高橋英樹主演の1976年から1981年の時代劇ドラマ『桃太郎侍』を、東映オンデマンドで観ることができることを知って、3月下旬に登録した。東映オンデマンドはAmazonプライムビデオの中の1つのチャンネルと知ったのは、登録後だった。
その登録ページに、Amazonプライムビデオは1か月の無料体験、その日以降は月額600円、東映オンデマンドは14日間の無料体験、その日以降は自動的に有料期間となり、月額499円という説明を読んでいて、登録後はそれと同じ説明のメールがAmazonプライムと東映オンデマンドからそれぞれ送信された。
そのため、Amazonプライムビデオと東映オンデマンドは別々の登録になるのかと思い込んでいたら、そうではないと知ったのが、いつものようにテレビの前でワクワクしながらリモコンを操作した数日前のことだった。
東映オンデマンドを見るためにはAmazonプライムに登録していないと見られないことと、Amazonプライムと東映オンデマンドの登録料が月額600円と499円というメッセージがテレビ画面に出て、このまま利用を続けるかどうかの選択メッセージが表示されたのだった。
さらにそこには、登録していればAmazonプライムビデオも見られるし、東映オンデマンドの他のどの動画も好きなだけ見られるというような誘いのメッセージが表示されていた。
(そんなことは百も承知、というより、〈言わずもがな〉なのに)
思わず呟いた。よけいなメッセージである。
Amazonプライムビデオは1か月の無料体験中に、観たい洋画はすべて観てしまっているし、他に新しいので観たい映画がないので、1本も観ていない。それで、登録解除をしてしまったのだ。すると登録解除のメールが送信されて、Amazonプライム会員の登録解除によって、さまざまなサービスが得られなくなると具体的なサービスをいくつも挙げてのメールが送信されたが、東映オンデマンドも観られなくなるとはどこにも書いてなかった。
かつてAmazonプライム会員登録を1年ぐらいごとに数回したことがあるが、洋画を観るのが目的で、音楽とか雑誌購読とかショッピングの当日配送など他のサービスはどうでも良かった。ショッピングの送料無料は良かったけれど。
Amazonプライムビデオの登録を解除しても、東映オンデマンドの月額499円支払えば、ずっと利用できると私は思い込んでいたのだった。
その時点で、高橋英樹主演の『桃太郎侍』全258話の中の135話を東映オンデマンドで観ていたが、その10話ぐらい前の回からBS日テレの再放送で観ていたから、ストーリーの新鮮さは少し失われていた。もっとも『桃太郎侍』のストーリーは毎回、ワン・パターンではあるけれど。
1話が46分と短いドラマである。1話だけではもの足りなくて、2話か3話、続けて観たり、連日のように観ていて1日の午前と午後で5話も観たこともあるが、平均1日3話ぐらい。午後から外出の日は1話だったり。
全258話を観終えたら、東映オンデマンドを登録解除するつもりだった。時代劇はあまり好きではないし、他の古い東映作品にも俳優にも全く興味はない。
けれど時代劇俳優の市川雷蔵と高橋英樹の2人だけには惹かれた。ルックス、表情、雰囲気、声、セリフの言い回しなど抜群の演技力に魅力を感じた。市川雷蔵は、『眠狂四郎』の翳りを漂わせた剣豪役も素敵だが、溝口健二監督の『新・平家物語』は、何度観ても陶酔させられる素晴らしい作品で最高に好き。高橋英樹は『桃太郎侍』も魅力的だが、12時間ワイドドラマの『織田信長』は、もっと独特の演技力と独自の解釈や表現が素晴らしくて初めて深く魅了された。あのドラマをどこかのオンデマンドで観られないだろうか。――と、ちょっぴり未練がましい私。時代劇は好きではない私を、一時期とは言え夢中にさせたということもあり、2人とも不世出の名優に感じられる。
結局、東映オンデマンドを見続けるためにはAmazonプライム会員登録をというメッセージが出た時、少し迷ったが、半分以上の回は再放送ですでに見ていたため、登録を選択しなかったので、東映オンデマンド登録解除となって、現在は観ていない。
すると、生活に小さな変化が起きた。1日に1時間半か2時間余りテレビの前に座って『桃太郎侍』を観ることがなくなったら、その日にやるべきことが結構捗(はかど)るのである。家事の他に、たとえば本の整理やクロゼットの整理、衣類の見直しやウエス作りなど、手間も時間もかかる作業が遅々として進まなかったのだが、
(ああ、今日はいろいろやったわ!)
