安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

プロセス

2018年09月13日 | 月刊ブログ

 朝夕は吹く風に秋の訪れを感じます。1週間前には猛暑でサウナ状態だったのが、帰宅する時刻には、うっすらと戸張りが降りて風が出ています。

 また、大きな災害が各地で発生しました。台風による強風、地震による地滑りや家屋の倒壊、液化減少による都市部への被害も、人の命に係わる甚大なものでした。

 口々に、まさか自分たちがこのような被害に遭うとは考えてもみなかったと言っています。また、避難勧告が出ても、まだ大丈夫だと思っていた、とも言っていました。

 まさか、まさか、と思ってしまいます。自分が、自分の家族が、と思うと、恐怖で胸が震えます。一日も早い復興を願っています。

 

 学校では、先週から秋の公務員試験が本番を迎えています。学生たちの緊張感がこちらにも伝わってきます。すでに国家一般職試験では、翌日に解答が発表され、自己採点でおおよその得点が判明しました。しかしそれで一喜一憂する時間はありません。次の試験が迫っているからです。

 

 先日 公共の団体が行っている吹奏楽演奏会に行きました。熟練されたメンバーが奏でる荘厳な協奏曲から、アップテンポで手拍子したくなる行進曲など、私たちを楽しませる選曲と趣向が凝らされていました。そして、後半は地元では吹奏楽コンクールの上位入賞校として知られているT高校の吹奏楽部も合流して、楽しいコラボレーションで会場を沸かせてくれました。高校生のトランペットやトロンボーンのソロが途中に入ると、ちゃんと間違わずに演奏できるかなと老婆心ながらちょっと緊張してしまいました。

 それぞれの楽器が、それぞれのパートを正確に奏でることで一つの曲が出来上がっていく様は、チームワークなどという言葉では言い表せない、心のハーモニーではないかと思います。見過ごしがちなトライアングルやタンバリンの効果音も、それがなければその曲はきっと物足りないものとなったことでしょう。終始そのメロディを、その役割をきちんと果たすことで一つの作品が生まれ出ることは感動以外の何ものでもありません。どれだけ練習すれば完璧に演奏することができるのだろうと、陰に隠れた努力を想像してしまいました。

 そういえば、学生時代に、校舎と校舎の間の空間で、体育会応援団に所属していたブラスバンドが、パートごとの練習をしていたのを思い出します。主旋律ではないので、ただ同じ音を出しているだけのような単調で地味な練習が、ひとたび全パートが集まると豪華な行進曲に仕上がるのだと、今、改めて納得しました。

 

 本校では、8月の下旬に、恒例の「合格体験発表会」を開催しました。本校を卒業して公務員として働いている6人の卒業生が来てくれました。役場、市役所、国家公務員として省庁で働いている事務系の3人。海上保安官、警察官、消防官として活躍している公安系の3人です。すんなり1年で夢を叶えた人もいますが、今回は、紆余曲折、我慢を重ねて夢を叶えた人が揃っていました。2年、3年費やして就いた現在の仕事は、苦しいことや大変なこともあるけれど、話をしてくれている輝いた笑顔や、自信に満ちた表情から充実した生活を送っていることがわかります。そして「この学校に来てよかった」と言ってくれていることが、嘘や社交辞令ではないことが確信できました。一人ひとり話をしている様子を見ていると、当時のことが思い出されて、胸に込み上げるものがありました。「思えば、勉強は全然していませんでした。」と何人かが言っていました。いえいえ、夜遅くまで残って頑張っていたのは、この学校の先生たちはみんな知っています。立派になったねえ。話を聞きながら、心の中でそう語りかけました。

 

 この夏も、たくさんの卒業生が、夏休みを利用して学校に帰って来てくれました。それぞれの現場での話を聞くことができ、私たちもとても参考になります。時間が合えば、教室や、また個別で学生たちに話をしてくれることもあります。やはり、現学生たちにとっては、憧れの存在なのです。

 大丈夫!来年には、きっと話をする立場になるからね。

 

 今月の写真は、花の女王、バラの花です。古代ギリシア・ローマでは、バラは愛の女神として登場します。世界三大美女の一人、プトレマイオス朝エジプトの女王クレオパトラもバラを愛好し、ローマのユリウス・カエサルを歓待したときもふんだんにバラの花や香油を使用したと伝えられています。その後も、世界史の各時代でその人物や芸術作品を彩る役割を果たしてきました。今でも気品高く豪華なバラは、プレゼントとしても用いられ、その本数や色によってメッセージを伝える役割を果たしています。

 

 Photo by mizutani

 

 


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