センター試験と痴漢から制服を考える

タイトルだけ読んだら、「何言ってんだこいつ？」っていう文章ですよね。

教師の仕事は様々ですが、そのうちの一つに、「子どもたちが犯罪に巻き込まれないように注意喚起をする」というのがあります。

「暗くなる前に家に帰りましょう」
「子どもだけで繁華街に行くのはやめましょう」
「インターネットで知り合った人と会うのはやめておきましょう」

こんな感じ。

私も、多くの教師と同様に、そのような注意喚起をしばしばします。

しかし、私はひねくれているので、それに加えて

「子ども相手に犯罪をするような輩は、どのような思考で、どのような手口で事に及ぶのだろう？」

と言うことについてよく調べます。



以前、インターネットで、このような書き込みを見ました。

「一年間で最も女子高生を痴漢しやすく、かつ検挙されにくい日は、センター試験の日である」と。

その書き込み主曰く

・センター試験の開始時間と会場は明かなので、狙い目となる、混雑する朝のバスや電車が明確である。
・利用者は試験で頭がいっぱいな高校生ばかりなので、第三者に気づかれにくい。
・被害女子高生はその後の試験のことを考えて、被害を訴え出ない公算が高い。

だそうです。

なんともひどい発想ですが、きわめておのれの目的を達成するのに合理的で、しかもリスクを回避できていることに驚きます。

さて、私は警察官ではないので、このような犯罪者をどうすることもできないのですが

学校関係者という立場から、校則という視点を通して、このことを考えてみようと思います。



さて、まず、多くの高校で、制服が採用されています。

そして、女子の制服はスカートが指定されている場合が多数派でしょう。

同時に、所謂現役生がセンター試験を受けに行く際、学校の制服で受けに行くように指導する高校がほとんどかと思います。

これを見直してはどうか、と言うのがこの記事の提案です。

私はそもそも制服というシステムそのものに反対の立場なのですが

センター試験に、制服ではなく私服で行くと、どのようなデメリットがあるのでしょうか？誰にどんな迷惑をかけるのでしょうか？

実際、浪人生は私服で受けますし。

一方で、制服でなく私服を認めたらどうなるか。

女子生徒がジーンズのような服を着るという選択肢が生まれます。

ここで先ほどの痴漢の話に戻るのですが

私は男なので痴漢される女性の気持ちは想像の範囲でしか理解できないのですが

スカートで痴漢されるのとジーンズで痴漢されるのでは、後者の方が圧倒的にマシだと思うのです。

学校関係者の工夫で痴漢をする者を減らすことは不可能ですが

生徒が痴漢に遭った場合のダメージを軽減することは可能だと思うのです。



というわけで

「センター試験には学校の制服で行くべし」という高校の指導は、根拠が不明瞭でこだわり続けるルールではないのでは？

撤廃した方が生徒のためになるのでは？

というのが今日の記事の主張でした。

ちなみに筆者は教師と言っても中学校の勤務経験しかありません。

「ちゃんとこういう理由があるんだよ」というのを知っている方がいらっしゃいましたら、コメント欄で教えて下さい。