最近、YouTubeでよく視聴するのが、検索に入れてある〈コグニサイズ〉の動画。
コグニサイズとは、cognition(認知)とexercise(運動)を組み合わせた言葉で、脳と身体の機能を同時に向上させるトレーニングのことである。
(こんなエクササイズを作った人って、何て素晴らしいのかしら)
きっと理学療法士か作業療法士ではないかと思って調べてみたら、国立長寿医療研究センターが開発したということだった。国立長寿医療研究センターというのがあるのも初めて知ったが、人間の身体や生命について、いろいろ研究している所に違いない。
私がコグニサイズという言葉を知ったのは、チャンネル登録してある男性作業療法士の動画を見たのがきっかけである。その男性作業療法士の投稿動画が1千本もある。1つの動画が飽きたら別の動画を見て行うストレッチやエクササイズが、この上なく新鮮で、その中にコグニサイズというタイトルがあったのだ。
筋肉を鍛えても認知機能が衰えていたら身体を思うように動かせず、健康のためには脳の機能と神経伝達を鍛えることが必要という男性作業療法士の説明には、教えられて納得した。
コグニサイズの動画はYouTubeにたくさんアップされている。他のコグニサイズの動画を見ると認知症予防という言葉も出てくる。私は認知症には99.99999%ならないと、信じている。0.00001%の確率でなったとしたら運命と思って諦める。絶対、認知症にはならないという根拠は、あまりないが、いくつかある。
だからコグニサイズが認知症予防と標榜する他の動画より、チャンネル登録した男性作業療法士さんが、健康のためには脳の機能と神経伝達を鍛えることが必要という説明が、最も印象に残る。
概して、動画のコグニサイズは、いたって簡単なエクササイズが多く、中には、少し難しいのもある。たとえば、1、2、3、4という掛け声と共にステップしながら、右手の動きと違う左手の動きを同時に行って、さらに1、2、3と普通の足踏みの後、4で、左足のつま先タッチをする。リズミカルにステップしながら身体の4か所で異なった動きをする運動は、左右の手の動きがシンプルならともかく、そうでなければ結構難しい。上半身の左右の手の異なった動きと同時に、下半身のステップの、4で、つま先タッチする左足も意識しなければならないからである。
他の動画と比べて難しくて、最初私は半分くらいしかできなかった。上半身と下半身の動き、左右の異なった手の動き、4ステップごとに左足のつま先をチョンとタッチするのは簡単そうで難しい。2回3回と繰り返すと、少しずつ間違いが減ってくる。面白くもあり、できないと不満にもなるエクササイズである。
動画投稿者は完ぺきに行(おこな)っているけれど、
(何度も練習したからできるのよね)
そう呟く。
チャンネル登録してある男性作業療法士さんのは、簡単だけれどコグニサイズとして良くできていて、完ぺきにできる内容。作業療法士として優秀な人だと、つくづく思う。チャンネル登録してある男性理学療法士さんのストレッチは、やや理論的な内容に対して、男性作業療法士さんのは少しもどかしく感じるくらい初心者向けの内容である。どちらも私は好きで、他の人の動画視聴をした後も、必ず見て何本か行うことにしている。けれど、他の人の動画も練習すれば難しいコグニサイズも完ぺきにできるようになるのだからと思い、時々、行ってみる。
ところで、最近、救急車のサイレンを耳にすると私の精神と感情が乱れ始める。マンション前の道路ではなく、何十メートルか数百メートルか離れた道路を走るのだが、周囲が静かなため、ひときわ高く大きくサイレンが響くのである。その音を耳にしたとたん、涙がどっとあふれる。肉親が意識障害を起こしたまま救急車で搬送されたシーンが脳裏に浮かび、想像されて、涙が止まらなくなる。毎日ではないが、週に1~2回はある。
(どうしてあんなサイレン鳴らすの? 消防署って進化してない! 他に方法はないの!)
