ひとつずつ積み重ねることが、そこに辿り着くただひとつの道だ。
染め上げた和紙が1枚1枚つみあげられてゆく。
数百回、数千回と繰り返されるこの日常の1枚が大事。
一足飛びには、なんにもすすめられない。
どの過程もとばしたりおざなりにしたりすることはできない。
まぁいいか、はないのだ。
これでいいかな、ではなく、これがいい。
そうでないと辿り着く先がかわってしまう。
それに、お天道様が見てはる。
襖…
壁紙…
パネルや額仕立て…
灯り…
作品の依頼…
お寺さんの落慶にむけた唐紙…
文化財の修復唐紙…
茶室を手がけたり…
屏風…
公共建築におさめる大きな唐紙作品…などなど
この春にサルヤマサロンを一般公開してから半年…毎週、毎月いただく仕事が積み重なり、今や、伝統も今も新旧織り交ぜた種の仕事が同時に順にすすんでゆく有難い日々。
負荷をかければかけるほどに、こころも身体も人は強くなる。
そして、何より大事なこと。
なんの為に強くなろうとしているのかということ。
9月22日
唐紙師 トトアキヒコ