一条きらら 近況

【 近況&身辺雑記 】

コーヒー専門店『ぽえむ』

2019年04月30日 | 最近のできごと
 東京に店舗が10以上あるコーヒー専門店『ぽえむ』。久しぶりに入ってみた。最寄り駅前にあるが、利用したことは3回しかない。喫茶店での待ち合わせは、他の場所が多いからだった。
 その日は千代田区に行く予定があったが、すぐ電車に乗ると、待ち合わせの時刻より1時間近く前に着きそうだった。自宅を出て郵便局とクリーニング店に寄って来たら、どちらも、いつになく短時間で済んだためだった。そこで、時間つぶしに、ずっと以前から入ってみたいと思っていた喫茶店『ぽえむ』のことを、思い出したのである。
 店内は、空(す)いていた。窓に面したカウンター席もあって、1人で利用の客たちがパソコンやノートを広げている。飲食店は比較的ゆったりした席が好きなので、隅のボックス席に腰を下ろした。混んで来たら店を出るつもりだったが、ずっと空いたままだった。
 カウンターの内側のマスターかバーテンか、コーヒーを淹れる男性の姿が見える。
(あら、イケメン)
 思わず、胸がときめく。テレビでも現実でも滅多にイケメンは見られないので、ラッキー、と呟きたくなる心地。
 清潔感の漂うやさしそうなウェイトレスが、注文したコーヒーを運んで来てくれた。
 砂糖とミルクを、カップに入れた。砂糖を入れる時は、一瞬、躊躇。最近、体重が、測っても測っても49キロ台で、しかも49キロ台後半の日が多く、標準体重49.5キロをオーバーしている。食事量は変わらないし、エアロビ・エクササイズはしているし、外出時は早歩きしているのに、何故か48キロ台に戻らない。
(今日こそ減ってるわ、今日こそ、今日こそ)
 体重計に乗る時、同じ言葉を呟く日々だが、砂糖を入れるコーヒーが好きなのだから、我慢するのはやめた。
 スマホを手にして、ニュース・サイトを読みながら、美味しいコーヒーを飲んだ。
 一日のうち、パソコンでスマホでテレビで、ニュース速報を何回読んだり見たりしているだろうと思った。習慣ではなく、つい読みたくなる、つい見たくなるのだが、まるで趣味のようである。
 朝、ベッドで目を覚ましたとたん、スマホでニュース速報を読み、食事の用意をしながらテレビのニュースを聞き、食べたり飲んだりしながらテレビでニュースや報道番組を見て、外出先でも傍に連れがいない時は駅のホームや電車の中でスマホ・ニュースを読み、就寝前にベッドでスマホを手に脳トレ・ゲームをした後、ニュース速報を読んでいると眠気に襲われてくる。
(年々歳々、ニュースを読んだり見たりが好きになってくるみたい)
 そう自覚していて、そんな自分が不思議なほど。国内ニュース、海外ニュース、半分しか理解できない経済ニュースまで読んでいる。スポーツやエンタメは少し。ニュース、だけなら朝と夜でいいのだが、リアルタイムの速報ニュースを、つい読みたくなってしまうのだ。
 ふと、その喫茶店『ぽえむ』で会った人たちのことが思い出された。
(元気でいるかしら、幸せに暮らしているかしら、病気してないかしら、花粉症になったりしてないかしら)
 1人、2人、3人、4人……。すべて男性、年齢は中年から中高年、職業はさまざま。
(そうだわ、今年は、あの人に会えるかもしれない!)
 私だって、いつまでも花粉症にならず、いつまでも健康でいられるかわからないから、会いたい人には会っておかなくちゃ。その人に会う時のことをいろいろ想像したら楽しくなって、椅子から勢い良く立ち上がった。何かいいことを決心すると、自宅でも椅子やベッドやソファからパッと立ち上がる癖がある。
 時刻はまだ待ち合わせに少し早いが、『ぽえむ』を出て早足で駅に向かった。 





