちとの冒険とどう繋がっていくのか、それがすごく楽しみだったんです。
その期待は無事叶えられたかなと思っています。
裏側ともいえるピサロのストーリーを追いながらドラクエ4を思い出すのは、懐かしさもあり初めて気づいたピサロの痛みも知ることができたりして純粋に楽しかったです。

最後に、ドラクエ4のNintendoSwitch版の発売を願いつつ。

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ショートストーリー『イルカと青空とルーズリーフ』を書きました

2024年09月04日 20時50分35秒 | 趣味総合

久しぶりのブログ更新です!!

ショートストーリー『イルカと青空とルーズリーフ』をカクヨムに上げましたので報告です!

イルカを主人公にした物語。
海をただよっている不思議なボトルメールを見つけて、その言葉の意味に思い悩んでしまうイルカの、今と明日と未来と恋を書きました。
ピュアな雰囲気を意識して書いたので、読まれた方にうまく伝わるといいな……の気持ち。

イルカと青空とルーズリーフ(さなこばと) - カクヨム

イルカと青空とルーズリーフ(さなこばと) - カクヨム

海をただよう不思議な一文と、イルカの初めての恋。

カクヨム - 「書ける、読める、伝えられる」新しいWeb小説サイト

 

ストーリーの着想は寺山修司先生の作品です。読んでいるときに猛烈に書きたくなってきて、読むのを中断して執筆を始めたのでした!
その読み途中の本はタイトルが『さみしいときは青青青青青青青』。
詩と小説が一冊にまとめられた作品集で、わかりやすい言葉遣いと琴線に触れる文章・ストーリーがすごく引き込まれて面白いです。
寺山先生の有名作品は『書を捨てよ、町へ出よう』だと思っているのですが、まだまだ読んでいない作品も多いのだなとしみじみです……。

という、そういう経緯で書いたのが『イルカと青空とルーズリーフ』です!
文字数は2000ちょっとです。
よろしければ……!

ではです!

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わたしのライトノベル・オールタイム・ベスト100

2024年07月07日 19時50分34秒 | ライトノベル

しばらく前に、話題に乗ってライトノベル・オールタイム・ベスト100を選んだのをnote記事(いさな名義)にしたものです。

 

ライトノベル・オールタイム・ベスト100を選んだよ|いさな

話題に乗ってライトノベル・オールタイム・ベスト100を選びました。 本棚の前で、思えばこんなに読んでいたんだなとしみじみ… 以下は「タイトル、作者名(敬称略)、発売年...

note(ノート)

 

 

