ちいさなさえずり

柏崎と刈羽の現在の鳥を柏崎の人が柏崎から発信していく。

おかしな看板

2017-06-25 05:11:09 | 地鳴き

 吉井の長橋の池公園にあった看板です。おかしいと感じたのは、“注意“標記のある看板の方です。ここに”コハクチョウが飛来“とありますが、この池にコハクチョウが来たことはありません。ここには、翼を傷め北へ帰れないオオハクチョウが2年前から夏も残っています。かわいそうですが、飛べるような状態ではありません。本来なら、北の地で子育てをする期間、暑い柏崎で過ごすわけですから生命の危険すらあります。暑さよりも問題なのが食料です。幸いなことにハクチョウ類は植物食ですから、豊富な水辺植物により数夏を過ごしました。今年も無事に夏を越せることを祈っております。

 さて、表記の“おかしな“という意味です。翼を傷めたオオハクチョウが常にこの池にいるせいか、冬期時々数羽のハクチョウがいることがあります。そのハクチョウは総て、不思議なんですがオオハクチョウです。この池でコハクチョウを見たことはありません。コハクチョウが飛来しないのに、コハクチョウ表記はおかしいでしょう、と思うのです。じゃあ、オオハクチョウ表記にすればいいのか、ということになります。それも必要ないでしょう、というのが、筆者の考えです。”ハクチョウ”でいいと思います。“オオ”も、“コ”もいらないでしょう。ハクチョウだけで、多くの人に伝わると思います。

 新潟県の現在のハクチョウ類の飛来状況をみると、コハクチョウが圧倒的です。オオハクチョウの飛来は少ないです。かつては、逆でしたがいつの日か、コハクチョウが多数派になってしまいました。しかしながら、柏嵜地域は県内でも特異で、オオハクチョウとコハクチョウが半分半分の飛来なのです。これは、有名な長嶺の池での餌付けが起因しているのかもしれません。長嶺の池は、オオハクチョウの飛来する池で、300羽を超えることも数多くあります。一方、コハクチョウですが刈羽の井岡池を休息地と利用しながら、刈羽や柏崎の田圃で餌を採っています。長嶺の池のような餌付けでの食糧を得ることをしないで、自ら餌探しして食料を得ています。新潟県全体を考えると、コハクチョウと看板に書きたくなりますが、柏崎ではコハクチョウは多数派ではありません。以上が、ハクチョウ表記でいいと思う理由です。

 柏崎の鳥の情報が正しく発信されていないと感じたことが本ブログ作成の動機のひとつです。この看板のコハクチョウ表記もそのことのひとつと思います。すこしずつでも直していくつもりです。よろしくお願いします。

 

(2017.04.04)

 

(2017.03.16)

 

(2016.12.20)翼を傷めているオオハクチョウ

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