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詐欺の電話

2019年03月14日 | 最近のできごと
 私の自宅にも詐欺の電話がかかってきた。昨年の夏に1回と、秋に1回。
 1回目は、「区役所の保健課ですけど」と、相手の男が言った。
 その声も口調も、いかにも区役所の職員らしい感じはしたが、
(区役所の保健課から、何の用事……)
 チラッと不審感が、かすめた。相手は、私の名前を確認した後、
「昨年の秋にこちらから書類を郵送したんですけど、記入して返送されてないので電話したんです。期限が1年で、もうすぐ切れるんです。書類、届いてませんか?」
「届いてません。何の書類ですか?」
「累積医療費の書類です」
「累積医療費?」
 正確には、るいせきいりょうひいー? と、語尾を上げる感じの疑わしそうな口調になってしまった。もう、その時、
(詐欺だわ)
 そう直感した。テレビの報道番組とワイドショーで、現実に起きた詐欺被害や詐欺防止や注意など、飽きるほど頻繁に報じているから、私の脳に詐欺という言葉がインプットされていたためだった。
「累積医療費って、何ですか?」
 そう質問した。すると相手は、
「えっ、累積医療費、知らないんですか?」
 と答えた。その言葉に、詐欺という直感は、確信に変わった。本物の区役所職員なら、「えっ、累積医療費、知らないんですか?」などと、100%言わないはず。
「累積医療費とはこれこれこういう費用のことです」と、淡々と説明するはずである。区民からの質問や説明の対応に、職員たちは慣れているし、それが仕事だからだ。
 私は言った。
「初めて聞きました」
 知らないから聞いてるんです、という言葉も浮かんだが、平静を装った。
「〇〇さん(私の名前)が支払った医療費のことです」 
 稚拙な答えを、相手は口にした。
「累積というと、何年間の累積?」
 そう聞くと、「えっ」と相手は一瞬、詰まり、
「3年間です」
 と答えた。ここ3年間、私が医療機関に支払った金額は半年か1年に1度の歯科クリーニング代で、合計5千円か6千円ぐらい。1万円にも満たない累積医療費という書類に何の意味があるのだろうと、内心、おかしかった。もちろん、そんなことは相手に言わなかった。
「ふうん、3年間。ところで、あなたの名前を教えて下さい。区役所の保健課の何という名前の人?」
「▽▽です」
「フルネームで教えて下さい」
「どうしてですか」
「知りたいからです」
「あのね、こちらから質問する電話なのに、〇〇さんのほうから質問ばかりしてるじゃないですか」
 相手は怒ったように言った。私の言い方が疑惑に満ちていることを感じ取った相手は、もう区役所職員の演技を忘れて、地声になっていた。
「あなた、詐欺でしょう」
 ついに、私は言った。電話がガチャンと切れた。
 その後、所轄の警察署に電話で報告した。1年ぐらい前から、『〇〇〇(地域名)安全・安心メール』というメールが、登録してある『メールけいしちょう』からの配信で連日のように送信されてくる。〇〇区安全対策課からのメールに書かれていた〈不審な電話〉の報告に協力してあげたのである。
『〇〇〇(地域名)安全・安心メール』は『メールけいしちょう』の配信の他に、地域の天候や交通事故などの警報・注意報も掲載されていて、毎日、配信される。近隣の知っている場所での交通事故や、痴漢や引ったくりなどの犯罪事案の発生も、リアルタイムで通知される。