こちらでもせっかくなので載せます(*'ω'*)
本棚の前で、思えばこんなに読んでいたんだなとしみじみ…

以下は「タイトル、作者名(敬称略)、発売年」の順になっています。

1.『猫の地球儀』秋山瑞人 2000
2.『戦略拠点32098 楽園』長谷敏司 2001
3.『天国に涙はいらない』佐藤ケイ 2001
4.『吸血鬼のおしごと』鈴木鈴 2002
5.『毛布おばけと金曜日の階段』橋本紡 2002
6.『撲殺天使ドクロちゃん』おかゆまさき 2003
7.『しにがみのバラッド。』ハセガワケイスケ 2003
8.『学校を出よう!』谷川流 2003
9.『神様家族』桑島由一 2003
10.『ブラックナイトと薔薇の棘』田村登正 2003
11.『君の嘘、伝説の君』清水マリコ 2003
12.『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』桜庭一樹 2004
13.『描きかけのラブレター』ヤマグチノボル 2004
14.『てくてくとぼく』枯野瑛 2004
15.『うさ恋。』野村美月 2004
16.『三月、七日。』森橋ビンゴ 2004
17.『お・り・が・み』林トモアキ 2004
18.『ホーンテッド!』平坂読 2004
19.『ある日、爆弾がおちてきて』古橋秀之 2005
20.『レジンキャストミルク』藤原祐 2005
21.『アスラクライン』三雲岳斗 2005
22.『ロクメンダイス、』中村九郎 2005
23.『ぷいぷい!』夏緑 2006 
24.『うれしの荘片恋ものがたり』岩久勝昭 2006
25.『神様のおきにいり』内山靖二郎 2006
26.『暗闇にヤギを探して』穂史賀雅也 2006
27.『ジョン平とぼくと』大西科学 2007
28.『ヒトカケラ』星家なこ 2007
29.『扉の外』土橋真二郎 2007
30.『声で魅せてよベイビー』木本雅彦 2007
31.『たま◇なま』冬樹忍 2007
32.『ギャルゴ!!!!!』比嘉智康 2007
33.『ストップ☆まりかちゃん!』菅沼誠也 2008
34.『ロミオの災難』来楽零 2008
35.『幽式』一肇 2008
36.『ロウきゅーぶ!』蒼山サグ 2009
37.『レンタル・フルムーン』瀬那和章 2009
38.『プシュケの涙』柴村仁 2009
39.『邪神大沼』川岸殴魚 2009
40.『理想の彼女のつくりかた』高村透 2010
41.『七花、時跳び!』久住四季 2010
42.『オブザデッド・マニアックス』大樹連司 2011
43.『クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門』石川博品 2011
44.『PSYCHE』唐辺葉介 2012
45.『つきたま』森田季節 2012
46.『ひるねねのききねね』関根パン 2012
47.『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』鳳乃一真 2012
48.『僕の学園生活はまだ始まったばかりだ』岡本タクヤ 2013
49.『斉藤アリスは有害です。』中維 2013
50.『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』聴猫芝居 2013
51.『フルスケール・サマー』永島裕士 2013
52.『引きこもりたちに俺の青春が翻弄されている』棺悠介 2013
53.『恋詠クロニクル』田渕リョウ 2014
54.『MOE―召喚しませ!おとめなえいたんご』旭蓑雄 2015
55.『ハイスクール・ローレライ』志田用太朗 2015
56.『恋すると死んじゃう彼女に愛されすぎると俺が死ぬ』西型一央 2015
57.『二度めの夏、二度と会えない君』赤城大空 2015
58.『あれは超高率のモチャ子だよ!』丹羽春信 2015
59.『月とライカと吸血姫』牧野圭祐 2016
60.『うーちゃんの小箱』和見俊樹 2016
61.『ざるそば(かわいい)』つちせ八十八 2017
62.『絶対彼女作らせるガール!』まほろ勇太 2017
63.『ジャナ研の憂鬱な事件簿』酒井田寛太郎 2017
64.『おにぎりスタッバー』大澤めぐみ 2017
65.『平浦ファミリズム』遍柳一 2017
66.『パンツあたためますか?』石山雄規 2017
67.『渋谷のロリはだいたいトモダチ』あまさきみりと 2017
68.『ぼくたちのリメイク』木緒なち 2017
69.『オタギャルの相原さんは誰にでも優しい』葉村哲 2018
70.『俺のお嬢様と天使と悪魔が生徒会で修羅場ってる!』壱日千次 2018
71.『いずれキミにくれてやるスーパーノヴァ』零真似 2018
72.『ココロアラウンド』辻室翔 2018
73.『ディスキャラ メグルくん』佐波彗 2018
74.『裏方キャラの青木くんがラブコメを制すまで。』うさぎやすぽん 2018
75.『ぼくの妹は息をしている(仮)』鹿路けりま 2019
76.『101メートル離れた恋』こまつれい 2019
77.『夢に現れる君は、理想と幻想とぼくの過去』園生凪 2019
78.『いつかここにいた貴方のために/ずっとここにいる貴方のために』西塔鼎 2019
79.『やがてはるか空をつなぐ』山之臨 2019
80.『全肯定奴隷少女1回10分1000リン』佐藤真登 2019
81.『妹紹介所でお兄ちゃんになってください!』岩波零 2019
82.『放課後限定カノジョ』相原あきら 2019
83.『ポイントつくなら恋してもいいですか?』砂義出雲 2019
84.『【配信中】女神チャンネル!』徳山銀次郎 2019
85.『時間』鏡はな 2020
86.『シンデレラは探さない』天道源 2020
87.『幼女先輩とゲームでおしごと』日の原裕光 2020
88.『吸血鬼は僕のために姉になる』景詠一 2020
89.『さよなら異世界、またきて明日』風見鶏 2020
90.『海鳥東月の『でたらめ』な事情』両生類かえる 2021
91.『どうか俺を放っておいてくれ』相崎壁際 2021
92.『負けヒロインが多すぎる!』雨森たきび 2021
93.『俺とコイツの推しはサイコーにカワイイ』りんごかげき 2021
94.『いっつも塩対応な幼なじみだけど、俺に片想いしているのがバレバレでかわいい。』六升六郎太 2021
95.『君の足のためなら死ねる』刈野ミカタ 2021
96.『高3で免許を取った。可愛くない後輩と夏旅するハメになった。』裕時悠示 2022
97.『名探偵は推理で殺す』輝井永澄 2022
98.『朝比奈さんの弁当食べたい』羊思尚生 2022
99.『勇者認定官と奴隷少女の奇妙な事件簿』オーノ・コナ 2022
100.『ハリボテ魔導士と強くて可愛すぎる弟子』鬼影スパナ 2022

