名無しの教師の日誌

ある公立中学校教師の教育私論と日記です。

神戸市立東須磨小の教員いじめ事件について

2019-10-22 11:24:01 | 教育に関する私論
神戸市立東須磨小の教員いじめ事件について

この件についての私見を書きたいと思います。



まず、この加害教師が行なったことについては、許されない行為であり、情状酌量の余地はないと思います。

そこについては議論の余地はないと思いますので、この記事で書くことはしません。

私が今日主張したいのは、その後の対応です。



教師は、いじめを含むさまざまな「いけない行為」について、児童生徒に対して「やってはいけません」と言う立場です。

残念ながら、あの小学校は、その指導の説得力を失いました。

万引き常習犯が、「窃盗はいけないことだからやめましょう!」と言っても、白い目で見られるのと同じです。

その説得力を回復させるには、加害教師への厳罰と、人事の刷新しかないと思います。

加害教師はもちろん、それを傍観していた教師も変えなければ、地域や保護者の不安は取りのぞかれないでしょう。

ちなみに、いじめについて、文科省は

周辺で暗黙の了解を与えている「傍観者」の存在にも注意を払い、集団全体にいじめを許容しない雰囲気が形成されるようにすることが必要である。

と言っています。

(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/131/131_1/shiryo/__icsFiles/afieldfile/2017/08/10/1393567_005_1.pdf)

「年度途中の異動なんて前例がない」なんて言ってる場合ではないと思います。



ところが、行なわれた対応は

・常識外れとしか思えない謝罪文の公開
・カレーを給食で中止
・家庭科室の改修

何を言っているんだ?って感じです。

特に酷いのがカレー。

人間が行なった行為なのに、ものに責任転嫁するという発想がなんとも浅ましい。

「凄惨な自動車事故が起こったので、自家用車を禁止します!」と同レベルの発想だと私は思ってしまったのですがみなさんはどう思いましたか。



この件については、見せしめだと思われても良いくらいの、厳罰を希望します。

そうしないと

「どうせ学校の先生なんてわけのわからない人が多いんだから」

「学校や教育委員会は、生徒ではなく身内のことを第一に考える」

「学校の先生の指導なんて、あてにならない」


こういうことを、大まじめに言う保護者が、さらに増加し

しかも、全国の学校教師が、そういう保護者に対して、反論しにくくなってしまいます。



神戸市立東須磨小の指導の説得力は失われました。

その指導の説得力の喪失が、「全国の公立小中学校」の話にすり替わる前に、厳重な対応をして欲しいと思っています。

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