次の日から来なくなったと言う話を聞いた。
農家の友人にその話をしたら、「珍しいことじゃないよ!」
と笑われた。
キビ倒しを手伝わせてくれという本土の人がきたそうだ。
手は足りていたけれど、「農業をやりたい」と熱く語るので
手伝わせたところ午前中で姿が見えなくなったという。
オバァは畑の中で倒れているのではないかと心配して
いたらしい。
「それよりもカマを持ったまんまいなくなったので、
カマだけは返すなり置いて行くなりすればいいのによ。
葉っぱ落しでよかったキビを倒させていたら、斧が
無くなっていたさぁ」と笑っていた。
島に来た頃、知り合いの畑が忙しそうにしていたら、普通に
手伝っていた。報酬など考えたこともなかった。私のような
本土からの流れ者が畑にいると珍しかったので、次は隣の畑、
それが終わったら、また次の畑とさすがに逃げることを
考えたが、一仕事を終えると、
「いつでもウチに酒でも飯でも食べに来い!」と言って
もらえることが、何よりも心強い言葉だった。
万が一、お金が無くなっても、しばらくは食べていけるという
安心感をもらった。
海をやっていたので、幸いにもそういうお世話になることは
なかったけれど、そうやってたくさんの人と知り合えたことが、
今でもこの島の生活で役立っている。
農業って、けっして楽なものではありません。
だいたい畑で働いている人を見てどこから見ても楽そうには
見えないでしょ!沖縄の基幹産業の中で一番きつい仕事が
農業です。
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