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カノジョ*ステップ をクリアしたよ

2024年06月04日 23時17分19秒 | ゲーム

SMEEより『カノジョ*ステップ』クリアしました。
ヒロインたちの可愛さ、魅力もさることながら、個性豊かなサブキャラとのノリのいい絡みがとにかく楽しい作品でした。


  • ストーリー

子どもの頃から転校ばかりの男の子・秋くんが、これが最後の転校にするというお姉さんの決断のもと、暮らし始めた田舎で出会いと恋を育んでいく物語。
住処は祖母が営む民宿で、ちょっとアクティブでハイテクもいけるおばあちゃんにからかわれながら学校に通い始める秋くん、お姉さんは知らぬ間に学校教師としてティーチャーしてるし、教室にはヤンキーになぜか知り合いの友人キャラもいたり、賑やかを越えた騒々しい生活を送ることに。そして出会うヒロインたち。彼女たちを知り、関わり、触れ合い……いつしか恋へと繋がっていく過程を、コメディ増しましで楽しく追っていく、まずとにかく純粋に楽しかったです。
嫌味な感じに見えたキャラも笑わせてくる要員になるしギスギスしない、平和で穏やかでスローライフな学校生活。たわいのない毎日のイベントを追うのが居心地よかったです。
そこで生まれる恋。秋くんは転校生なので、やはりというか田舎のある種の固まった空気に新しさと物珍しさを与える立ち位置として介入していって。それぞれのヒロインのそれぞれの悩みであったり停滞だったりが、ゆっくりとほどけていく、そして惹かれていく様子が王道的であり安心しつつのワクワク感がありました。転校生もの、好きなんです。

  • キャラクター

ヒロインは4人とプラス1人。私は のえ→久遠→明日香→椎名→とみ子 の順で攻略しました。

如月のえ
 のえ先生は清楚系の虫好き博識女子。自分のいいところなんて……と思っていた彼女が、転校してきた秋くんに振り回されながら惹かれていく、奇をてらわない部分とのえ先生の乙女な心がぴたっとくる展開、すっと素直に心へと入ってくる結末が好きでした。真っ直ぐに恋愛してるなって一番感じたのはのえ先生シナリオかも。最初に攻略したこともあって思い入れもあったり。

芹沢久遠
 久遠は小柄で可愛くておしとやかに見えるけどからかい上手な後輩女子。久遠のビジュアルはヒロインズでも一番好みでした。彼女もまた転校をした身で、秋くんと似た立場。久遠シナリオは、ほかのヒロインでは振り回す側だった秋くんが、久遠の一挙手一投足に振り回されていくシーンもあり、全ヒロインを終えて振り返っても新鮮で目を引く展開だったなと思います。あとエンディングがすごくグッときました。

柳明日香
 明日香は体操に秀でた同級生女子。彼女の体の女性らしさとアンバランスな無邪気な心を、秋くんが支えて距離が縮まっていく、男女間の友人的感覚からの進展で生まれる関係性がとてもよかったです。明日香シナリオでは体操部の女子たちがからかったりひやかしたりであわあわする秋くんが見れたのが楽しかった思い出。

華野椎名
 椎名先輩は何でもできて何でも任せられる優秀な生徒会長。椎名先輩の悩みはほかのヒロインたちと比べてちょっと複雑。家庭事情と絡めて、彼女のある意味の諦めの感情と、どうしたらいいのか迷う気持ち、そこに秋くんが踏み込んだり見てあげたりと、プレイしているこちらも行く先を見守る思いでした。答えを出すこと、それを表明すること、その違いを深く感じるシナリオでした……。

岡田とみ子
 とみ子は地味系ネガティブクラスメイト。とりあえずよく叫ぶ彼女に最初は驚いていたのが次第に慣れてきて面白かったです。彼女がずっと悩んでいることってすごく共感できるんですよね。そう考えるのわかる……というところと、ちょっと引くところも、合わせてとみ子の特徴で、それだけに結末を見届けての満たされていく感覚がすごくよかったです。

  • まとめ

個性のとがったキャラクターたちとのいい意味でふざけ合った騒がしい雰囲気がとにかく楽しくてたまらない作品でした。サブキャラの正吾と健勝との男子間の下世話な会話とかも大好きですごく笑って。誰もかれもがそろいもそろってノリがいいってすごい。
そんな感じのよくある(といいな)日常を味わいつつ、青春に恋にと歩んでいくストーリー。面白かったです。

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『シロナガス島への帰還』のノベライズを読みました!

2024年01月06日 16時27分05秒 | 小説

鬼虫兵庫『シロナガス島への帰還』上下巻 感想を書きました!


まずはじめに、こちらはノベライズの感想です!原作はインディーアドベンチャーゲームです!!
ゲームもすでに購入済みですが、まだ遊べていないです…なかなか時間がつくれなくて。春までには余裕を作り出すので近いうちにします。ゲームも遊び終えたらまた感想書くかもです!!


タイトルにあるシロナガス島とは、アラスカの西側に広がるベーリング海のどこかにあるという架空の島のこと。その島を舞台にしたミステリでホラーでSFでグロ要素あってサスペンスな探索系アドベンチャーです!
めちゃ盛りだくさん!それでいて一つの作品としてごちゃごちゃしていないです。これらのどれかでも好きならきっとすごく楽しめるのでは……と思います!元はゲームなので雰囲気がゲーム寄り、同時に完璧に小説としてぐいぐい読ませます。すごくすごく楽しく読んじゃいました!!

主人公はアメリカで私立探偵をしている男・池田戦。裏でよくない連中と繋がっているとかなんとか黒い噂が絶えない探偵です。そんな彼のもとに、はるか日本から知人である少女・出雲崎ねね子が飛行機に乗って遊びにやってきます。
二人が合流していざ……というところで池田に依頼の電話が入ります。ねね子を置いていけないと思った池田、二人して取り急ぎ依頼者の家へと向かいます。
電話をかけてきた相手は、池田が取り掛かり中の仕事のお客さんの女性。素行調査対象の父が突然の自殺、その理由を池田たちは即座に探り出します。見つけたのは一つの島の名前、それがシロナガス島なのでした。
女性のお願いで、池田とねね子はその男性の死の真実を追うべく、謎のジャミングが覆う海域を船の移動でシロナガス島へと赴くのです。

池田戦は腕利きのおじさん探偵。客人との会話や容疑者の事情聴取で見せる鋭い指摘が超絶かっこいいです!だいぶ皮肉屋。おじさん感もたっぷりで実に良き主人公です!
出雲崎ねね子は十代の少女。根深いコミュ障で初対面の人とは会話ができない女の子。彼女のすごさは、見たものを完全記憶できるという天才的な能力です。親しい池田におどおどしたマウントを取る姿がかわいいです!

池田のキレッキレの推理力とねね子のスーパーな記憶力を駆使した謎解き探索が、緊張感と爽快感とタイムリミット迫る咄嗟の判断もいっぱいあってすごくおもしろいのです!

絶海の孤島で起きる殺人事件、屋敷に招かれた信用おけない客人たち、そして屋敷の管理者側も何かがおかしくて……島を密かにうろつく奇妙な生物、秘密裏に島の裏側で行われていたらしい闇のほのめかし。何者かに命を狙われるギリギリな渦中の謎解き、このスリルが心を躍らせるヒヤヒヤ感ですごく楽しかったです!
張り巡らされた島の管理網に後戻りは不可能で、池田たちは生き延びるため島の暗部へと踏み入れます。ついに知ることになる凄惨な事実、その事実に隠されて島で密かに生まれた、無垢に息づいていた心と心の強い繋がりを知ります……。
最初から長らく恐怖の連続に震えていたのが、明かされていく真実に対峙して沁みるような切なさと愛おしさが込み上げてきます。あまりにも痛ましくて、でもそこにはかけがえのない幸せの時間が根ざされています。
島の因縁と立ち向かい、願いと想いに心を添い寄せる終盤は涙がこぼれました。読み終えて、胸の奥がじーんとする深い余韻がありました。


ハラハラドキドキと切なさが込み上げるアドベンチャーゲームが好きな方に全力でおすすめしたい作品でした。
私はまだ小説版しか読んでいないため、近いうちに遊ぶつもりの原作のゲームで味わえるビジュアルとシーン演出、BGMなどなどをすごく楽しみにしています!
以上、『シロナガス島への帰還』のノベライズの感想でした!

ではです!!

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