KIRA KARACHO/唐長の奏でる唐紙の音

唐紙屋「唐長」唐紙師トトアキヒコが奏でる光りと音…「唐長美術館」への軌跡

空気感を纏う KIRA KARACHOのトートバッグ

2012-12-21 10:11:38 | KIRA KARACHOブランド


ぼくの中では、モノそのものではなく、それを美しいと感じている美意識をモノに転換していくのがモノづくりにおいて大切なこと。
それが、ぼくのとらえている感覚の眼「センス」ということです。


いわゆるバッグメーカーやファッションブランドと違う、KIRA KARACHOの強み、違いとはなんなのか。
KIRA KARACHOがカバンを通して何を世界の人々にプレゼントするのか。
それはやはり、見えない感覚的なもの、センスだ、ということなんです。



プロジェクトメンバーとのある日のやりとり…

機能性はバッグである以上あるべきだが、世間のスタンダードにならって文様をのせるだけというのはいかがなものか?
単純に文様がはいったそのものが美しいというのもわかる
ぼくたちは文様のチカラを信じている
時代も国も民族もくぐりぬけてきた普遍的な良さがある、それゆえ今もその文様で唐紙を伝えている文様や板木、うちらしさを鞄になれど、世に示す必要がある(と、いうかそこには使命すら感じる)
スタンダードでよいものをつくったとして、その先…そして、10年後のブランドはどうなっているか?
うちはバッグ屋ではない
そういうブランドと競合しても仕方ない
10年後、さすがKIRA KARACHOさんはなんか違うよなという独自の空気感を纏うには?



昔からずっと応援してくださる方が、このプロジェクトが決まった際にぼくに言ったのは、

「あんたが売るべきはセンス…」

これはカミさまの啓示にすら思える衝撃的なことばである。


センス(感覚)…
今回KIRA KARACHOを旗揚げするにあたり、ぼくが大切にしたことです。
文様を身に纏う、身につけるということで何かが生まれたり、守られたりする感覚…
文様とイロの世界観によって、ハッピーになったり、ほっとしたり、なんか元気でたり、ウキウキしたり…数百年、数千年生きてきた文様にひそむチカラから何かしらを感じるはずです…これは唐紙で約400年間唐長が伝え続けてきたことです。千田愛子が幼少の頃より培った色合わせの感覚はこれまで唐紙を通じてたくさんの人たちに感動を与えてきました。この感覚を今回は紙ではない異素材に表現したわけですが、色の組み合わせが与える何かのチカラはここにもあります。それらが組合わさったフォルムやシルエットを通じて何をどう伝えるか、考えに考えました。
そして、そのことが、今回、バッグというフォルムで登場したのがKIRA KARACHO TO-TO BAGたちです。

文様には人を守るチカラがひそみます…そして、イロは人をシアワセにします。
数百年…数千年もの間
民族も国も時代も超えて世界を駆け巡ってきた文様であるからこそ、普遍性があり、今見ても新しく見えて、美しい。

KIRA KARACHOでは、単なるモノづくりではなくこういう感覚(センス)を美意識としてとらえているのです。
それが、KIRA KARACHOの価値です。










12月21日
唐紙師 トトアキヒコ

アートな唐紙作品がフランスへ

2012-12-11 22:57:41 | 美術館への道


やっと…辿り着いた

フランスデビュー。
Les sapins de Noël des Créateurs

今回のチャリティイベントは、はじめて日仏開催になり、フランスだけでなく日本でも見れます。
ぼくたち夫婦は日本代表で参加させてもらいました。
明日からは、日本でも作品がお披露目のため、今日は愛子と二人設営に。


唐紙でつくったセイントツリーに、青によって世界はつながるというコンセプトのもとブルーの唐紙でラインが巻かれるのだけど、ここにある仕掛けをしたあるのです…ふっふっふっ

唐紙でつくるメビウスの輪です。

こんなこと考えた奴は史上初です!
とこしえ、つながりというメッセージをひそますにはぴったりでしょ。
きっと、フランスで誰だこんなイカしたことを考えつく奴は!!と話題になってます…笑
セイントツリーの土台は、文様も西洋思想的なものと東洋思想的なものがまじりあうものを組み合わせて唐紙にしました。

ぼくが、いつも言ってる西でも東でもなく、新しいとか古いとかでもない異なるもの同士が交わり合うからこそ生まれる強いチカラを世に示したかったんです。


思えば、約五年前…

唐紙にアートの道をつくると宣誓し、同時に、唐紙を通じて世界が平和で人々が心安らかで幸せでありますように、と、ことばを掲げて戦ってきた道をしめした作品のチカラをぜひ、実物で感じてもらいたいです。

日本会場は、フランス会場の全作品じゃないけど、ゴルチエやディオール、ルサージュ、マルジェラなど世界一流の方々の作品があります。ちなみに、ぼくたちは、ルイヴィトンの隣に並んでいて、とても面白い見え方をしてます。




「クリエーターたちのクリスマスツリー」 Les sapins de Noël des Créateurs

◎ 阪急うめだ本店 9階 『祝祭広場』
◎【展示】12月12日(水)~12月18日(火)
◎【入札】12月12日(水)~12月15日(土)午後8時まで










12月11日
唐紙師 トトアキヒコ