気づきの瞑想

「イライラ、ムカムカ」「もっと欲しい!」「ぼんやり…」など心のツラ~イ症状に効きます

「業」は今ここで開発するもの~カルマ論はその人の描いた物語

2012年10月31日 11時43分36秒 | 修行ノートから

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「苦を減らして楽に生きる」には、「業=行為」開発がポイント


仏法[新装版]
野中耕一
サンガ

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[過去の]先業は過ぎ去ったことで、私たちは何も行えないが、新しい業をより良く改良改善するために、それを知るべきである。

[現在の]新しい業は行える業であり、最もよく行う決心をするべきである。(この点が重要である。)

[未来の]前方の業は、まだ私たちが行えない業である。しかし、私たちを開発してより善にする現在の業を行って、最も良い業を行うために、準備し計画をたてることができる。そして、そのときがくれば、次第に善き業を高めていき、最高の善業の段階にまで上げることができる。

(「仏法」ポー・オー・パユットー、2008年版P211)

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サンガジャパン Vol.6(2011Summer)
特集:震災と祈り
プラユキ・ナラテボー(インタビュー)
サンガ

プラユキ・ナラテボー師の言葉にすれば…
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(編集部)
「この震災は我欲にまみれた日本への天罰である」といったことを言った政治家がいました。仏教ではカルマ(業)論を説きます。どのように思われますか?

(プラユキ)
我欲が強いがゆえに白然災害が引き起こされるという考えは、その人の描いた物語と言えましょう。それを頭ごなしに否定してももちろん相手は納得しないでしょう。私でしたら、そう考えることによって、その方ご自身が苦しみを感じていないかどうかということを一緒に確認していくことから始めます。

「私は、東日本大震災は天罰だと思います」

「そうですか。そういう考え方もありますね」

「でも、それを他の人に言うと喧嘩になってしまうのです」

「そうですか。そういう言い方をすると、そう思わない人と喧嘩になっちゃうわけだね。自分の見解、物語に囚われると苦しみが生まれてくるよね…」といった具合に対話していきます。

『天災カルマ論』も一つの物語といえます。その物語を信じることによって、その人ご自身、心が楽になっているのか、それとも苦悩に陥っているのかということに注目します。それで何らかの困難をきたしていると気づき、それを解消したいということであれば、ブツダの教えに基づいてアドバイスをするといった感じです。

(編集部)
正しい答えがあるというより、一人一人にとってそれが安心や心の安らぎにつながっているかどうか、が問題だということですね。

(プラユキ)
そうですね。それが私のスタンスと言えますね。常に「今」というのは過去の集大成ですから、今が幸せに感じられるようになれたら、幸せをもたらしてくれた過去にも感謝できるようになる。またそういった幸せな心持ちで今を感謝とともに過ごせれば、自ずと未来も幸せ色に染まっていく。これが私のカルマ論です。

ブッダは、当時インドに流布していた三つの言説を否定したといわれています。

一つ目は「神意論」。私たちのすべての運命は、神の意思によって決まっているというもの。

二つ目は「偶然論」。すべての物事はたまたま偶然に生じているだけだという考え。

三つ目は「宿命論」。あらゆる現象はすべて前世の業で決まっていて、変えることはできないという説です。

ブッダはこれらの考えを退け、今この瞬間に気づき、自覚的に努力することにより、誰でもが今ここから、いくらでも運命を切り開いていける、と説いたわけです。だから私は、「『今まで』にこだわる必要はないよ。大事なのは『今から』だよ」と皆さんにお伝えしています。「今から」は過去の制約を受けてはいないし、未来の犠牲になる必要もないからです。

サンガジャパン Vol.6(2011Summer)より引用)

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プラユキ・ナラテボー(寄稿) (著),玄侑宗久(寄稿)(著),島田裕己(寄稿)(著),鎌仲ひとみ(寄稿)(著),大澤真幸(寄稿)(著),名越康文(寄稿)(著),中嶌哲演(寄稿)(著),アルボムッレ・スマナサーラ(寄稿)(著)
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