私は井上陽水って歌手が好きだけど、彼の「ラインダンス」という著作は名著。基本的には彼の書いた歌詞が載っているんだけど、間に年譜やエッセイなんかも挟んであってね。なんたって、表紙がカッコイイ。横尾忠則が描いた陽水なんだけど、これが筆舌に尽くし難い素晴らしさなの。
で、話は彼がそのエッセイの中で書いているあるテレビ番組についての記述へ。陽水はテレビ好きを公言していて、最近はどうなのか知らないけど、一時期はテレビに出ないのにテレビばかり見ているという、まるでナンシー関のような佇まいでいたわけだけど、そんな彼が「時事放談」という番組について『これが、じじい放談だというシャレになっていることを、つい最近まで気が付かなかった。うかつ。』と言っている。当然、そんなシャレになっているわけはなく、こういった陽水のテレビの楽しみ方は実に正しいものであるのだけれど、その「時事放談」がこの平成の世に復活しているのである。
TBSの日曜の早朝、六時からという時間帯で、まさに「じじい」をターゲットにしている。そして、出演陣も「じじい」である。一回目から、今までのゲストを見ていくと。
第四十一回 「奮起せよ!ポスト小泉」 ('05年2月20日放送)
ゲスト: 野中広務 氏 / 渡部恒三 氏
第四十回 「皇室を考える」 ('05年2月13日放送)
ゲスト: 渡部恒三 氏 / 松本健一 氏
第三十九回 「戦後60年 ~歴史の分岐点で~」 ('05年2月6日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 半藤一利 氏
第三十八回 「どうする日朝関係~経済制裁とは何か」
('05年1月30日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏
第三十七回 「戦後60年から小泉政治を考える」 ('05年1月23日放送)
ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 松本健一 氏
第三十六回 「大増税の入り口で~どうなる生活~」 ('05年1月16日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 塩川正十郎 氏
第三十五回 「今年、気になること」 ('05年1月9日放送)
ゲスト: 野中広務 氏 / 渡部恒三 氏
新春SP 「2005年 日本はどうなる」 ('05年1月2日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 塩川正十郎 氏 / 瀬戸内寂聴 氏 / 岡田克也 氏 / 武部勤 氏
第三十四回 「今年1年を振り返って」 ('04年12月26日放送)
ゲスト: 野中広務 氏 / 日野原重明 氏
第三十三回 「今、政治がすべきこと~財界より」 ('04年12月19日放送)
ゲスト: 塩川正十郎 氏 / 諸井虔 氏
第三十二回 「日中新時代の処方箋」 ('04年12月12日放送)
ゲスト: 趙啓正 氏 / 野中広務 氏
第三十一回 「イラク自衛隊派遣延長~ねじれる世界の中で~」 ('04年12月5日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 加藤周一 氏
第三十回 「アメリカとの、もう一つの付き合い方~闘う石橋湛山を知っていますか」 ('04年11月28日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 田中秀征 氏
第二十九回 「三位一体改革のウラ」 ('04年11月21日放送)
ゲスト: 塩川正十郎 氏 / 渡部恒三 氏
第二十八回 「イラクと新潟~危機管理を考える~」 ('04年11月14日放送)
ゲスト: 村山富市 氏 / 野中広務 氏
第二十七回 「ブッシュ氏再選~どうする日本~」 ('04年11月7日放送)
ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 岡崎久彦 氏
第二十六回 「政治とカネ」 ('04年10月31日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 塩川正十郎 氏
第二十五回 「『ポスト小泉』に喝」 ('04年10月17日放送)
ゲスト: 野中広務 氏 / 渡部恒三 氏
第二十四回 「米大統領選から世界と日本を見る」 ('04年10月10日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 緒方貞子 氏
第二十三回 「内閣改造の裏~これから何が起きるのか」
('04年10月3日放送)
ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 森喜朗 氏
第二十二回 「どうする内閣改造」 ('04年9月26日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏
第二十一回 「郵政民営化とは何か」 ('04年9月19日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 塩川正十郎 氏
第二十回 「今、必要な外交は~日中米関係を読む」
('04年9月5日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏
第十九回 「今、気になること~夏の終わりに~」 ('04年8月29日放送)
ゲスト: 野中広務 氏 / 瀬戸内寂聴 氏
第十八回 「角福戦争」 ('04年8月22日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 塩川正十郎 氏
第十七回 「何を語り継ぐか、どう語り継ぐか」 ('04年8月8日放送)
ゲスト: 野中広務 氏 / 土井たか子 氏
第十六回 「どうなる、米大統領選。どうなる日本」 ('04年8月1日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 塩川正十郎 氏
第十五回 「今、何がおきているのか・これから何が起きるのか」 ('04年7月25日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏
第十四回 「今、政治が漂流している」 ('04年7月18日放送)
ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 塩川正十郎 氏
第十三回 「『新老人』宣言」 ('04年7月11日放送)
ゲスト: 日野原重明 氏 / 野中広務 氏
第十二回 「北朝鮮とは何だ」 ('04年7月4日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 塩川正十郎 氏
第十一回 「どうする参院選」 ('04年6月20日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏
第十回 「どうする日本の国際貢献」 ('04年6月13日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 緒方貞子 氏
第九回 「どうするサミット~日本の小泉総理は何をすべきか」 ('04年6月6日放送)
ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 大河原良雄 氏
第八回 「北朝鮮訪問~小泉総理の交渉力」 ('04年5月30日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏
第七回 「小泉総理の再訪朝!」 ('04年5月23日放送)
ゲスト: 野中広務 氏 / 瀬戸内寂聴 氏
第六回 「野党はどうあるべきか?」 ('04年5月16日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 塩川正十郎 氏
第五回 「政治に元気がない!軽い政治の行方は」
('04年5月9日放送)
ゲスト: 村山富市 氏 / 野中広務 氏
第四回 「憲法」 ('04年5月2日放送)
ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 土井たか子 氏
第三回 「小泉政治3年に喝!」 ('04年4月25日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏
第二回 「景気はどうなる?」 ('04年4月18日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 塩川正十郎 氏
第一回 「21世紀の日米関係」 ('04年4月4日放送)
ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 宮澤喜一 氏
てな感じで、宮沢・塩川・野中の三人を中心にして、出ている人にそれほどのバラエティはない。ほとんどが政治ネタであるが、今になってみれば、第十九回の野中と瀬戸内による「今、気になること ~夏の終りに~」という回の内容がどんなものだったのかが、今、気になるね。
まあ、ゲストを大事にする番組なので、一般的なテレビのスピードの中ではうまく所信を伝えられない人にとってはいい場所であると思う。でも、それゆえに言いたい放題になってしまうときも多々ある。そこでこの番組の一番の見所としては、局アナの小島慶子アナの食らいつき方だ。言いたい放題になってしまう、御大たちに対して、時折彼女が見せる抵抗。なんか、こーいう構図の中にはもっと深い問題も潜んでいるようにも思うけど、陽水みたいに『うかつ!』とか言っているくらいのスタンスで、テレビを見たいものだと思ったりもするからね。
陽水自身、テレビを見て作ったという歌がある。
「ミスコンテスト」
水着に着替えて 化粧には力を
会話をみがいて 微笑を整え
全国から来た 美人の群れに
間もなく幕が 上がろうとしている
ファンファーレ ファンファーレが鳴る
レディス&ジェントルマンが見る
ミスコンテスト
大理石のような壁紙の前で
ムダもなく並び 美しさを競う
黒いタキシード 蝶ネクタイの
たよりなさそうな司会者が叫ぶ
ファンファーレ ファンファーレが鳴る
シャンデリア シァンデリアが揺れる
ミスコンテスト
厳正な審査
夢のコンテストは誰が№1?
順番を決める封筒が届いた
審査委員長は「ムツカシカッタ」と言う
誰も見ていない 舞台の裏で
何も決めていない 掃除婦が働く
ファンファーレ ファンファーレが鳴る
会場がかたずをのむ
ミスコンテスト
厳正な審査
夢のコンテストは誰が№1?
で、話は彼がそのエッセイの中で書いているあるテレビ番組についての記述へ。陽水はテレビ好きを公言していて、最近はどうなのか知らないけど、一時期はテレビに出ないのにテレビばかり見ているという、まるでナンシー関のような佇まいでいたわけだけど、そんな彼が「時事放談」という番組について『これが、じじい放談だというシャレになっていることを、つい最近まで気が付かなかった。うかつ。』と言っている。当然、そんなシャレになっているわけはなく、こういった陽水のテレビの楽しみ方は実に正しいものであるのだけれど、その「時事放談」がこの平成の世に復活しているのである。
TBSの日曜の早朝、六時からという時間帯で、まさに「じじい」をターゲットにしている。そして、出演陣も「じじい」である。一回目から、今までのゲストを見ていくと。
第四十一回 「奮起せよ!ポスト小泉」 ('05年2月20日放送)
ゲスト: 野中広務 氏 / 渡部恒三 氏
第四十回 「皇室を考える」 ('05年2月13日放送)
ゲスト: 渡部恒三 氏 / 松本健一 氏
第三十九回 「戦後60年 ~歴史の分岐点で~」 ('05年2月6日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 半藤一利 氏
第三十八回 「どうする日朝関係~経済制裁とは何か」
('05年1月30日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏
第三十七回 「戦後60年から小泉政治を考える」 ('05年1月23日放送)
ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 松本健一 氏
第三十六回 「大増税の入り口で~どうなる生活~」 ('05年1月16日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 塩川正十郎 氏
第三十五回 「今年、気になること」 ('05年1月9日放送)
ゲスト: 野中広務 氏 / 渡部恒三 氏
新春SP 「2005年 日本はどうなる」 ('05年1月2日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 塩川正十郎 氏 / 瀬戸内寂聴 氏 / 岡田克也 氏 / 武部勤 氏
第三十四回 「今年1年を振り返って」 ('04年12月26日放送)
ゲスト: 野中広務 氏 / 日野原重明 氏
第三十三回 「今、政治がすべきこと~財界より」 ('04年12月19日放送)
ゲスト: 塩川正十郎 氏 / 諸井虔 氏
第三十二回 「日中新時代の処方箋」 ('04年12月12日放送)
ゲスト: 趙啓正 氏 / 野中広務 氏
第三十一回 「イラク自衛隊派遣延長~ねじれる世界の中で~」 ('04年12月5日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 加藤周一 氏
第三十回 「アメリカとの、もう一つの付き合い方~闘う石橋湛山を知っていますか」 ('04年11月28日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 田中秀征 氏
第二十九回 「三位一体改革のウラ」 ('04年11月21日放送)
ゲスト: 塩川正十郎 氏 / 渡部恒三 氏
第二十八回 「イラクと新潟~危機管理を考える~」 ('04年11月14日放送)
ゲスト: 村山富市 氏 / 野中広務 氏
第二十七回 「ブッシュ氏再選~どうする日本~」 ('04年11月7日放送)
ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 岡崎久彦 氏
第二十六回 「政治とカネ」 ('04年10月31日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 塩川正十郎 氏
第二十五回 「『ポスト小泉』に喝」 ('04年10月17日放送)
ゲスト: 野中広務 氏 / 渡部恒三 氏
第二十四回 「米大統領選から世界と日本を見る」 ('04年10月10日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 緒方貞子 氏
第二十三回 「内閣改造の裏~これから何が起きるのか」
('04年10月3日放送)
ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 森喜朗 氏
第二十二回 「どうする内閣改造」 ('04年9月26日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏
第二十一回 「郵政民営化とは何か」 ('04年9月19日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 塩川正十郎 氏
第二十回 「今、必要な外交は~日中米関係を読む」
('04年9月5日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏
第十九回 「今、気になること~夏の終わりに~」 ('04年8月29日放送)
ゲスト: 野中広務 氏 / 瀬戸内寂聴 氏
第十八回 「角福戦争」 ('04年8月22日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 塩川正十郎 氏
第十七回 「何を語り継ぐか、どう語り継ぐか」 ('04年8月8日放送)
ゲスト: 野中広務 氏 / 土井たか子 氏
第十六回 「どうなる、米大統領選。どうなる日本」 ('04年8月1日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 塩川正十郎 氏
第十五回 「今、何がおきているのか・これから何が起きるのか」 ('04年7月25日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏
第十四回 「今、政治が漂流している」 ('04年7月18日放送)
ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 塩川正十郎 氏
第十三回 「『新老人』宣言」 ('04年7月11日放送)
ゲスト: 日野原重明 氏 / 野中広務 氏
第十二回 「北朝鮮とは何だ」 ('04年7月4日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 塩川正十郎 氏
第十一回 「どうする参院選」 ('04年6月20日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏
第十回 「どうする日本の国際貢献」 ('04年6月13日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 緒方貞子 氏
第九回 「どうするサミット~日本の小泉総理は何をすべきか」 ('04年6月6日放送)
ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 大河原良雄 氏
第八回 「北朝鮮訪問~小泉総理の交渉力」 ('04年5月30日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏
第七回 「小泉総理の再訪朝!」 ('04年5月23日放送)
ゲスト: 野中広務 氏 / 瀬戸内寂聴 氏
第六回 「野党はどうあるべきか?」 ('04年5月16日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 塩川正十郎 氏
第五回 「政治に元気がない!軽い政治の行方は」
('04年5月9日放送)
ゲスト: 村山富市 氏 / 野中広務 氏
第四回 「憲法」 ('04年5月2日放送)
ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 土井たか子 氏
第三回 「小泉政治3年に喝!」 ('04年4月25日放送)
ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏
第二回 「景気はどうなる?」 ('04年4月18日放送)
ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 塩川正十郎 氏
第一回 「21世紀の日米関係」 ('04年4月4日放送)
ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 宮澤喜一 氏
てな感じで、宮沢・塩川・野中の三人を中心にして、出ている人にそれほどのバラエティはない。ほとんどが政治ネタであるが、今になってみれば、第十九回の野中と瀬戸内による「今、気になること ~夏の終りに~」という回の内容がどんなものだったのかが、今、気になるね。
まあ、ゲストを大事にする番組なので、一般的なテレビのスピードの中ではうまく所信を伝えられない人にとってはいい場所であると思う。でも、それゆえに言いたい放題になってしまうときも多々ある。そこでこの番組の一番の見所としては、局アナの小島慶子アナの食らいつき方だ。言いたい放題になってしまう、御大たちに対して、時折彼女が見せる抵抗。なんか、こーいう構図の中にはもっと深い問題も潜んでいるようにも思うけど、陽水みたいに『うかつ!』とか言っているくらいのスタンスで、テレビを見たいものだと思ったりもするからね。
陽水自身、テレビを見て作ったという歌がある。
「ミスコンテスト」
水着に着替えて 化粧には力を
会話をみがいて 微笑を整え
全国から来た 美人の群れに
間もなく幕が 上がろうとしている
ファンファーレ ファンファーレが鳴る
レディス&ジェントルマンが見る
ミスコンテスト
大理石のような壁紙の前で
ムダもなく並び 美しさを競う
黒いタキシード 蝶ネクタイの
たよりなさそうな司会者が叫ぶ
ファンファーレ ファンファーレが鳴る
シャンデリア シァンデリアが揺れる
ミスコンテスト
厳正な審査
夢のコンテストは誰が№1?
順番を決める封筒が届いた
審査委員長は「ムツカシカッタ」と言う
誰も見ていない 舞台の裏で
何も決めていない 掃除婦が働く
ファンファーレ ファンファーレが鳴る
会場がかたずをのむ
ミスコンテスト
厳正な審査
夢のコンテストは誰が№1?