名無しの教師の日誌

ある公立中学校教師の教育私論と日記です。

発言には気をつけないとなぁ

2017-08-05 22:46:37 | 日記(学校)
この間、ある大物芸能人のコントライブに行ってきたのですが

その方が、コント中に、たぶんアドリブで

「最近のテレビではすぐ、あれはだめ、これはだめ、って言われちゃうけど、今日は劇場だからいいか~」

といって、下ネタを言って、笑いを取るというシーンがありました。

学校も同じだよなーって正直思いました。

今日は、一昔前の学校だったら、普通に教師が教壇で言っていたであろう発言でも、今日ではたぶんまずいだろうなぁ、というものをいくつか紹介したいとおもいます。



まずは、プリントを配布したときに

「これは大切なプリントだから、家に帰ったら必ずお父さんお母さんに見せてくださいね」

まずいです。

この発言の前提は、「どの家庭にも、普通、父親と母親がいる」ですが

父子・母子家庭や、何らかの事情で親以外の者に子どもが育てられている家庭は、もはや少数派とは言えません

そのため、先ほどの発言は、配慮不足と言わざるを得ません。

適切なのは「家に帰ったら保護者の方(orおうちの方)に見せてくださいね」かと思います。



次に紹介するのは、性に関すること。

例えば、男子生徒がふざけて女性のまねごとをしたとしましょう。

それを教師が、怒るわけでは無く、和やかな関わりの範疇として

「おまえオカマみたいなこと言うのやめろよ~(笑)」

これもアウトでしょうね。

細かいことは言いませんが、LGBTの方への無配慮と言わざるを得ませんでしょう。

一昔前だったら、そもそもLGBTって何?のレベルでしたから、気にすることは無かったかも知れませんが……



あと、これはちょっと違うかも知れませんが

「日本人なら普通これくらいわかるだろー」

という発言。

果たして日本の公立学校に通っている生徒=日本人という認識は正しいでしょうか。

答えは否だと思います。

様々な家庭環境の子がいますからねー。



あとは、何か失言をしてしまったら、これは現代の特徴とも言えますが

インターネットで拡散される恐れがあります。

一昔前はママ友ネットワークと言われていたものが、インターネットで強化された形ですね。

口は災いの元と言いますが、気をつけなければなーと思います。



【以下追記】

一個大事なのを書き忘れていました。

「やる気が無いなら帰れ!」

そこそこの年齢以上の方なら、違和感がない教師の台詞ではないでしょうか。

特に、運動部として青春の汗を流した方には、愛の鞭として感じられるでしょう。

今日では、これはいけません。

理由は、「児童・生徒を教育の場から追放せしめ、指導という職務を放棄している」ととらえられかねないから。

もちろん、言う側にはそのような意図はありません。

でも、みんながみんな、その言う側の意図をくんでくれるという保証はどこにもないし

むしろ誤解を生むリスクが高すぎます。

現代では、児童生徒の心に指導としてしみる期待値に対して、割に合わないほどのリスクが発生する発言です。


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