 私のその1回目の詐欺電話体験と同じ事案が、『〇〇〇(地域名)安全・安心メール』で、頻繁に通知されるのである。累積医療費の書類というのが全く同じだが、そのあと、還付金があるからと、取引銀行のATMへ行って、お金を振り込まされてしまうらしい。実際に被害に遭う人、詐欺と見抜く人、それぞれだが、私の体験は、「あなた、詐欺でしょう」と言ってしまったので、還付金とか取引銀行のATMとかの言葉までは聞いていないけれど、騙されてお金を振り込んでしまう人は催眠術にかかってしまうのだろうかと思うほど、本当にお気の毒である。
 2回目の詐欺の電話は、いかにも鮮魚店の主人みたいな朴訥な声と口調でかかってきた。
「北海道の海産物店ですけど、ずっと前、通販で買ってもらってますよね。今回、創業記念にうんと安くしてるんですけど、どうでしょうか?」
「いいえ、通販で買ってませんけど」
 クール便だと宅配ボックスを利用できないこともあり、生鮮食品を通販で買ったことはない。
「そうですか。いや、買ってもらってる記録があるんですけどねえ」
「海産物って、何ですか、具体的に言って下さい」
「えっ、えーと、それはですね、カニとか……」
「要りません」
「えっ」
「い、り、ま、せ、ん」
 勝手に商品を送りつけてくる詐欺があるらしいが、その後は電話もなく、何も送られてこなかった。たとえ送りつけられても、法的には支払わなくていいという知識もある。
 私の周囲でも、不審な郵便物が送られて来たという人がいる。未払いのお金の期限が迫っていて、支払わなければ裁判を起こすと書かれたハガキらしかった。
「それって詐欺じゃない!」
「未払いのお金なんてないはずだし、連絡するようにってハガキに電話番号が」
「絶対、かけちゃ駄目!」
「かけないわ。でも、私の住所や名前、どうやって調べたのかしら? 嫌だわ、気持ち悪いわ」
 そう言った彼女は、ふだんから、個人情報が漏れそうなことは、もう徹底して、神経質なほど避けていたのである。そんな彼女に、詐欺のハガキが届いた。住所や電話番号は、どんなに警戒していても、どこかから漏れてしまうと私は考えていたので、その時、やっぱりと思ったものである。
 現在でも、『〇〇〇(地域名)安全・安心メール』の『メールけいしちょう』からの配信メールに、
 ――本日、〇〇区内に、区役所健康保険課をかたる者からウソの電話が入っています。電話の内容は……――
 というメールが、リアルタイムで頻繁に送信されてくる。私の自宅にその電話がかかって1年近く経つのに、詐欺グループが今だに同じ犯罪を実行しているのは、成功することがあるからかもしれない。
 けれど、最近は詐欺の電話と見抜いて騙される人が減ったので、アポ電から強盗という凶悪犯罪が起こるようになったと報道番組で元刑事がコメントしていたが、そうだとしたら怖い世の中になったと思う。
 ――と、不安がっていては精神衛生に悪い。特殊詐欺被害に遭わないためには犯人の電話に出ないことが一番らしい。そのために電話を留守電セットしておくか、自動通話録音機を電話機にセットしておくといいらしい。自動通話録音機は、区役所で貸してもらうか、電機店で購入できるということだった。
 また、マンション内に防犯カメラが5箇所か6箇所か、それ以上、設置されている。エントランスや駐車場はもちろん、エレベーター内にまであり、年々、理事会で決定して増えたのだが、10箇所近くあるかもしれないし、さらに増えるかもしれない。こんなに防犯カメラが多いマンションに住むのは初めてだが、プライバシーより安心安全のほうが大事である。アポ電強盗殺人事件が起きてから、多分、どこのマンションでも防犯カメラを増設したと思う。
 その防犯カメラだらけのマンション。それに多額の現金も金庫も預金もないから狙われないわと、安心材料を脳にインプットさせ、特殊被害なんて精神衛生に悪いことは忘れて暮らしたい。
 
