点心(てんしん)は茶の湯の世界で 茶会などで喫茶の後
軽食を別室にてもてなすこと 「あしらい」とも云われます
今日は茶室「松隠」の隣にある美術館別館で「京都吉兆」のお料理を頂きました
多分「松花堂弁当」では?・・・と思っていたのですが
海老真薯の入った煮物椀の付いた懐石風のおもてなしでした
季節の食材で彩りも美しく盛り付けられていて美味しくいただきました
どれも美味しかったのですが特に蒸篭(せいろ)で出されたご飯は
光沢があってひと粒ひと粒がふっくらとしていて新米の香りがあり
さすが吉兆さんだなぁ~と感心しながら頂きました
「おしな書き」がないので分りませんが・・・
今話題の食材の偽装表示の事がチラッと頭を過ぎりました〔笑〕
発祥の地である「松花堂弁当」は縁高の塗りの箱の中を四つに仕切り
季節の食材の色とりどりの料理が美しく盛られています
松花堂弁当は江戸時代この地にいた松花堂昭乗が
松の木で作った仕切りのある松木地盆を茶会用の煙草盆に転用
それが後年 弁当箱になった
元の松木地盆は農家の使う種入れだったとか・・・
そうではなく絵の具入れだったとかの説があります
昭乗は日用品を茶道具として煙草盆に見立てて転用しましたが
真の考案者は大阪高麗橋にある日本料理の料亭「吉兆」の創業者「湯木貞一」が
昭乗ゆかりの八幡市で催された茶会に出席した時 目に付いた煙草盆を
ひとつ分けてもらっていろいろ工夫を重ね料理一色を盛る弁当箱を完成
昭乗に敬意を払い蓋に「松花堂」の焼印を入れたそうです
今ではこの器は全国に普及していて愛用されています
我が家にも塗り物ではありませんが樹脂製の松花堂弁当箱が十客あります
盛り付け次第でお惣菜でも とても美味しそうに見えて見栄えがするので
親戚や友達が来ると気軽に出して使います
(この画像は2010年にUPしたのがあったので転用しました)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます