木のぼり男爵の生涯と意見

いい加減な映画鑑賞術と行き当たりばったりな読書によって導かれる雑多な世界。

《キラー・エリート》

2013-02-12 01:22:32 | 日記


『キラー・エリート』(2011年)

ストレート過ぎるだろ、このタイトル…
期待していいんだか、不安になるべきか?
一歩間違ったら、コメディになりかねん。
何故かキラーが先にくると、胡散臭い。
キラー~、~キラー。。。
どっちもどっちか?


フリーの殺し屋ダニー。
足を洗ったはずが、罠にかけられ、とんでもない仕事を依頼される。
イギリス陸軍特殊部隊(SAS)の隊員3人を事故にみせかけ暗殺せよ。
仲間を集め、作戦を練り勝負に出るダニーだったが…
その頃、元SAS隊員スパイクは隊員の死が事故ではないと確信。
早速、犯人を追い詰めるべく行動に出る。


事実に基づく原作から生まれた映画。
もちろん、事実関係を政府は否定。
とは言え、ありそうなお話。
1980年代、石油の利権を懸けて複雑に絡み合う、
というか、結局踊らされる人がいるという事実。
アラビアのロレンスの頃から、進歩なし。
今回は、我がままシークが発端なれど。
それも息子をSASに奪われたのが原因。
そして、退役SASの謎の組織“フェザー・メン”。
集まって昔話に花を咲かせるだけじゃダメかねぇ?
やっぱり行動しちゃいますか。。。
さらなる権力を持つ男も登場して…

一級のサスペンス・アクション。
殺す側と追う側と、きな臭い人たちが入り乱れる面白さ。
エリートの殺し屋と元SAS隊員。
ジェイソン・ボーンがふたり居ると思え。
勘がよ過ぎ、かぎ分けるし、頭の回転速いし、もう大変。
次々繰出される暗殺計画も、スゴイが。
追われながら、かわしながらの実行がこれまたスゴイ。

そして、ハッキリ言ってこの監督、たいしたもの。
いい仕事してます。
カット割も丁寧で、細かいし。
編集もGood。
アクションも格闘と銃撃、爆発が充分楽しめるし。
それぞれの(濃い)キャラもきちんと描き。
奥行きのある映像もそれぞれの風景の良さを出し。
当時の音楽が雰囲気を盛り上げつつ。
もちろん、脚本が良いのも大きな理由だとは思うが。
アクション映画として、非常によく出来てます。

『裏切りのサーカス』(2011年)と比較出来るぐらいの良い出来だぜ。
あんまし評価されないのは、主演がジェイソン・ステイサムだから?
これはこれで良いと思うがなぁ?

ちなみにドミニク・パーセルは、「プリズン・ブレイク」のお兄さん役。
本作ではお髭の色男役なので、誰だっけこの人?状態。
観終わってキャスト調べるまで、“誰だっけ病”でした。

『キラー・エリート』(2011年)
監督:ゲイリー・マッケンドリー、原作:ラヌルフ・ファインズ、脚本:マット・シェリング、編集:ジョン・ギルバート
出演:ジェイソン・ステイサム、クライヴ・オーウェン、ロバート・デ・ニーロ、ドミニク・パーセル、エイデン・ヤング
イヴォンヌ・ストラホフスキー、ベン・メンデルソーン

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