と、満足感に包まれて1日を終える。
今に始まったことではないが、今日できることを明日に延ばすな、ではなく、〈明日できることを今日やるな〉の性分の私。夜、就寝時には、その日にやるべきことだったあれこれを思い浮かべ、
(ああ、今日も、あれもこれもできなかった、明日はできるわ、何とかなるわ)
と、同じようなことを呟く日が多い。
また、高橋英樹主演の現代ドラマは好きではなく、他の時代劇ドラマも録画して見てみたが、あまり楽しめなかった。
ひたすら、『桃太郎侍』にハマり込んでいたというか夢中になっていた日々が、終わったような気がする。周囲の人たちと会って食事の時など、勢い込んで高橋英樹の魅力について喋り始める私に、「ま~た、高橋英樹」と呆れられたが、もうそんなこともなくなる。
(テレビの前に座っている時間が長いと、運動不足になりそう)
そう気づいたりもする。運動不足にだけはなりたくない。週に2日か3日か4日の外出日以外の、一日中〈おうち時間〉の日も、テレビの前で過ごすより、できるだけ身体を動かしたい。とは言え――。
先日DVDの整理をした後、ケヴィン・コスナー主演のサスペンス映画『追いつめられて』のDVDを観たら、もうもう陶酔の極みのひとときを過ごし、続けて『アンタッチャブル』を観て楽しんだ。映画の内容の面白さはもちろん、海軍将校役のケヴィン・コスナー、財務省捜査官役のケヴィン・コスナーが最高に素敵で素敵で何度観ても深く魅了されてしまうのである。
(運動不足にならない程度に、やっぱり好きな映画を観るのはやめられないわ!)
そう呟いた。
その登録ページに、Amazonプライムビデオは1か月の無料体験、その日以降は月額600円、東映オンデマンドは14日間の無料体験、その日以降は自動的に有料期間となり、月額499円という説明を読んでいて、登録後はそれと同じ説明のメールがAmazonプライムと東映オンデマンドからそれぞれ送信された。
そのため、Amazonプライムビデオと東映オンデマンドは別々の登録になるのかと思い込んでいたら、そうではないと知ったのが、いつものようにテレビの前でワクワクしながらリモコンを操作した数日前のことだった。
東映オンデマンドを見るためにはAmazonプライムに登録していないと見られないことと、Amazonプライムと東映オンデマンドの登録料が月額600円と499円というメッセージがテレビ画面に出て、このまま利用を続けるかどうかの選択メッセージが表示されたのだった。
さらにそこには、登録していればAmazonプライムビデオも見られるし、東映オンデマンドの他のどの動画も好きなだけ見られるというような誘いのメッセージが表示されていた。
(そんなことは百も承知、というより、〈言わずもがな〉なのに)
思わず呟いた。よけいなメッセージである。
Amazonプライムビデオは1か月の無料体験中に、観たい洋画はすべて観てしまっているし、他に新しいので観たい映画がないので、1本も観ていない。それで、登録解除をしてしまったのだ。すると登録解除のメールが送信されて、Amazonプライム会員の登録解除によって、さまざまなサービスが得られなくなると具体的なサービスをいくつも挙げてのメールが送信されたが、東映オンデマンドも観られなくなるとはどこにも書いてなかった。
かつてAmazonプライム会員登録を1年ぐらいごとに数回したことがあるが、洋画を観るのが目的で、音楽とか雑誌購読とかショッピングの当日配送など他のサービスはどうでも良かった。ショッピングの送料無料は良かったけれど。
Amazonプライムビデオの登録を解除しても、東映オンデマンドの月額499円支払えば、ずっと利用できると私は思い込んでいたのだった。
