関西人はズルい。
奴らはずるい。
ブラジル人FWがJリーグで得点王になった挙句、日本に帰化して代表に選ばれてW杯にでるぐらいずるい。
奴らはもともと我々と持ち合わせているものが違う。すってる空気が違う。考えてることが違う。
とにかく、スペックが違うのである。
関西弁エリア外の人間から笑いを取ろうと思ったら、小生と同年代であれば、
「パーティーいかなあかんねん。」
というだけでいいのだ。まことにずるいことこの上ない。
2006年1月中旬。
「おまえ、来月から三重県な。」
小生の派遣担当者から衝撃的な指令が下される。
小生 : あの、僕に断る権利は・・・。
担当者 : ない。
2005年2月、東京から逃げ帰ってきた小生はとりあえずの職場に選んだ車で30分のパチンコ店。9ヶ月あまり働いてなんと、異例の他店舗への移籍。
しかし、移籍した先の店舗では派遣スタッフの人件費が猛烈に高いことから週休2日の1日7時間労働。はっきり言って金にならない。
そのことを担当者に愚痴るもさしたる対応は見られず、費用は高いが他のスタッフと大して変わらない仕事振りのスタッフとして、店舗側の代表者から軽く煙たがられる日々が続いていた矢先のことである。
しかし、何の相談もなしにいきなり三重県とか言われても・・・。
担当者 : でも、時給1500円だぞ。
小生 : !!
小生の時給が1300円なので、破格の昇給である。
担当者 : しかも、二十歳の女の子と一緒に。
小生 : 行きます。僕に任せてください!
断る理由はなかった。
小生の登録するこのパチンコ店専門の派遣会社は、その業界でもそれなりに大手の会社らしく、TVCMとかも放映しているぐらいである。
しかし、そんな大手の会社でも今回の三重県の案件は特別なものらしい。
内容はというと、クソみたいな接客しかできないパチンコ店がこの大手派遣会社に接客研修を依頼して、どうにかクソスタッフをまともなスタッフにしたいとのことであるのだが、今までも研修自体は行っているのだが、今回の案件は研修後も優秀なスタッフをクライアント店舗に残し、研修で学んだことを浸透させようという魂胆である。
その優秀なスタッフとして小生とその顔も知らぬ二十歳の女の子に白羽の矢刺さったのである。なんとも光栄なことであると正直思う。
そして2006年1月末日、名古屋市内某所にて三重県での案件の説明会を兼ねての初顔合わせが行われる。
そこで小生はこれから3ヶ月ともに働く二十歳の女の子と初対面を果たす。
そこで小生に衝撃が走る。
かわいい。
いやマジで。
こんな女の子と3ヶ月も一緒に働くことができるなんて。
高鳴る胸、ほとばしるロマンス。
何かを期待せずにはいられない。
2006年はいい年になりそうだと思う、24歳であった。
つづく
====次回予告====
破格の高時給に期待の込められた仕事内容。
加えて美女つきのオファーに二つ返事で快諾した小生。
関西人考察と銘打っての記事に関西人を出せずにいる小生は、果たして次回で関西人を出現させることができるのか!?
そして小生と美女「Cちゃん」が三重県で目の当たりにした惨状とは!?
次回、真・超絶きりん返し
関西人考察シリーズ
第2話『終わりなき工程』
お楽しみに。