今年は栗が豊作だったようだ
栗ご飯を何回か頂戴した
子どもの頃、父に連れられて
山へ栗を採りに出かけた
木の枝をゆすり、落ちてきた毬栗を拾った
懐かしい思い出である
今年はゴーヤの緑のカーテン作りはしなかった
その代わりに友人から見事なゴーヤを頂戴した
表面のイボイボも立派でずしりとした重量感
さっそく絵に描いてから料理して食べた
好い苦みであった
野菜の収穫には随分ともったいないものがある
ブロッコリもその一つだ
ブロッコリはキャベツが祖先で品種改良されたもの
アブラナ科の植物で花の部分を収穫して食べる
ブロッコリ畑を見るとまさしくキャベツ畑だ
葉はすごく大きい、
次第に葉の中央に花芽が固まって育つ
この花芽軍団を切り取って店頭に出る
圧倒的に多くの葉が捨てられる
ただし葉は硬そうである
ブロッコリはサラダでも、茹でても、シチューでも
何にでも合う
料理は楽だし栄養価も高い
大いに食べるべし
冬は柑橘類が豊富である
次から次へと柑橘類が果物屋の店頭を賑わす
温州蜜柑、ザボン、ボンタン、柚子、ネーブル、ポンカン、
タンカン、伊予柑、ニューサマーオレンジ、金柑
日向柑、デコポン、八朔、すいーていスィーテイ・・・・
まだまだあるが省略
実に賑やかだ、また食べるのも楽しい
そして最近の傾向はかつて小さかったのが大きくなったこと
その代わり値段も高価になったが
「石焼き芋～～！」
この売り声で焼き芋（藷）屋が車を押して
町内を巡って売りに来てくれていた
いつの間にか、その姿を見なくなった
焼きたての藷を食べるのは旨いし、暖かいしで
一石二鳥であった
今ではスーパーマーケットで買うしかない
味わいのない世の中になったものだ
生柿の季節も終わった
そこで登場するのは干し柿
渋柿の皮をむいて
軒下に縄や串にさして吊るして干す
丸かった柿が何週間か経つとしぼむ
これで渋みが甘みに変えられる
干し柿の甘みは本当に美味い
干し柿はこれだけで立派な和菓子だ
木枯らしも吹いた
柿の葉も紅葉になって
風に吹かれて舞って行った
柿の木には実だけだ残った
秋の日を浴びて
ますます赤く熟した
今年は柿が良く実ったそうだ
近所を歩いたところ、なるほど
庭の柿木には実が鈴なりに稔っている
柿は鳥たちにとっても素晴らしい食事だ
烏も目白も椋鳥も鵯も・・・・・
よく飛んできて啄んでいる
友人から柿がたくさんとれたのでもらってくれと連絡があった
ありがたや、ありがたやとさっそく頂戴に出かけた
でかい柿の実をたくさん戴いて帰ってきた
鬼灯（ほおずき）には下町情緒が溢れている
そして幼かった時の思い出が詰まっている
紅くなった袋の中には
紅い種が詰まった実ができている
この袋の中から種を楊枝などで掻きだして
袋を膨らまして口に入れて歯の間で挟んでつぶすと
音が出て笛になる
よく鳴らしたものだ
袋を破って実を取るまでは
袋の中は霞んでいて良く分からない
何とも言えない秘密の詰まった袋なのだ