その時点で、高橋英樹主演の『桃太郎侍』全258話の中の135話を東映オンデマンドで観ていたが、その10話ぐらい前の回からBS日テレの再放送で観ていたから、ストーリーの新鮮さは少し失われていた。もっとも『桃太郎侍』のストーリーは毎回、ワン・パターンではあるけれど。
1話が46分と短いドラマである。1話だけではもの足りなくて、2話か3話、続けて観たり、連日のように観ていて1日の午前と午後で5話も観たこともあるが、平均1日3話ぐらい。午後から外出の日は1話だったり。
全258話を観終えたら、東映オンデマンドを登録解除するつもりだった。時代劇はあまり好きではないし、他の古い東映作品にも俳優にも全く興味はない。
けれど時代劇俳優の市川雷蔵と高橋英樹の2人だけには惹かれた。ルックス、表情、雰囲気、声、セリフの言い回しなど抜群の演技力に魅力を感じた。市川雷蔵は、『眠狂四郎』の翳りを漂わせた剣豪役も素敵だが、溝口健二監督の『新・平家物語』は、何度観ても陶酔させられる素晴らしい作品で最高に好き。高橋英樹は『桃太郎侍』も魅力的だが、12時間ワイドドラマの『織田信長』は、もっと独特の演技力と独自の解釈や表現が素晴らしくて初めて深く魅了された。あのドラマをどこかのオンデマンドで観られないだろうか。――と、ちょっぴり未練がましい私。時代劇は好きではない私を、一時期とは言え夢中にさせたということもあり、2人とも不世出の名優に感じられる。
結局、東映オンデマンドを見続けるためにはAmazonプライム会員登録をというメッセージが出た時、少し迷ったが、半分以上の回は再放送ですでに見ていたため、登録を選択しなかったので、東映オンデマンド登録解除となって、現在は観ていない。
すると、生活に小さな変化が起きた。1日に1時間半か2時間余りテレビの前に座って『桃太郎侍』を観ることがなくなったら、その日にやるべきことが結構捗(はかど)るのである。家事の他に、たとえば本の整理やクロゼットの整理、衣類の見直しやウエス作りなど、手間も時間もかかる作業が遅々として進まなかったのだが、
(ああ、今日はいろいろやったわ!)
と、満足感に包まれて1日を終える。
今に始まったことではないが、今日できることを明日に延ばすな、ではなく、〈明日できることを今日やるな〉の性分の私。夜、就寝時には、その日にやるべきことだったあれこれを思い浮かべ、
(ああ、今日も、あれもこれもできなかった、明日はできるわ、何とかなるわ)
と、同じようなことを呟く日が多い。
また、高橋英樹主演の現代ドラマは好きではなく、他の時代劇ドラマも録画して見てみたが、あまり楽しめなかった。
ひたすら、『桃太郎侍』にハマり込んでいたというか夢中になっていた日々が、終わったような気がする。周囲の人たちと会って食事の時など、勢い込んで高橋英樹の魅力について喋り始める私に、「ま~た、高橋英樹」と呆れられたが、もうそんなこともなくなる。
(テレビの前に座っている時間が長いと、運動不足になりそう)
そう気づいたりもする。運動不足にだけはなりたくない。週に2日か3日か4日の外出日以外の、一日中〈おうち時間〉の日も、テレビの前で過ごすより、できるだけ身体を動かしたい。とは言え――。
先日DVDの整理をした後、ケヴィン・コスナー主演のサスペンス映画『追いつめられて』のDVDを観たら、もうもう陶酔の極みのひとときを過ごし、続けて『アンタッチャブル』を観て楽しんだ。映画の内容の面白さはもちろん、海軍将校役のケヴィン・コスナー、財務省捜査官役のケヴィン・コスナーが最高に素敵で素敵で何度観ても深く魅了されてしまうのである。
(運動不足にならない程度に、やっぱり好きな映画を観るのはやめられないわ!)
そう呟いた。