名無しの教師の日誌

ある公立中学校教師の教育私論と日記です。

多忙化解消のための多忙化

2017-08-15 10:23:34 | 日記(学校)
教員の多忙化

最近よく聞く言葉ですよね。

学校以外にも忙しい職場はあるはずなので、あまりそればかり言うと怒られるかも知れませんが

「これ絶対必要ないだろ?」と現場は思う仕事が降りかかってきているのは事実です。

多忙化というか、不合理と言った方が適切なのでは無いでしょうか。

今日は、そんな仕事を紹介したいと思います。



それは、「多忙化解消のための実態調査のアンケート」

その業務を簡単に説明すると

教員が多忙化している
→それを解消しなければならない
→そのためには実態を把握しなければならない
→よってアンケートを行って集計してその結果を送れ

というもの。

その仕事を与えてくるのは、文科省の場合もあれば、文科省とグルのどっかの大学教授の場合もあれば、教育委員会の場合もあります。

どれも同じような質問で、何時間勤務時間外労働しているだとか、休日の勤務実態はどうかとか、そんなところです。

また、現場の人間はみんなまじめに答えていないという点でも共通しています。



教員が多忙化している
→それを解消しなければならない
→そのためには実態を把握しなければならない

ここまではいい。

アンケートを行って集計してその結果を送れ

これがまた原始的手法で、我々の多忙化を促進するのです。

アンケート用紙が人数分配布され、その集計を現場に投げ、挙げ句訳のわからないエクセルシートに結果の数値を入力してメールでそれを送信しろ、という場合が多いです。



私に言わせれば

こんなアンケートで状況が変わるなら、とっくに変わっているはずです。

しかし、やれと業務命令されているからやむを得ずやっているだけです。

これはまわりも同じ。だからアンケート結果の信頼性はお察しくださいレベルです。

で、これが一番言いたいことなんですが

学校現場の多忙化の可能性を認知しているなら、集計を現場に投げるなと言いたい。

こっちは貴重な時間をまずは授業準備とか学級事務とかに当てたいんです。

もしも職員室に、それらよりもアンケートを優先・重視するようなやつがいたら転職した方が良いです。

それに、紙のアンケート用紙にやらせて集計させるってのも合理性ないですよね。

ホームページ形式のアンケートサイトを作って、そこにログインさせてやらせるとかならまだわかる。

紙でやるならせめてアンケートとる側で集計してくれ。



ちなみに、数ヶ月前にこのようなアンケートが来て

最後に、「多忙化の原因は何だと思いますか?」という質問で、回答が自由記述式だったのですが

「このアンケートのような無駄な調査」って書いてやりました。

それを見た私の10歳年上の先輩が

「君ぃ、それはけんか売ってないかい……?」と言ってきたのですが

そのやりとりを見ていた校長先生が

「大丈夫、僕も同じ事書いたから」

と言ってきて、錦の御旗は私につきました。



同様な、無駄としか思えない調査はたくさん来ます。

もう一つ自分が無駄だと思う調査は、市役所から来る、備品の調査。

私は視聴覚関係の仕事を任されているので、よくパソコンの台数やデジカメの台数を報告しろという市役所からの指令を受けるのですが

これ無駄でしょう。

だって、基本的には、市役所が購入した物しか学校には存在しないはずなのですから。

「今年度破損または紛失したものがあればそれを報告しろ」なら理解できますけどね。



何度も言いますが、我々教師の仕事は、まずは子どもの指導とその準備、次いで保護者対応だと思います。

それ以外の業務が無くなると最高なんですが、まぁそれも現実的ではありません。

せめて、減らしてくださいよ、といつも思います。


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