ほんの数十秒聞こえるだけでも、私のように心や精神が乱れる人は少なくないと思う。そんな時、耳をふさぐのをやめて、ストレッチやエクササイズを始める。
他の理由もあるかもしれない。ストレッチやエクササイズに逃避している一面があるのかも――と気づいたりする。
コグニサイズとは、cognition(認知)とexercise(運動)を組み合わせた言葉で、脳と身体の機能を同時に向上させるトレーニングのことである。
(こんなエクササイズを作った人って、何て素晴らしいのかしら)
きっと理学療法士か作業療法士ではないかと思って調べてみたら、国立長寿医療研究センターが開発したということだった。国立長寿医療研究センターというのがあるのも初めて知ったが、人間の身体や生命について、いろいろ研究している所に違いない。
私がコグニサイズという言葉を知ったのは、チャンネル登録してある男性作業療法士の動画を見たのがきっかけである。その男性作業療法士の投稿動画が1千本もある。1つの動画が飽きたら別の動画を見て行うストレッチやエクササイズが、この上なく新鮮で、その中にコグニサイズというタイトルがあったのだ。
筋肉を鍛えても認知機能が衰えていたら身体を思うように動かせず、健康のためには脳の機能と神経伝達を鍛えることが必要という男性作業療法士の説明には、教えられて納得した。
コグニサイズの動画はYouTubeにたくさんアップされている。他のコグニサイズの動画を見ると認知症予防という言葉も出てくる。私は認知症には99.99999%ならないと、信じている。0.00001%の確率でなったとしたら運命と思って諦める。絶対、認知症にはならないという根拠は、あまりないが、いくつかある。
だからコグニサイズが認知症予防と標榜する他の動画より、チャンネル登録した男性作業療法士さんが、健康のためには脳の機能と神経伝達を鍛えることが必要という説明が、最も印象に残る。
概して、動画のコグニサイズは、いたって簡単なエクササイズが多く、中には、少し難しいのもある。たとえば、1、2、3、4という掛け声と共にステップしながら、右手の動きと違う左手の動きを同時に行って、さらに1、2、3と普通の足踏みの後、4で、左足のつま先タッチをする。リズミカルにステップしながら身体の4か所で異なった動きをする運動は、左右の手の動きがシンプルならともかく、そうでなければ結構難しい。上半身の左右の手の異なった動きと同時に、下半身のステップの、4で、つま先タッチする左足も意識しなければならないからである。
他の動画と比べて難しくて、最初私は半分くらいしかできなかった。上半身と下半身の動き、左右の異なった手の動き、4ステップごとに左足のつま先をチョンとタッチするのは簡単そうで難しい。2回3回と繰り返すと、少しずつ間違いが減ってくる。面白くもあり、できないと不満にもなるエクササイズである。
動画投稿者は完ぺきに行(おこな)っているけれど、
(何度も練習したからできるのよね)
そう呟く。
チャンネル登録してある男性作業療法士さんのは、簡単だけれどコグニサイズとして良くできていて、完ぺきにできる内容。作業療法士として優秀な人だと、つくづく思う。チャンネル登録してある男性理学療法士さんのストレッチは、やや理論的な内容に対して、男性作業療法士さんのは少しもどかしく感じるくらい初心者向けの内容である。どちらも私は好きで、他の人の動画視聴をした後も、必ず見て何本か行うことにしている。けれど、他の人の動画も練習すれば難しいコグニサイズも完ぺきにできるようになるのだからと思い、時々、行ってみる。
ところで、最近、救急車のサイレンを耳にすると私の精神と感情が乱れ始める。マンション前の道路ではなく、何十メートルか数百メートルか離れた道路を走るのだが、周囲が静かなため、ひときわ高く大きくサイレンが響くのである。その音を耳にしたとたん、涙がどっとあふれる。肉親が意識障害を起こしたまま救急車で搬送されたシーンが脳裏に浮かび、想像されて、涙が止まらなくなる。毎日ではないが、週に1~2回はある。
(どうしてあんなサイレン鳴らすの? 消防署って進化してない! 他に方法はないの!)
ほんの数十秒聞こえるだけでも、私のように心や精神が乱れる人は少なくないと思う。そんな時、耳をふさぐのをやめて、ストレッチやエクササイズを始める。
他の理由もあるかもしれない。ストレッチやエクササイズに逃避している一面があるのかも――と気づいたりする。
