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〈架空CMソング制作秘話〉 『ハンサム引越しセンター』ができるまで(第13回)

2020-08-07 17:00:00 | 架空CMソング制作秘話
こんにちは。キシリ徹のタニケンです。


制作秘話13回目です!!!!


今回は、先週公開したばかりの新曲、「ハンサム引越しセンター」です!!!!!!!!

最近公開した曲はどれも良曲だと思いますが、その中でも特にこの曲はお気に入りです!!!!!!!



【着想】
 この楽曲は、マニアフェスタVol.4で新曲を披露したいということで、2020年2月に作曲したものです。

 マニアフェスタを1週間後に控え、慌てて新曲のアイデアを捻り出していく中で、前々から作りたいと考えていた引越し業者に着手することにしました。

 どんな引越し業社にしようと考えた時に真っ先にイメージしたのは、引越し業者ではなく、佐川急便で働く男性「佐川男子」のことでした。


 佐川男子については写真集まで発売されていますが、なんとなく「ものを運んでいる男性は爽やかでかっこいい」というイメージがありました。


 このイメージを引越し業者に引用したいと思い、爽やかさ」とか「カッコよさ」をブランディングしていく方向性で企業名とコピーを考えることにしました。


 そこで、「爽やかさ」と「カッコよさ」が同居している(気がする)「ハンサム」 という言葉が出てきたので、「ハンサム引越しセンター」という社名にしました。


 「そのまま「ハンサム」って社名につけていいのか?」とはもちろん思いましたが、声に出して読んでみると非常に語感が良いんですよね〜。
 あんまり気持ちいいんで自室で一人「ハンサム引越しセンター!…うん、いい。」と何度も呟いていました。

 サウンドロゴのメロディもこの時すでに完成していたのです。

 続いてキャッチコピーを考えましたが、その中で『「佐川男子」も「引越しハンサム」も、汗水垂らしながら肉体労働に勤しむ中に爽やかさが覗くから素敵なんじゃないか…!』と気付きました。


 なので、「肉体労働」の中にある「ハンサム」の素敵さを謳ったキャッチコピーにしなければならないと考えました。なんとしてもそうしなければならないのです。


 そう考えた時、平生から、モーニング娘。のザ⭐︎ピースの「好きな人が優しかった うれしい出来事が増えました」という歌詞を聴くたび、


『好きな人が優しかったらそりゃ嬉しいよなぁ…!よかったねぇ…!』


と涙を流してしまう私ですから、


「ハンサムが力持ちだったら、かなりいいよなぁ…!」


と思い至るのも必然だったのです。


 こうして、

「ハンサムが力持ちならかなりいい。力持ちがハンサムだったらさらにいい。」

というキャッチコピーが完成しました。


 「かなりいい」と言った上でそれより「さらにいい」と言っているわけですから「めちゃくちゃいい」んだろうな…。


 こういう「手前で勝手に用意したハードルを勝手に超える」といった強調表現は実に効果的で、
具体的な説明をしていないにも関わらず、有無を言わせぬ不思議な説得力を生じさせていると思います。

 後から気づきましたが、松本引越しセンターのCMの「キリンさんが好きです。でもゾウさんのほうがもっと好きです。」と同じ構文になっており、図らずも既存の引越し業者からサンプリングしていました。これも「ゾウさんが本当に好きなんだなー」と思いますよね。

 実際のところ「ハンサムが力持ち」でも「力持ちがハンサム」でも同じでは?というツッコミどころがありますが
個人的には、「力持ちがハンサム」だったほうが、より素敵だと思っています。この点に関しては異論を認めます。

 むしろツッコミや異論を生じさせることもこのコピーの狙いと言えます。

 このハンサム引越しセンターのアイデアの他、他の新曲案として「リサイクルショップ 万物堂」とか「サプリメント学習塾」もやなせに提示しましたが、即決でハンサム引越しセンターが採用になりました。

〜〜〜

【楽曲解説】
 前述した通り、サウンドロゴ部分は初めからできていたので、キャッチコピーを基にしながらその他の展開を作っていきました。


 キャッチコピーをそのまま歌詞にしてみんなでシンガロングできるような展開を模索していましたが、
なかなかしっくりくるものができず難航していましたが、突如やなせが「運ばせて運ばせて その荷物を運ばせて〜」と歌い出し、そこからの流れでBメロのメロディーも出来上がっていきました。


 また、Aメロはスピッツの「船乗り」のメロディと似通った部分があったので、全体的にスピッツをイメージして作曲およびアレンジを進めていきました。


 最後のCメロについては、どこかセンチメンタルを感じさせる展開にしたいと考え、歌詞から決めて、コードやメロディは4和音で流麗なイメージに仕上げました。

 Cメロ後半部分は3和音を基調としてM7コードを多用することなく空間的な広がりのある展開を実現しており、今までにはない作曲が出来たと思います。

 アレンジについては、前述しましたが、スピッツを意識したパンクに仕上げています。

 学生時代にもスピッツは繰り返し聴いてきましたが、改めて聴くとどのアルバムも音像が多彩で聴きごたえありますね〜。

 隼(Hayabusa)、フェイクファー、色々衣など、2000年代までのスピッツが主に参考になっているかなとは思います。
それこそ改めて考えると曲展開は「メモリーズ・カスタム」に影響受けているところもあるかもしれません。

 Bメロに関しては、「みんなでシンガロングできる曲を作りたい」という思いから、「サザンが全員で歌っている感じ」をイメージして作りました。『思い過ごしも恋のうち』とか『旅姿六人衆』(のアウトロ)とかですかね。

 Bメロに限らず、全体的に覚えやすい曲だと思うので、今度イベントで演奏する際には、観客の皆さんと一緒に歌いたいですね!!!!
「ハンサムが力持ちならかなりいい!」って歌うのめちゃくちゃ気持ちいいですよ!!!!





【その他 裏話】
 デザインについて
 

これについては私がデザイン・モデルを担当していますが、「ハンサム引越しセンター」という企業ですから「ハンサム」でなければならないということでかなり気を揉みましたね…。

 ハンサムのモデルを誰かに依頼する時間がなかったので、私自身がハンサムのモデルをやる羽目になったのですが…。



 ハンサムとは言い難い…。

 画像加工を駆使して色々と手を尽くしたのですが、「こんなのハンサムじゃないよ…」と悩みながら手を加えていくほど、どんどん人外の存在に変わっていってしまうので、引き際を見定めるのに苦心しました。

 私の中のハンサム像は、草刈正雄とか玉木宏あたりだろうかと思いますが到底再現できるものではありませんでした…。

 野菜上等の時もそうだったけど、「このモデル微妙だな…」って苦言するのも自分だし、落ち込むのも自分っていうの意味わからないな…。

 背景については、私自身が去年上京したばかりだったので、当時の気持ちを思い起こしながら「この都会であなただけのときめきを見つけて欲しい。ハンサム達がそのお手伝いをします!」というような思いで、六本木ヒルズで撮った写真を使いました。Cメロの歌詞にもかかっています。


 この心意気だけでも「ハンサム」として認めていただければ幸いです…。


 こちらは、別パターンのデザインです。個人的にはこちらのほうが気に入ってるので供養しておきます。


 今回は以上です!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 次も読んでくれよな!!!!!!!!!



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