   

新年のご挨拶

2019年01月01日 | 最近のできごと







センスの問題

2018年12月30日 | 最近のできごと
 他人と言葉を交わす時より、自分の胸の中で呟く時のほうが多い生活なので、同じような言葉を繰り返すことが多い。
 たとえば、朝、起床して、5分間のラジオ体操みたいなストレッチを始めながら、
 ――身体のどこも痛くないことに感謝、身体がよく動くことに感謝、だから今日も身体をたくさん動かそうっと――
 そう呟く癖がある。周囲に、腰痛や肩こりや頭痛や膝痛があって暮らしている人が少なくないので、それらがないことに幸運を感じ、外出時も在宅時も身体を多く動かすことを意識するためである。
 また、たとえば、夕方や夜、外出先から帰宅して、
 ――ああ、良かった、交通事故にも災難にも遭わず、無事に帰って来られたわ――
 安堵と共に、そう呟く。
 テレビを見ている時も、よくある。映画とドキュメンタリー以外の、ワイドショーやバラエティ番組で司会者や文化人などのコメンテイターやゲストなどを見ていると、
 ――センスの悪い服ね――
 ――センスの悪いヘア・スタイルね――
 ――センスの悪いコメントね――
 など、センスという言葉が、やたらと出てくる。
 ――あ、この人、好き――
 ――この人、嫌い――
 という呟きも。
 センスが悪いという言葉は、他の時にも、よく呟く。たとえば映画や本のタイトル。
 ――何てセンスの悪いタイトル――
 ――何てセンスの悪い会話――
 外出していても、他人の服だのヘア・スタイルだけでなく、店の看板や建物名や、キャッチ・コピーやキャッチ・フレーズや色や形など見ると、
 ――センスないわね――
 という言葉を、よく呟くことに。私だったら、どんなキャッチ・コピーやキャッチ・フレーズや色や形にするか考えたりして、
(うふ、私って、センスがいい)
 と、自画自賛。
 最近、話題になった〈高輪ゲートウェイ〉という駅名など、超がつくほどセンスが悪いこと、この上ないという感じで、
(冗談でしょう、でなきゃ、ふざけ過ぎ!)
 本当にそんな駅名にするなんて、信じられないほどだった。あまりの反発がストレスになりそうなので、ネット署名運動に協力してしまったくらいである。
 また、渋谷にあるBunkamuraに、久しぶりに行ったけれど、行くたびに、施設名のセンスのなさを感じる。ローマ字にすると洒落た感じとかユニークさとか新鮮な印象を狙ったのかもしれないが、私にとっては、ワクワクしながら楽しめる施設に着いて、Bunkamuraという文字を眼にするたび、何か間延びしているというか引き締まらないというか、センスないわねと呟きたくなる。『文化村』ではダサいというか、やはりセンスがない。『文化』または他の漢字の後に、カタカナを付けるとか、ローマ字を付けるとかするほうが引き締まる感じがする。
 けれど――。ふと、気づいたのである。センスがいい悪いは、主観の相違と感覚の相違があることを。
 たとえばテレビを見ていて、
(あのヘア・スタイル、センス悪過ぎ、何とかすればいいのに。奥さんか愛人か友人か、誰かアドバイスしないのかしら。周囲の人たちも、皆、センスが良くないのかしら)
 そう思ったりするのは、もしかしたら私だけで、そのセンスの悪いヘンテコなヘア・スタイルを、周囲の人たちは褒めているのかもしれないし、何より本人が気に入っているのかもしれない。
(あ、センスがいい)
 と、眼を輝かせたくなる時は、ちょっとした喜びで、精神衛生にも良い。あれもこれもセンスが悪いと感じてばかりでは、精神衛生にも良くないかもしれない。
(来年はなるべく、この言葉は呟かないようにしようっと)
 一年の終わりに、そう決めた。


ブルーベリー寒天

2018年11月30日 | 最近のできごと
 ブルーベリー寒天を初めて食べた。
 一時期、ブルーベリーが大好きで、ジャム、ワイン、ジュース、ヨーグルト、ゼリーなど、それらの何かを毎日のように飲食していたのに、いつごろからか飽きてしまった。
 久しぶりにブルーベリーという文字に惹かれたのは、先月下旬のこと。伊勢丹会館4Fの『あえん』(四季の旬菜料理 AEN)で食事した後、レジの傍に販売されていて、精算中の友人が買ってくれた。
 ブルーベリーのゼリーは食べたことがあるが、寒天はない。
 ゼリーと寒天は原料が違う。ゼリーは、果汁、ゼラチン、砂糖が、主な原料。寒天は、海藻の天草(てんぐさ)。正確には他にも入っている。
 寒天というと、心太(ところてん)を連想する。夏に冷たい心太は美味しくて、いくらでも食べられそうなくらい。
 初めて食べたブルーベリー寒天は、ゼリーより弾力があって、甘みを抑えた甘酸っぱさが、美味しいこと、この上ないという感じ。
 1個ずつの包装で、ブルーベリー模様の紙を開けると、オブラートにくるまれているのである。
 オブラートに包まれたお菓子って、珍しい。オブラートごと食べるせいもあり、甘みが抑えられて、とても美味しかった。
 寒天のお菓子なのに、袋の上部に、Blueberry Jellyと書いてある。
(Jellyはゼリーで、寒天じゃないのに)
 と、ちょっぴり、おかしくなった。